ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第7番「大公」 プレヴィン
おなじみ、浅草の雷門。
昼は、観光客でごったがえしてるけれど、日も暮れるとだいぶ空いてきて、こんな感じに。
江戸=東京の代表的なイメージのひとつですな。
でかい
いまは名前も変わってしまった松○電○の名前が刻まれてますよ。
この中はどうなってんでしょね?
今日は、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第7番変ホ長調「大公」を聴きます。
何気に、ウィーン古典派の流れで聴いてますよ。
よく言われるように、古典派時代のピアノトリオは、ピアノがあくまで中心で、ほかの楽器は添え物のような伴奏みたいな存在に終始することが多い作品が多かった。
その概念を覆してしまったのが、ベートーヴェンのこの作品。
俗に言う「大公トリオ」であります。
3つの楽器が対等に存在しあい、有機的に協調するさまは、聴いていてそれぞれの楽器のいいところが素直に出てくるし、その響きのブレンドを楽しむことは、音楽を聴く喜びを心から満たしてくれる。
また、ひとつの楽器にずっと注目して聴いてみるのも楽しい聴きものだ。
最初はピアノ、次はヴァイオリン、そしてチェロ、といった具合に。
ルドルフ大公に献呈されたゆえに、「大公」という大仰なタイトルがついているが、本当はそんな雄大そうなイメージを植え付けられてしまうのもどうかと思っている。
この曲は、それを意識せずに聴いたほうがいい。
たしかに第1楽章はおおらかで構えが大きいが、曲全体としては瑞々しい汲めども尽きぬ楽想の豊かさに裏付けられた明るさと抒情にあふれた音楽だと思う。
なかでも第3楽章の変奏形式による緩徐楽章は実に美しいもんだ。
そんなイメージにぴったりなのが、今日のCD。
アンドレ・プレヴィンのピアノ、ヴィクトリア・ムローヴァのヴァイオリン、ハインリヒ・シフのチェロの常設でないドリーム・トリオ。
鋭さと繊細さを合わせもった若々しいムローヴァ、つややかで安定感あるシフ、かれらと絶妙なバランスを保ちつつ全体をリードするプレヴィン。
その柔らかく、しなやかなピアノは魅力的であります。
過去の大演奏家による高名な立派すぎる演奏に疲れたら、こんなマイルドで、気持ちのいい演奏もよいのではないでしょうか。
これもまたおっかない顔ばかりでない、ベートーヴェンの一面ですからね。
さて、ここでクイズです。
このお目々は、誰でしょう
答えは、明日の記事にて(更新できれば)。
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コメント
今晩は。この可愛らしいお目めは、ゆるキャラのせんとくんではありませんか?間違っていたらすみません。ショスタコの第8交響曲をブログ主様が取り上げられたときに、せんとくんの写真が載ってましたよね?
プレヴィン、シフ、ムローヴァという超豪華な大公があるとは夢にも知りませんでした。
私はベートーヴェンのトリオは、アルテ・ノヴァから出ているセラフィン・トリオの演奏で主に聴いています。あまり知名度の高い三重奏団ではありませんが、演奏の方はなかなかです。
投稿: 越後のオックス | 2010年9月 3日 (金) 00時08分
(*^-^)おはようございます。今初めて顔文字の使い方を知りました!さまよえる様のブログに書き込みを始めて1年以上たって初めて知りました!あはは。。私の人生、万事がこの調子です。大公ですか。結構ですね。SPコレクターの私にはコルトー&カザルス&ティボーのセットが聞き慣れた演奏です。次の1枚はフルニエ&シェリング&ケンプのオールスター盤も聞き慣れた演奏です。そうか、プレビン盤か。美人コンテスト代表のムローバ嬢が参加となると是非ともジャケットを見ながら聴かないといけませんね。確かに、浅草→大公!感じですね!イメージです。あと、アイーダ→ビール。ドミンゴ→焼き肉。ウィーンフィル→魚の塩焼き。私の勝手なイメージです。
投稿: モナコ命 | 2010年9月 3日 (金) 11時30分
越後のオックスさん、こんばんは。
プレヴィンはピアノの名手ですから、こうした室内楽や伴奏の合わせものは、得意中の得意ですので音源もたくさんあるんですよ。
ジャズピアニストとしても、モノ時代から録音がありますし、本当の意味でマルチな音楽家だと思います。 セラフィンSQとは初耳ですが、有名でなくとも、よい演奏がたくさんあることの証ですね。
しかし、目は簡単に見破られてしまい拍子抜けでしたので、もっと大きくするとか、モザイクかけるとかすればよかったと後悔しております。
投稿: yokochan | 2010年9月 3日 (金) 20時13分
モナコ命さん、こんばんは。顔文字開眼、なによりのこととお喜び申し上げます(ただいま携帯コメント中ですので、わたしの方は顔文字使えないのではと思います)
SPで室内楽を聴くというのは、これまた雰囲気豊かなものが、想像されますねぇ〜
古酒にスルメの炙ったやつといきたいところです(笑)
で、ムローヴァさまの活躍するこちらの演奏は、冷えた辛口のロゼみたいな感じであります。
音楽と酒と食、例えが素晴らしいですなぁ〜
クサヤとか鮒寿司とか、常習性のある危険物に、心惹かれるワタクシは、ワーグナー抜きには生きてまいれません(涙)
投稿: yokochan | 2010年9月 3日 (金) 20時31分
こんばんは。まず、「大公」でスター・プレイヤーではアシュケナージ、パールマン、ハレルによるもの。オール日本人では中村紘子、海野義雄、堤剛によるもの。後、エキスパートのボザール・トリオは腰の低い奏で方です。プレヴィンはデッカから出るのでしょうかね。
そして、キャラクターです。在京なのか、おしなりくんのサイトを拝見しましたが、目がまんまる。そして、せんとくんは目が鋭い。
「大公」はおしなりくんのイメージでしょう。
投稿: eyes_1975 | 2010年9月 3日 (金) 21時09分
eyes_1975さん、こんばんは。
そういえば、スター・プレイヤーのトリオ、いろいろありますね。日本組は特に懐かしいです。
あと、バレンボイム、ズッカーマン、デュプレなんてEMI組も。
ボザールもこれからはデッカでしょうね。
なんだか複雑な心境・・・・。
「おしなりくん」・・・、知りませんでしたよ。
調べたら、なかなか可愛いじゃありませぬか!
奈良のアンテナショップで、子供に「せんとくん」グッズを買って帰ったら、キ○イと不評でございました(笑)
おしなり君の勝ち!
投稿: yokochan | 2010年9月 3日 (金) 23時20分