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2010年7月10日 (土)

ドヴォルザーク 交響曲第7番 セル指揮

Oyama1
梅雨もそろそろ末期、ときおり雨脚も強く降るし、蒸し暑い毎日が続きます。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
久々の外呑みは、お馴染みのクラヲタ会小編成バージョンでございました。
ビール瓶一本は入っているかと思われる、巨大ジョッキを激しく上下したことで、本日は、ちょっと肩が痛い(な、訳ねぇって)。
 その飲食状況は、後半に。
まずは音楽。

Dovo7_szell
ドヴォルザーク(1841~1904)は、新世界や8番、スラヴ舞曲、チェロ協奏曲、アメリカばかりで、ほかの曲はあんまり騒がれない。
メロディメーカーだと思うんだけど、どこか地味。
来年は、生誕170年だけど何かあるかな?(170じゃ地味だよな・・・・)

かくいう私も、交響曲はせいぜい5番以降、数あるオペラも「ルサルカ」ぐらい。
室内楽なんかもたくさんあるから、ちゃんと聴かなくちゃ。

今日の交響曲第7番は、ブラームスの3番を聴いて、張り切って書いた曲だけに、民族色濃厚なこれまでの作風から一歩踏み出し、ドイツ風の純交響曲と持ち味の民族カラーの融合した、しっかりした交響曲になっている。

最初と最後の楽章がニ短調で、やや悲劇的なムードを持ってるけれど、それぞれの楽章の第2主題は、優しく田園風で、実に心和む。
で、中間のふたつの楽章が、とてもよろしい。
第2楽章は、ブラームスの3番のそれと似通っていて、とても抒情的で、自然の美しさに溢れて、私は大好き。
3楽章も、8番のスケルツォ楽章を思わせるようなメランコリックな雰囲気で、こちらは民族色濃厚。

この曲の初レコードは、ジョージ・セルクリーヴランド管弦楽団のもの。
ほかもいろいろ聴いたけれど、やはりこれが一番いい。
かっちりとした均整のとれたサウンドは、清潔かつシャープでありながら、歌心もあります。オケもべらぼうに巧いけれど、基本、ヨーロッパトーンなので落ち着けます。

レコード時代は、これ1曲で、1枚だったけど、CDで買いなおしたら、「謝肉祭」「モルダウ」「売られた花嫁」など盛りだくさんで、いまさらながらに、昔はいったい何だったんだろと、思わず遠くを見つめて嘆息してしまう、さまよえるクラヲタ人なのでありました。

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絶品メンチカツに、ハムカツ。
会場は、上野の「肉の大山」。
以前一人で、二期会ワルキューレの後、猛然と肉が食いたくなって来たお店。

お肉屋さんの経営するレストラン兼立ち飲み兼居酒屋。
お肉系料理主体に、いやというほどの豊富なメニューにお酒各種。
そしてものすごく安い。当然ウマい

左党さんminaminaさん、と3人。golfさん は都合つかず残念でしたが、ご想像どおり、ともかく呑み助軍団ですからして、巨大ジョッキを難なく空け、日本酒にワインに、ハイボールにウーロンハイ。
店の兄ちゃんに、そろそろお時間ですと言われてもお構いなしに飲んでる。

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アツアツ・ジューシーなメンチカツの断面の図。
箸をいれたら、肉汁がほとばしり出て、シャツを汚しちまった。
どーしてくれんだ、大山さん

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名物煮込みを背景に、日本酒つるつる一杯。
高知の銘酒「南」ざぁます。
うっひょーーーん、これ、おいちいーーー。

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牛肉と野菜の鉄板焼き            馬刺し

どうぞ、クリックして大きくしてご覧ください

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2軒目は、「日本酒Bar夜行列車」で、上喜元(でしたっけ?)をつるつる一杯。

今回も音楽談義はとどまるろころを知らず、最近か細いわたくしの記憶によりますれば、アバド愛、シベリウス讃歌、キテレツ・ポゴ、マーラー教、オペラ布教・・・・なんぞを語り明かしたようでございます。
みなさん、お世話になりました。

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コメント

 今日は。ドヴォルザークの8番以前の交響曲は確かにまだまだマイナーですよね。「のだめ」のおかげで「田園」こと第5番にやっと光が当たりはじめた観がありますが。コシュラー指揮の交響曲全集を持っておりますが、もっと真剣に聴かなければなと思いました。この全集、何故か8番だけメニューインで9番だけP・ヤルヴィなんですよね。演奏自体には不満はありませんが、コシュラーで統一して欲しかった気もいたします。
 私がクラヲタになったきっかけは小六のときに音楽の授業で新世界よりを聴いたことです。それからフリッツ・ライナーのLPとセルのカセットテープ、それに当時出たばかりだったカラヤン&ウィーンフィルのLPを聴きまくりました。恥ずかしいことにケルテス盤が未だに未聴です。
セルは故人の指揮者の中で一番尊敬している人の一人です。嫌な奴だったという噂や伝説をよく耳にしますが、音楽の方は本当にミスター・パーフェクトですよね。

ハムカツとメンチカツの写真に食欲を刺激されてしまいました(笑)。

投稿: 越後のオックス | 2010年7月10日 (土) 15時38分

こ!これは!どうしてくれるんだ!さまよえる様!汁が飛び散るようなメンチカツを画像でアップは禁止されているハズです^^いかんいかん。。。仕事のハイシーズンに入った私は今、禁酒生活を守っているというのに。。。なに?高知の名酒「南」?!!ゆるさん^^ひとつ人の心を惑わせて、ふたつ不埒な酒席三昧、みっつ馬刺しを独り占めするようなヤツは退治てくれよう桃太郎。イタリアに行ったときにこの「桃太郎侍」がイタリア語の吹き替えでTV放送していました。高橋英樹様は「シニョールモモ」と呼ばれていました。すごいよ^^
ところで、ドヴォルザークの7番、私が学生の頃はノイマンの演奏しか入手できませんでした。8番以上に魅力満々の作品です。セルのお陰でメジャーになった印象もありますね。

投稿: モナコ命 | 2010年7月10日 (土) 17時07分

こんばんは。セル、クリーヴランドとオーマンディ、フィラデルフィアは二分した実力のある組み合わせですね。オーマンディはサラりとしていて、セルになるとどっぷりしています。
サヴァリッシュ、フィラデルフィアとメータ、イスラエル・フィル。やはり、「第7番」以降になると取り上げる演奏家も出てくる。ノイマン、チェコ・フィルとクーベリック、ベルリン・フィルの「全集」があります。やはり、チェコに行ってしまいます。クーベリックの場合、「管弦楽曲」はバイエルン放響ですね。
ドヴォルザークの場合は代表作で有名曲と意味が違ってきてしまいます。他の曲では「チェロ協奏曲」が出回りがいい。デュ・プレ、バレンボイム、シカゴ響に「森の静けさ」がカップリングされているが、私は「ジャクリーヌ・デュ・プレ コンチェルト・コレクション」で持ってます。面白いのはシフ、プレヴィン、ウィーン・フィルのは「森の静けさ」はプレヴィンのピアノ伴奏とのカップリング。
このようにメイン曲のカップリングで知った曲もあります。

投稿: eyes_1975 | 2010年7月10日 (土) 17時37分

呑み助軍団1号登場ですm(_ _)m
昨日はお疲れさまでした。またまた楽しくお酒&料理を堪能することができました。
大山さん、中のテーブル席で飲んだのは初めてでしたが、やはりうまくて安いっ!
文化会館の帰りはここで決まりですね?!
でも次回は大統領?!
日本酒バーも前から気になっていたところです。ここはまた今度ゆっくりと飲みたいところですね。

家のCDラックを見たら、ドヴォルザークの7番はドホナーニ&クリーヴランドと、
シュミット=イッセルシュテット&北ドイツ放送交響楽団しかありませんでした。
もっと持っていると思ったんだけれど。
チャイコフスキーなどは、もうこれ見よがしに甘ったるい旋律をずらずら並べる印象ですが、
ドヴォルザークは、心からわき出るような自然な旋律美があるように思います。

アバドは7番やらないんですかねぇ・・・。
すごく合いそうな気がするんですけど。
8,9番以上の名演になりそうな予感プンプン・・・。

投稿: minamina | 2010年7月10日 (土) 22時55分

越後のオックスさん、こんばんは。
ドヴォルザークの交響曲の前期は、どうもパッとしませんね。
のだめはろくに観てないのですが、5番も登場したのですか! チェコ組曲とかも出て、作者の見識に驚いたのですが。

新世界は、たまに思い出したように聴くと、ほんとうの名曲を実感できます。
かつての入門曲の最たるものですね。
いまやマーラーですから、隔世の感ありです。

セルはすごいです。完璧な人でした。
ハンガリー系ってそうなんでしょうか。

投稿: yokochan | 2010年7月11日 (日) 00時11分

モナコ命さん、こんばんは~
こ、これはしたり。
ご禁制のメンチカツを食って、画像にしてしまいうやした。
どうかお許しくださいまし(笑)

イタリアでシニョール・モモですか(爆)
きっと早口なんでしょうね(笑)
観て聴いてみたいですよう。

ドヴォ7は、8や9ほど手垢にまみれてなくて、ピュアな曲です。
セルのクリーンな演奏がとってもいいです。
怖そうなオジサンだったですが、万博の時のテレビで見たセルは好好爺のジイサンでした。


投稿: yokochan | 2010年7月11日 (日) 00時19分

eyes_1975さん、こんばんは。
7番以降と、それ以前ではドヴォルザークの作風も違うような気がします。
イギリスで受け、よりコスモポリタンを意識したのではないでしょうか。

7番以降を録音した人と、8番と9番のみの人、そして全曲録音の人。
みんなそれぞれですね。
CD時代になって、安くなり、収録曲も増え、奏者は大変ですが、聴き手は目当ての曲以外も楽しめるようになり、レパートリーも増えます。
でも、どこに何の曲が入っていたか、メインの曲以外は忘れたりしてしまうのも悲しい事実であります・・・。

投稿: yokochan | 2010年7月11日 (日) 00時29分

minaminaさん、こんばんは。
昨晩はどうもお世話になりました。
毎度ながら、よく飲みました。
左党先生は、あのあと彷徨ったみたいですし・・・。
肉は飲みすぎてしまします。
月曜だったら、もっといじましく飲んでしまい、完全に沈没上野公演、西郷さんの下宿泊コースになると思います(笑)

私のラックも似たようなものでして、あとはスウィトナーしかありません。
FMでのコシュラー&N響がすごくいい演奏だったです。
 で、ブラームス愛のアバドなら、この渋い曲をきっと素晴らしく演奏するのでしょうね。
最近の渋好み、短い曲指向のアバドならぴったりです。オケは小さめの編成のマーラーチェンバーで行きたいところであります!

投稿: yokocahan | 2010年7月11日 (日) 00時44分

出遅れましたが;、今回も大変お世話になり、ありがとうございました。
大山、ホントに美味しくて、実に幸福なひとときでございました♪♪
ぜひまた、できればビールざぶざぶ呑める季節にご一緒させていただきたく。そろそろ本ヲタ会も企画したいですね(^^)♪。

投稿: 左党@洗濯中 | 2010年7月11日 (日) 11時54分

左党さん、お洗濯ご苦労さまでした。
そして、出張ならびに遠征お疲れさまでした。

大山は、肉好き、酒好きにはたまらない店です。
上野訪問のレパートリーとして、必須のい店でございますねぇ。

次回は、また暑いちに、よろしくお願いいたします。

投稿: yokochan | 2010年7月11日 (日) 21時34分

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