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2010年7月23日 (金)

ラヴェル 水の戯れ ペルルミュテール

Sonybill
銀座に涼しげなアクアスポット出現。
夏のソニービルの足元に、大きな水槽が。
Sonybill_1

連日の猛暑。
この日は、新たに始まる仕事のちょっとした結団式で、家に帰れる終電ギリギリ。
見とれてしまいましたよ。
 見るだけでも、確実に体温は2~3度クールダウンするもんですな。

Ravel_peremuter
水にちなんだ音楽。
そして、音楽によるクールダウン効果のある曲。

ラヴェル「水の戯れ」を聴きます。
5分ちょっとの小品ながら、この音楽がもたらす水に対する豊かなイマジネーションと感覚的な美感は、ちょっとほかには例えようがないくらいに高次元のものだ。
 若い頃からずっと聴いてるけれど、歳を経て、徐々に酸いも甘いも噛みしめるようになってきた今、この曲は、表面的にはきれいごとで流れるがごとく終わってしまうけれど、実は詫び寂びの枯淡の音楽じゃないかとも思いだしている。
 印象主義をドビュッシーよりも先んじて取り入れたとされるこの曲であるが、わたしは、ソナタ形式で厳密に書かれたこの曲は、「水」もイメージのひとつとして想起させる、真剣な純音楽ではないかと思ったりもしてる。
学者じゃないからよくわからないけど、この曲はシンプルでありながら、すごく考え抜かれ、緻密に書かれている音楽と感知できる。

老境の域に達した、ウラド・ペルルミュテールが73年頃に録音したラヴェル全集は、香り高くも、まさに枯淡を感じさせる明鏡止水的な演奏であります。
ペルルミュテールの演奏は、コンサートホール会員だったこともあって、ショパンやシューベルトなどを若い頃から聴いていたけれど、やはりラヴェル演奏の神様だけあって、さすがにこれは別物。
美しい演奏です

Sonybill_2 Sonybill_3
銀座に鮫やエイが・・・・。
ブルーの世界です。

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コメント

いやいや、ペルルミュテール。オヤジ心をそそります。オヤジにはシフラとかフランソワとかワッツというピアニストが懐かしくも「そうだ、ペルルミュテールを聴こう」とついつい思えてしまいます。水の戯れか^^夏にはもってこいといえます。さまよえる様、選曲のセンスがいいですね。私は、ついに!ついに!仕事のシーズンオフを迎えました。今までの仕事部屋をLPレコード&SPレコードが鑑賞できる部屋に模様替えしました。夏は毎年、天国なのです^^これからさっそくペルルニュテールで水の戯れを聴きましょう!!テーブルにはビールがあったりして^^その隣にはエダマメがあったりなかったりして^^

投稿: モナコ命 | 2010年7月24日 (土) 12時40分

モナコ命さん、こんにちは。
お暑〜うございます。
前の晩に水槽と涼しげなおさかなを見て、これしかない、と選曲しました。
ドビュッシーの水の反映よりは相応しいかと。

60〜70年代ピアニストはいいですねぇ。
あと、渋いところでは、マガロフとかチッコリーニとか。

モナコ命さんちは、夏の音楽祭状態なのですね!
そして、ビールとか枝豆って書かれちゃうと、いま外にいるだけに、生唾ものですよ(笑)

投稿: yokochan | 2010年7月24日 (土) 13時50分

マガロフ!チッコリーニ!萌え萌えです^^先日、「マガロフって知っていますか?」と女子大生に質問したところ「ショパンの楽譜を出した人です」と答えられてしまいました・・・そうか。。。楽譜の編集者か。。。プレーヤーとしては女子大生はとらえていないんだ。。。さまよえる様!どうする!マガロフ!どうする!このままでいいのか!!あんた!生き返ってもう一度ピアノを弾いてみる気はないのか!!ああ。。。時間ってすべてをおしながしていくんですね。。。。

投稿: モナコ命 | 2010年7月24日 (土) 22時58分

こんばんは。「水の戯れ」若き日のアルゲリッチ。ソロ中心だったが、デュオや室内楽の方面が多くなってしまったですね。フレイレ、マイスキー、T.ツィマーマンなどで構成された「動物の謝肉祭」(サン=サーンス)の「水族館」のピアノ・パートが等しいでしょう。唯一の手持ち「全集」になるとティボーデ。う~ん、現在は「全集」になるとフランス人独断の場になってしまいそうですね。
暑かったのでシャワーを浴びました。そんなピアノのシャワーでもありますね。

投稿: eyes_1975 | 2010年7月24日 (土) 23時42分

モナコ命さま、こんばんは。コメントありがとうございます。
チッコリーニはともかく、マガロフで、こんなに激しくリアクションいただき、極めてうれしく、感激です。
そもそも、楽譜家さんのマガロフなんて知らないオッサンですから、そのおネエちゃんを尊敬してしまいます。
マガロフとオッテルローのチャイコフスキーのレコードを擦り切れるほど聴きました。超越技巧のマガロフは、子供のころ、神さまみたいに思ってましたよ。
時代はすべてをおし流してしまいますねぇ・
・・

投稿: yokochan | 2010年7月24日 (土) 23時56分

eyes_1975さん、こんばんは。
暑中見舞い申し上げます!暑いなかに、ラヴェルのこの曲。
とっても気分がよかったです〜
アルゲリッチのデビューしたての頃の演奏でこの曲をききました。
新鮮でした!
まさに音のシャワーですね!

投稿: yokochan | 2010年7月25日 (日) 00時38分

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