シャンカール シタール協奏曲 R・シャンカール&プレヴィン
自家製カレーであります。
クリスマス料理の時の、ローストチキンを漬け込んだ野菜や果物・ワイン・みりん・醤油のタレに、終了チキンのガラを入れて、何日も煮込む。
それを冷凍しておいたものに、野菜とチキンを新たに入れてカレーにするのでありました。
カレー粉とターメリックのみ。
甘~くて、辛~い、深みのあるカレーができあがりましたです。
インド周辺のカレーはいろいろなれど、こんな具材ゴロゴロ兼濃厚味わいカレーはないだろね。
インド人もびっくり!
ムリムリのこじつけカレーで、あいすいません。
だって、ラヴィ・シャンカールの音楽を聴くんだもの。
民族楽器シタールを、世界基準の楽器に仲間入りさせたラヴィ・シャンカール。
1920年生まれだから、もう今年90歳になる。
インド音楽の神様・長老であります。
世界にその名を知らしめたのは、そうビートルズでありますな。
ジョージ・ハリソンが傾倒し、独学で、その曲にシタールを取り入れたのが、アルバム「ラバー・ソウル」から。
ついで、ロック音楽の歴史的名盤「サージェント・ペパーズ・・」では、まんまシタールを伴ったインド風瞑想音楽を登場させてしまった。
ジョージの影響は、ほかのメンバーにも伝わり、ともにインドで生活したりもしたが、ジョージ以外はみんな醒めてしまった。
哲学的・思索的なジョージのみが、生涯シャンカールを師・友と仰ぎ心酔した。
インドとイギリス、深い関係にある両国が、人も文化もなにかにつけて交流し、主にイギリスの方が影響を受けてたんじゃないかと思ったりしてます。
日本が、インドのようになっていたら・・・・・、でもビートルズの音楽に日本に伝統音楽が影響を与えたかも、かもですねぇ・・・・・。
さて、長老シャンカール。
母親は違えど、その娘ふたりはミュージシャン!
有名な方は、ライター兼歌手、女優のノラ・ジョーンズで妹。
姉は父の跡を継ぐ鋭敏なるシタール奏者、アヌーシカ・シャンカール。
アヌーシカのCDは実際すんばらしくて、やたらとセクシーでカッコイイから、近く記事にしますねぇ。
そして本日の本題の「シタール協奏曲」。
どこまで自身でオーケストレーションを手掛けたか不明なれど、協奏曲を2曲ものしている。
シタールとタブラを中心とした伝統的な音楽を瞑想の域まで、そして音楽的にも高めた音楽をたくさん書き、演奏したシャンカール。
それらはいくつも録音があり、私も何枚も持ってます。
でもクラシック音楽との融合は、74年こちらの協奏曲と、第2番たる「ラーガの花」という幻想的作品。
ともに、フルオーケストラとシタール&タブラによる協奏的作品なのでありまして、1番はプレヴィン、2番はメータ、といういかにもの指揮者たちとの共演から成り立っている作品なんです。
どちらも、つぶさに聴いているけれど、音楽としての精度と民族音楽的な熱気を強く感じるのは、プレヴィンとの1番のほうの38分。
メータとの2番は、幻想かつ夢想的であるけれど、やや冗長な50分。
ポルタメントがやたらにかかりまくったムーディなオーケストラにのって、シタールがむせび泣き、即興の限りを尽くし、タブラはそこにまとわりつくように雄弁。
4つの楽章に、ヒンドゥー的なタイトルを見出すが、外盤ではまったく説明がなく不明。
理解不能でありますゆえ、おそらく宗教的な日課を流れで書いたのか、それともインド聖人にささげたのか不明であります。
エキゾティックなだけのオーケストラ部分は、やや稚拙でありますが、雄弁なシタールに誘導されるようにして聴かれると、それはそれなりに面白く、ことに木管と打楽器はなかなかに聴かせるのであります。
終楽章の両者の掛け合いなどは、かなり熱っぽく、だんだん興奮を隠せなくなってきて、相当な熱中ぶりをみせて曲を閉じるのであります。
わたくし、本日もネパール系のカレー料理を昼に食べましたが、カレーの味や食感を呼び起こすような熱くも集中的、かつ一方で、ゆる~い音楽でもありました。
70年代プレヴィンのオールマイティ・フレキシブルぶりを知ることもできる1枚であります。
もの好きは、カレーとともに、お聴きあれ。
シャンカール家の過去記事
「チャント・オブ・インディア~ラヴィ・シャンカール」
「Not To Late ~ノラ・ジョーンズ」
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コメント
懐かしいです!
クラシックを聴き始めた頃、シタールが話題になり、シャンカールの演奏も当時まだ白黒だった実家のテレビで見た記憶があります。
この協奏曲もFMで聴いたような気もするのですが、定かには覚えておりませんm(__)m。
どんな音楽だったのか、また聴いてみたいです。
それにしても、スゴい具沢山カレー!お酒のツマミにも良さそうですね
投稿: golf130 | 2010年4月10日 (土) 10時04分
golfさん、こんにちは。
シタール好きなんです。
インド行ってみたいけど、ぜったい腹を壊しそうで。
この協奏曲は作品の出来栄え的には大したことありませんが、ともかくインドしてます。
是非カレーとともに聴いてみて下さい(笑)
この手製カレー、たしかにツマミになりますな。
もう一回作らなくちゃ!
投稿: yokochan | 2010年4月11日 (日) 12時47分