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2010年8月20日 (金)

ディーリアス 「フロリダ組曲」 ハンドレー指揮

Azumayama9
たびたびの登場で恐縮。故郷の親善大使みたいになってるし。
数日前の相模湾。
夏は、空も海も、遠くの景色も青色になってしまい、全体が淡いブルーにぼやけてしまう。
光が強いからなんでしょうな。

Azumayama8
木陰と日の中のコントラストが美しい。
わたしの憧れる、英国の丘の丸っこい鮮やかな緑を想起できる郷里の景色。

Delius_florida_north_country
最愛の作曲家のひとり、フレデリック・ディーリアス(1862~1934)。
私の愛する作曲家を3人あげるとなると、ワーグナー、ディーリアス、R・シュトラウスということになるでしょうか。
でもこればっかりは難しくて、10人くらいあげることをお許しいただきたいのが実情。

ディーリアスは、英国作曲家という「くくり」にとどめ置くのが極めて難しい作曲家で、ドイツ人の両親に、ロンドン生まれながらも、実業家の父ゆえにアメリカでの事業体験や、ドイツやフランスでの音楽体験など、まさにコスモポリタンとしての多面的な人格が、こうした各国の体験や風物を通じて出来あがった。

父親は、アメリカ南部でのプランテーション事業を通じて息子に自己の会社を継がせたかったが、当のご本人は、事業にはあまり興味がなく、ネイティブの労働者たちが歌う黒人霊歌や民謡などに興味を示し、それらを採集し研究することに情熱を注いだ。
 実業家と音楽家とは相いれないのですな。
こうした性向は、生涯ディーリアスから離れないのであります。

1887年、ディーリアスの作曲生活の初期に、こうしたアメリカ生活の想いを作品にしたのが「フロリダ」組曲であります。
初のオーケストラ作品にあたるこの作品のライプチヒ初演は、真の聴衆がディーリアスと朋友グリーグの二人だったという・・・・。

4つの曲からなる組曲は、アメリカ南部・フロリダのゆるやかで暖かな風物そのものといった、「のんびり・のほほん・ぼんやり」、といった、いまの我々からしたら、はなはだマッチングする気持ちのよい音楽なんです。

夜明け~ラ・カリンダ
  カリンダ舞曲として有名な曲が第1曲。
  誰が聴いても気持ちいい曲ですなぁ。

②湖畔にて
  これも写実的な音楽で、ともかくフルートの旋律や、ハープの活躍などが涼しげ。

③夕暮れ~プランテーションのほとり
  単純な旋律による雰囲気豊かな曲ながら、盛り上がりはスゴイ。
  ニグロの悲しさと情熱をなんだか感じちゃう。

④夜に
  これ1曲で、南国フロリダのバケーションの結末を味わえる。
  ①の旋律も回帰し、懐かしさのなかに、河波のゆるやかな音も感じさせつつ、
    静かでロマンテックな曲。

これらの雰囲気ゆたかな曲を、明日も明後日もない、休日のゆったりした午後に、まっ白なベンチに腰掛けつつ、自然の醸し出す音を背景に聴いてみたい。
こんな贅沢って、きっと一生訪れることがないのでしょうねぇ・・・・・。
なんてセカセカした詰まらない人生だろうかsign02
亡きハンドレーアルスター管弦楽団の、ちょっぴりローカルな雰囲気の音色は、ディーリアスにぴったり。

テレビでは、ベルリンフィルのヴァルトビューネが放送されてます。
イオン・マリン君は、これからますます旬の指揮者。
N響でも評判がいいいみたい。
アバドの弟子でもあり、ロッシーニのスペシャリストでもある。
そのマリン氏が指揮するベルリンフィルで、濃厚フレミングが歌う「カプリッチョ」の令嬢のモノローグにコルンゴルトのマリエッタ、レオンカヴァッロのボエーム! 
なんて素晴らしいんざんしょnotenote

NHKさんよ、わたくしは、地デジ難民なんです。
今宵のバイロイト中継もふくめて、受信不能者なんです。
画像の右上にアナログの文字が燦然と不動のようにしてます。
これっておかしくないですか?
むりやり・むりくりのお国の政策になんで従わなくちゃなんないの??
全部共存、番組一律がどうしてできないのだろうか??
答えはあたりまえのようにあるんだろうけど、私には納得できませぬ。

  

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コメント

フロリダ組曲!夏に聴きたくなる曲管弦楽曲部門でトップクラスの作品であります。
夏の夕暮れや夜など情景が目に浮かぶようです。
真夏を感じさせるにも関わらず、とても爽やかな音楽ですね。

投稿: golf130 | 2010年8月21日 (土) 09時44分

golfさん、毎度こんにちは。
「夏の夕暮れや夜」~そう、まさに縁台で枝豆にビールやりたくなっちゃいますね。
夏の夕方にぴったり。
風呂でも浴びてさっぱりとして、どうぞって感じ。
夏聴くナイスな音楽ですね!

投稿: yokochan | 2010年8月21日 (土) 15時18分

こんにちは。
まだ暑い日が続きそうですね。お盆過ぎの熱帯夜はきついものがあります。

青い空の下で乾いた風をあびながら「フロリダ組曲」、そして片手にキンキンに冷えた生…。たまりません。妄想がふくらみます。

ハンドリーだと思っていたら違う指揮者でしたが、TBさせていただきました。

投稿: 吉田 | 2010年8月21日 (土) 16時34分

吉田さん、こんばんは。
暑さに慣れてしまいましたが、ここ数日の朝晩はちょっと楽になりましたね。

フロリダ組曲にビール、これはどうも定番のようで(笑)
親しみやすくいい曲です。
私も同じヒコックス盤も持ってます。
真冬に夏のことを想って聴くのもいいかもしれないですね。
TBありがとうございました。

投稿: yokochan | 2010年8月21日 (土) 23時39分

yokochanさま お早うございます〜

お久し振りです、ブログは拝見していたのですが、コメントはなかなか暇がなく出来ませんでした〜;;

ディーリアスの「フロリダ組曲」本当に良い曲ですね〜 どこかの国の作曲家という括りが出来ない作曲家ですね〜

なぜデジタルにしないと行けないのか、私にはいまだに分かりません、爆〜 絶対にデジタルテレビなんか買いませんよ、爆〜

▼・。・▼

投稿: rudolf2006 | 2010年8月23日 (月) 08時56分

rudlfさん、こんにちは。
こちらこそご無沙汰をしてまして、申し訳ありません。
多国籍的なディーリアスですが、詩情にかけてはほかに勝るものはないですね。この曲は、沖縄のビーチでのんびり聴くのもよさそうですね!

来年の地デジ化、困ったもんですね。
移行の瞬間をアナログで味わってみたいです。
一瞬にして、砂嵐状態になるんでしょうか(笑)

投稿: yokochan | 2010年8月23日 (月) 19時57分

はじめまして。ホームページを拝見しました。

当オーケストラでは、来年「フロリダ」を演奏します。できるだけ多くの方にお楽しみいただければと思います。

2016.1.24(日)14:00開演
盛岡市民文化ホール 大ホール
指揮 今村能

投稿: 岩手県民オーケストラ | 2015年8月25日 (火) 21時01分

岩手県民オーケストラさん、こんにちは。

最愛のディーリアスの実演、しかも珍しい大曲。
わたくしの大好きな街のひとつ、真冬の盛岡でやられるのですね。
実に触手がわきます。
刷り込みのグローヴスの演奏でも、つい先日聴いたばかりでした。
遠き盛岡ですが、機会が許せばお伺いして聴いてみたいものです。

これを機に、ディーリアスの音楽が北の地でも大いに楽しまれますこと、そして、演奏会の成功を、心よりお祈りしております。

投稿: yokochan | 2015年8月26日 (水) 22時31分

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ディーリアスがフロリダにやって来たのは1884年のことで、22歳の時だった。父親の命令で、農場経営の勉強のためだった。 肝心の勉強はそっちのけで、近くの町の音楽教師の影響もあって音楽三昧の生活を送り始める。 たまに農場に帰ってきたかと思うと、農場労働者の黒人達が歌う歌をずっと聞いていたりで、まったく役に立たなかったらしい。 あきらめた父親は、今度は、彼をドイツにやり音楽の勉強をさせることにしたので、1886年にディーリアスはアメリカを離れることとなった。 この作品は、自分の住んで... [続きを読む]

受信: 2010年8月21日 (土) 16時24分

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