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2010年3月 5日 (金)

The BEATLES

5
これを見て、どこどこのハンバーグ、しかもメニュー名まで当てられたら、あなたは都心以外に住んでる方かも。
ハンバーグのファミリーレストラン、「びっくりドンキー」。
チーズパケット・デッシュ。デッシュとはご飯、サラダがワンプレートに乗った品で、ドンキーの一番人気。そして、私が食べたチーズパケットは、中にしめじとチーズが包まれていて、切るととろけたチーズがトロリと出てくるんです。
安くてウマイ。
私の家の周辺には郊外なものですんでたくさんありまして、週末は行列しております。
The_beatles_white_album
ハンバーグとは関係なく、今日は久しぶりにビートルズ
イギリス音楽のジャンルに入れちまいます。
1960~1970年の10年間に活動した、わがクラシック畑でいえば、モーツァルトのような存在。
ロック・ポップスに、クラシックのオーケストラ、弦楽四重奏、チェンバロ、ホルンなど、はたまたインドのシタールをも導入した革新性もある。

短い期間に偉大なヒット作品を放ち続け、世界中を魅惑し、あらゆるミュージシャンに影響を与え、むなしくも解散してしまった。
メンバーそれぞれの個性が際立っていたことも他のバンドにはないことで、よけいにその反動はあったのかもしれない。
67年頃から、メンバーそれぞれが独自の活動を始め、ヨーコ・オノも登場して、4人の絆がほころび始めた68年に、いわばメンバーのソロの集積のような形でもって作りあげられたのがこの白いジャケットの「The BEATLES」。

通称「ホワイト・アルバム」。

中学生の頃にビートルズにはまり、ほとんどのレコードを集めたけれど、このホワイト・アルバムだけは買わなかった。
2枚組で、ちょっととっつきの悪い内容に思われたし、有名曲は、録音したりして済ましていたから。
そう、この2枚組は、当時かなりコンテンポラリーで、哲学的・瞑想的な内容であったりもするんだ。
ジョージを中心として、インド的なるものにはまっていて、4人でインドに長期滞在したりもして、その間に書きあげた曲もいくつかここには録音されている。
全部で30曲。
若い頃、聴きにくいと思った曲も、いまこの30曲を順に聴いてみて、緩急緩急がとてもよく付けられていて、実に考え抜かれた配列で、全体の流れで一気に聴ける。
 個々の曲も、4人の個性がそれぞれに味わえる。
親しみやすいメロディ、時にシャウトする抜群の歌唱力のポール。
電子音楽の域にまで踏み込み、ミニマムの世界にも近づきつつあり、孤高の境地とドラッギーなジョンのロック魂。
優しいほほ笑みと神秘的な不思議領域を体現しつつあった繊細なジョージ。
どこまでも人がよさそう、少し面白くなさそうなリンゴは、ドラムのテクニックで聴かせる。

DISC1
 1.Back in the U.S.S.R.          2.Dea Prudence
 3.Glass Onion                 4.Ob-La-Di、Ob-La-Da
 5.Wild Honey Pie      
 6.The Continuing Story of Bungalow Bill
 7.While My Guitar Gently Weeps  8.Happiness is a Warm Gun 
  9.Martha my dear                    10.I’m so tired
11.Black Bird                           12.Biggies            
13.Rocky Raccoon                    14.Don't pass mi by
15.Why dont we do it in the road  16.I will
17.Jullia

DISC2
 1.Birthday                            2.Yer Blues
 3.Mother natuers Sun            
 4.Everybody's Got Something to Hide Except me and Monckey
 5.Sexy Sadie             6.Helter Skelter
 7.Long Long Long                 8.RevolutionⅠ
 9.Honey Pie                10.Savoy Truffle
11.Cry Baby Cry                   12.Revolution9
13.Good Night


The_beatles_white_album2 
これらの中で、なんといっても一番好きなのは、ディスク1の7曲目、「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリ・ウィープス」。文字通り、泣きギターはジョージの朋友E・クラプトン
そして優しすぎるよ、ジョージ・ハリソン
「世界を眺めていると、回っていることに気がついた、僕のギターは秘かにむせび泣く。
 失敗を重ねながら、いろんなことを学ぶんだ、僕のギターは秘かにむせび泣く・・・」


けだるい、もう疲れちゃったの「アイム・ソー・タイアード」のジョンの歌。
「ひどく疲れちゃった もう一睡もしてないよ 心が粉々に壊れそう 起き上って飲み物でも作ろうか いや やっぱりやめとこ・・・・」

イギリスの庭の景色と鳥の声が聞こえてきそうな、ポールのすてきな「ブラックバード」。
可愛い歌と詩の背景には、政治的な気配も匂わせている・・・。

ディスク1より、難解な2にあって、最後に心安らぐ「グッド・ナイト」
ジョンが息子ジュリアンのために書いた子守唄をリンゴが優しく、そしてちょっと眠そうに歌う。心安らぐ名品で、この大作は終わる。

いやぁ、お腹一杯。

ビートルズ過去記事

「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」
「アビー・ロード」

「ヘルプ」
「ラバー・ソウル」

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コメント

びっくりドンキーはリーズナブルなお値段で美味しくていいですよね~。
学生の頃にはお世話になりました。

今は近場にないから行けてませんけど…


さて、ビートルズと言われて咄嗟に金沢明子の「イエロー・サブマリン音頭」が脳内をよぎった自分はダメダメでしょうか??
聴いたことも無いのにタイトルは知っている不思議…>イエロー・サブマリン音頭


ちなみに本家ビートルズでは「Eleanor Rigby」が好きで~す。
聞いてないすか??(^^;

投稿: ライト | 2010年3月 6日 (土) 11時41分

ライトさん、こんにちは。
ドンキーいいですよ。近場にないということは都会ですなぁ(笑)

イエローサブマリン音頭、聴きましたよ。
学生時代か、社会人か忘れましたが、やたらとコブシのきいたイエローサブマリンになり果ててまして笑えましたね。。。

エリナノア・リグビー、もちろん好きです!
リヴォルバーというLPに入ってまして、イエスタディに続く弦楽がバックのクラシカルな曲でした。
ええですなぁ~

投稿: yokochan | 2010年3月 6日 (土) 12時29分

私もEleanor Rigby、大好きです!
両A面シングルで片面が「イエロー・サブマリン」という話(Wikipedia情報)。

いやぁ、クラシックの合間にこういう曲が入ってくるとほっとします(なんでだ)。yokochanさんの守備範囲の広さに感服いたします。
私はyokochanさんよりちょっとだけ若い世代なので(笑)、マイケル・ジャクソンが中学時代のポップス界のヒーローでありました。
で、今は息子が「マイケル、かっこいい!」といい、家内がDVDを買ってきたり・・・。
やはりポップスでも素晴らしい作品・アーティストはこうやって語り継がれていくのだなと実感しております。ビートルズもしかり。

キングズ・シンガーズのビートルズCDもとてもよいです。

ちなみにドンキーは、車で数分のところにあります(田舎確定;笑)。最近行っていないけれど、私も大好きです!

投稿: minamina | 2010年3月 6日 (土) 17時32分

ビートルズのホワイトアルバム!泣ける。。泣けるねー。。。オヤジ心をくすぐるこの響き!ホワイトアルバム。え?なに?さまよえる様って?秋田に来たことありなんですか?え?なに?仲江戸のラーメンって?私の自宅から徒歩2分ですよ?え?さまよえる様って食べるのが仕事なんですか?コンサートも行きまくりみたいだし。。。なにしてる人なんだろう??私が頻繁に行っている店で食べてレポートしてくれています!うれしい^^

投稿: モナコ命 | 2010年3月 6日 (土) 22時20分

minaminaさん、こんにちは。
えへへ、時おりこうして出してます。
クラシック以外のCDもたくさん持ってますけど、やはり若い頃に聴いたレコードをこうして買い直すパターンが多いところがオジサン聴きですな(笑)
 そしてなるほど、マイケルですか。
マイケルになると映像付きですから、よけいにその記憶に残されるミュージシャンとなりますね。

キングズ・シンガーズのビートルズは聴いたことないですね。よさそう。
そして、尾高さんにも録音があるんです!
復刻して欲しいです。

ドンキーは田舎指数のベロメーターです(笑)

投稿: yokochan | 2010年3月 7日 (日) 13時34分

モナコ命さん、こんにちは。

ふっふっふ、ワタクシの仕事はさすらい人です(笑)
仲江戸のお近くですか!
それはまた奇遇にて。
秋田はかつて始終訪問しておりましたが、このところさっぱりです。
北海道・東北大好き人間です。

オヤジ心を刺激してしまいましたか!
何年たつてもビートルズはよいです。
心のふるさとでもあり、私にとっては大好きな英国音楽のひとつでもあったりします。
 また、オッサン魂を発揮してみたいと思いますので、お楽しみに(笑)

投稿: yokochan | 2010年3月 7日 (日) 14時07分

御無沙汰しておりますm(_ _)mm(_ _)m

実はレッドツェッペリン,キングクリムゾン,デヴィッドボウィを3種の神器と崇める
(つまりビートルズより少し後の,所謂「プログレ」から本格的に聞いた)
世代の為ビートルズはもろに専門外で
んな俺が一番最初に聞いたのがこの「ホワイトアルバム」なんですね
せやから俺には(ちょっとほろ苦い)思い出深いアルバムなんです
「ハードロックからメロディアスで美しいバラード迄バラエティ豊か」つー周りの口コミに乗って聞いたらまるで訳が解らず

今にして思えば「バラエティ豊か」ではなく単に「グループとして崩壊寸前で事実上4人のメンバーのソロアルバムの寄せ集め」だったんすね
ビートルズとしてちゃんとまとまって演奏しとるのはオープニングの「バックインザUSSR」1曲だけ
んなアルバムをビートルズビギナーが最初に聞いたのがそもそも間違いやろし
また逆にビートルズビギナーの俺ですら聞いてその支離滅裂さに首を捻る程,既にビートルズの内部分裂は深い所迄来とったんですな
このホワイトアルバム録音中にリンゴが1度ビートルズを脱退してしまった(直ぐに説得されて出戻り)位っすから
恥ずかし乍らそんな事すら知りませんでした
最早メンバー4人が好き勝手な方にバラバラに一斉に走り出した爆音と土煙りのアルバムだったんやなと今では思います

投稿: 怠惰ーマスク | 2013年9月13日 (金) 01時29分

ホンマは「おもちゃの交響曲」の事を書きたかったんですがそのタイトルが無かったんでやむを得ず「ホワイトアルバム」の所に


俺が知っとるクラシックつーたら
「展覧会の絵」「ウィーンの音楽時計」「おもちゃの交響曲」「ウイリアムテル序曲」「くるみ割り人形(チェレスタが使われるのがこれだけなんてもったいない)」「新世界より(これもイングリッシュホルンが使われる殆ど唯一の曲)」「アンダンテカンタービレ」「カルメン」「ペールギュント」「モルダウ(我が祖国)」
…全部小学校の音楽の時間で聞く様な余りの情けなさに書いとる本人が恥ずかしくなってきた


イエね
もっと恥ずかしい事に俺は「おもちゃの交響曲」はモーツァルトの親父の作曲と思とって
更に二転三転して
「エドムント・アンゲラー」つー人が「おもちゃの交響曲」の作者と解った
つー事を全然知らんかったんで
その話題を伺いたくて…つー話やったんです


投稿: 怠惰ーマスク | 2013年9月13日 (金) 09時00分

怠惰ーマスクさん、こんばんは、どうもコメントありがとうございます。
連休やら、台風やらで、お返しが遅くなりましてすいません。
そして、この「ホワイトアルバム」の寄せ集め志向は、バラバラの魅力ですね。
「爆音と土煙りのアルバム」とは、実にうまいことおっしゃる。
まだソロ活動に踏み切ってない、4人の素の荒削りの魅力が出ているんですね。

そして、たくさんあげていただいた、クラシック音楽の数々。すっかり、ヲタク君になると顧みることないそれらの名曲に、また歳を経ると、あらたな魅力と郷愁を感じるのです。
おもちゃ交響曲は、さすがに聴くことはなくなってしまいましたが、わたしが小学校のときは、交響曲の父としての「ハイドン」作で学びました。
その後、ハイドン弟になって、モーツァルト父になって、という順番です。
古い人間ですから、いまだにわからなくて、おもいきりハイドンだったりする脳みそを誇ってます(笑)。
ということで、アンゲラーを知らないヲタなので、すいません(笑)
是非、クラシックもお楽しみいただければと思います。
学校の授業で聴いた音楽を、ゆっくりとまたお聞きいただければとも存じます。

どうもありがとうございました。

投稿: yokochan | 2013年9月16日 (月) 22時27分

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