« ヨゼフ・シュトラウス 「天体の音楽」 ボスコフスキー指揮 | トップページ | スカルラッティ ピアノ・ソナタ ケフェレック »

2010年5月19日 (水)

My Funny Valentine~フォン・シュターデ

Tops1
切り口がきたなくてアレですが、こちらはトップスshineのチョコレートケーキでございます。
わたくし、若い頃からこれが大好きでしてね、甘すぎず軽めのチョコに、クルミの歯ごたえなどが、えも言われぬハーモニーなんざますね。
これで、ウィスキー飲んでしまうんですよ。
こまったオジサンですねぇ。
いまは、子供たちと一緒になってハイエナのように最後の一切れにむらがって奪い合うイジキタナイお父さんなんですよ。へへっ。

Tops2
BOXを激写。
これ、アメリカンですな。
ここのカレーも美味しいんです。

Stade_my_funny_valentine
アメリカンドリームの代名詞のように言われたメゾのshineフレデリカ・フォン・シュターデshine

デビュー当時は、ティファニーで働いているところを見出されたとか言われ、シンデレラ・ストーリーと騒がれたけれど、実はそうではなかったらしい。
名前が示すとおり、ドイツ系の彼女。そう、愛称はフリッカなんだ。
生まれる前に父を亡くし、母に育てられ、音楽を学び、そしてフランス留学。
そこではベビーシッターをしながらの勉学で、帰国後もバイトをしながら音楽を勉強。
その努力と美声が認められ、歌手としてデビューし、やがてメトの舞台にも端役で立つようになり、ヨーロッパの檜舞台に彗星のようにして登場したわけ。
それが73年頃。

当時の初レコードが確かモーツァルトとロッシーニのアリア集で、フィリップスの専属となった当初で、指揮はこれまた、さわやかだったデ・ワールトだった。
この瑞々しい録音はいま手に入るのだろうか。
 次に聴いたのが、アバドのマーラー第4番でして、それがまぁ、天国的なまでの美しさで、アバドの伸びやかな指揮と、ウィーンフィルの美音に相まって、うっとりするくらいの名唱だった。
この曲で一番すきな演奏note

カラヤンとショルティに盛んに起用され、もう指揮者やレーベルで奪い合い状態だった70年代。ペレアスの録音がアバドでなくてカラヤンに取られてしまったのが残念至極。

「琥珀色のラブリーヴォイス」とはよくいったもので、蠱惑的なまでに魅力的な中音域、そしてすっきりと意外なまでに伸びる高音域がふるいつきたくなるようなカワユサ。
 でも、お人形さんのような耳に心地よいだけの歌ではありません。
知的なアプローチで役柄を掘り下げる彼女、オクタヴィアンやチェネレントラ、ケルビーノ、メリザンドでは、同役最高の歌手といってもいいsign01

そのフリッカの本領は、彼女がずっと歌い続けてきたミュージカルナンバーにもある。
天気のいい日に取りあげようと思ってる「サウンド・オブ・ミュージック」や「ショー・ボート」などはその典型で、今日のロジャース作のナンバーを集めた1枚も、フリッカは生き生きと、明るく、水を得たように弾んだ歌唱を聴かせてくれちゃう。

全部で17曲。
馴染みない曲たちも、フリッカのラブリーな歌声で次々に聴いてゆくと、おのずとグラスを持つ手のピッチがあがる。
そう、この手の曲は飲みすぎちゃうんです。
そして、聴き馴染んだフリッカの声ですからしてよけいですね。
「マイ・ファニー・バレンタイン」では、しっとりと窓辺に佇む恋する乙女を歌ってますよ。
なんて心くすぐる声なんでしょう。
今夜は、グラス片手に通しで2度。この曲においては5回も聴いてしまった。

Frederica_ny
そんな魅惑的な彼女も、昨秋から全米を回ってフェアウェルコンサートを行ってる。
そう、いよいよ彼女も引退なんですね。
若いとばかり思ってたけれど、1945年生まれのフリッカ。
私のような世代の男性リスナーの青春時代を飾ったフレデリカ・フォン・シュターデ。
例えは違うけれど、クラシック界のオリビア・ニュートン・ジョン。
そう、さわやかで健康的、そして誰しも幸せな気持ちにしてしまう歌い手です。
一昨年、日本に来たのだけれど、聴けなかったのが残念。

わが青春、またもや遠きになりにけり・・・・・。

今夜は、このあと、アバドとのジルヴェスターコンサートでの「ばらの騎士」を聴くとします。

|

« ヨゼフ・シュトラウス 「天体の音楽」 ボスコフスキー指揮 | トップページ | スカルラッティ ピアノ・ソナタ ケフェレック »

コメント

こんばんは、はじめまして

シュターデはティファニーからの華麗なる転身話しか知りませんでした。
この話から勝手にヘップバーンとイメージを重ね合わせていましたが、

>クラシック界のオリビア・ニュートン・ジョン

なるほど、と思っちゃいました。

投稿: メタボパパ | 2010年5月20日 (木) 23時40分

メタボパパさま、こんばんは。
コメントどうもありがとうございます。

他の解説でも知っておりましたが、このCDで明確に華麗な転身話が否定されてましたので、自信をもって書いてしまいました。
でも、こちらによれば、フランスから帰米後の仕事の一つがティファニーであったとか!

いずれにしても、すてきなエピソードは、彼女のすてきな歌声を裏付けるものばかりです。

奇遇にも、いま、オリビアのベスト盤を開封して聴いてるところです。
そよ風の誘惑歌ってます~。

投稿: yokochan | 2010年5月21日 (金) 00時00分

本題とは関係ないですが、「そよ風の誘惑」のLPはすごく好きです。
トップスのチョコケーキも、オペラ好きに育て上げた彼女に、いつも買ってきてもらってました。(過去形)
シュターデ、生で聴いたことはありませんでしたが、ケルビーノは彼女が最高です。

投稿: にけ | 2010年5月22日 (土) 15時45分

にけさん、こんばんは。
オリビア、大好きでして、写真を勉強部屋に飾ってました。
人には古臭くても、いまでも新鮮な彼女の歌声でした。

まさにシュターデのさわやかな魅力と同じ。
日本での実演は恵まれませんでしたが、音源がたくさん。
ケルビーノもいいですねぇ。
ベルガンサ、トロヤノス、そしてシュターデでしょうか。

おっ、過去系とか言いながら、甘き逸話じゃないですかぁ。
食い気ばかりで、私にはそうしたことがなかったもんで・・・。

投稿: yokochan | 2010年5月23日 (日) 00時22分

母の日にちなんで「わが母の教え給いし歌」をフリッカの歌でアップしました。
http://youtu.be/EnlnjbDheNkribbon

投稿: HD-VideoCollections | 2011年5月 7日 (土) 09時24分

さっそく、フリッカの麗しいお姿と変わらない美声を堪能させていただきました。
すごい映像がたくさんありますね。
ご案内ありがとうございました。

投稿: yokochan | 2011年5月 7日 (土) 22時21分

こんにちは。
ボクもこのCDはよく聴いています。
フリッカのミュージカルナンバーはいいですよね。
『ショウボート』はセリフも多くてなかなかいいですよ。
バーブラ・ストライサンドに憧れていたというフリッカがよりポップに軽く歌ったアルバム"Flicka - Another Side Of Frederica Von Stade"もよかったです。

投稿: 松夲ポン太 | 2011年11月 3日 (木) 12時52分

松本ポン太さん、こんばんは。
フリッカの「ショウボート」はまだ未聴なのですが、常に狙いをつけております一品です。
モンテヴェルディから、ポップな曲まで、フリッカは本当に素敵な歌手であります!

投稿: yokochan | 2011年11月 4日 (金) 22時46分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/151893/48403072

この記事へのトラックバック一覧です: My Funny Valentine~フォン・シュターデ:

» 40代バブル男子論 [40代バブル男子論]
かつて一世を風靡したものの今や笑いのネタにもされている40代バブル男子について、私(羽崎)が色々書いています。 [続きを読む]

受信: 2010年5月20日 (木) 00時33分

« ヨゼフ・シュトラウス 「天体の音楽」 ボスコフスキー指揮 | トップページ | スカルラッティ ピアノ・ソナタ ケフェレック »