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2010年5月20日 (木)

スカルラッティ ピアノ・ソナタ ケフェレック

Tsutsuji_2010
今日の関東は、雨がしっかりと降りましたね。
密度の濃い雨は久しぶりで、潔くて気持ちよかった。

で、こちらは、日曜のツツジ。
段階的に満開になっていて、敷地の南はもう枯れているし、私の棟近くの北側は満開。
 ミツバチの姿をとらえましたぞ。
静止状態で、羽の高速回転が写らないという画像に妙に感心したんですよ。

Scarlatti_queffelec 
スカルラッティのソナタをあっさりと聴く今宵。
私に珍しい選曲。
昨日、フリッカこと、フレデリカ・フォン・シュターデの歌声を聴き、オヤジ心に残る青春の思い出に火が付いてしまった。

60年代のアルゲリッチにはときめかかったけど、70年代は、同じラテン系のピアニストたちに心奪われることが多かったお父さんです。
Queffelec_scarlatti_2
その代表が、フランスのアンヌ・ケフェレックさま。
あと、カトリーヌ・コラール、クリスティナ・オルティスなども好んだワタクシ。
ピアニストも、ビジュアル系に魅かれた中高校~大学時代なんです。

その彼女たちも、私よりひと世代うえのおばあちゃん世代。
亡くなった方もいらっしゃるけど、いまでも日本で絶大な人気を誇るアンヌ・ケフェレックは毎年元気に来日してくれる新日家。
そう、フォルジュルネのためにやってくるのだけれど、わたしは、あの祭りめいたコンサートはどうもダメなので、毎回気になりつつも敬遠してきた。
(来年の後期ロマン派は、なんとか、と思いますが、ブラームスからR・シュトラウス、という絞り込みにどうも腑が落ちないのですな。新ウィーン楽派は入らないし、ツェムリンスキーや退廃系も・・・。マーラーはちゃんと全曲やるのかしら・・)

Queffelec_scarlatti
 そのケフェレック、私には、スコダやブレンデルの弟子としての出発点のイメージが強く、モーツァルトやシューベルト、バッハ、リスト弾きのピアニストとして、その美しいお姿が印象付けられた。
 その後に、ラヴェルやショパン、今日のスカルラッティなどを聴くことになったのだけれど、やはりそれらが、ちょっとラテン入った音楽作品がとてもすばらしかった。

スカルラッティの550もある簡潔なソナタを、私のような聴き手が改まって聴くことはないのだけれど、ケフェレックゆえに聴いちゃう。
唯一、ホロヴィッツのものを聴いたのだけれど、ちょっとお遊びの域に達しすぎてる。

ケフェレックの、この1枚のCDに収録された13曲は、緩と急を交互に取り混ぜた選曲で、
スピーディな展開に息も切らせずに聴かせてしまう演奏になっている。
でも、私ごときには、そう感じても、昨今の鋭利かつ先鋭な演奏、ましてチェンバロ演奏からしたら、緩めに感じるかも。
最近の彼女のCDでは、深みが増し、緊張感がヒシと満ちた演奏に感じるのだけれど、これらは、いずれも若きケフェレック。
聴いた私も若かったし、彼女の写真を見て憧れてたりしたいい時代。

多作家のドミニコ・スカルラッティさん。
反論はあおりでしょうが、曲の区別もつかぬ私のような門外漢にはですが、ケフェレックの清楚で気品に満ちたイメージと重ね合わせてのみ聴くこことのできる、ある意味恵まれた作曲家さんです
スカルラッティのファンの方、研究家も方、ピアニストの方、すいませ~ん。

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