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2010年11月16日 (火)

ベルリオーズ 幻想交響曲 プレヴィン指揮

Ginza_matsuya

街は早くも冬のイルミネーションをまといつつあります。
こちらが、銀座。
松屋はビルごとゴージャスにリボンが掛けられておりました。
不況なのに、個々には活況なのか。

Berioz_sym_fantastique_previn

月一、ベルリオーズ幻想交響曲を聴くシリーズ。
今月は、アンドレ・プレヴィンロンドン交響楽団の演奏で。
1976年、ロンドン交響楽団首席時代の録音で、プレヴィンには、このあとロイヤル・フィルとも自主レーベルへの再録がある。
ウィーンフィルやアメリカのオケとも録音して欲しかった幻想。
EMIの手にかかると、なんでもかんでも無粋な2CDセットにしてしまって、私が持っているのは、レクイエムとのカップリングで、曲にそぐわないジャケットの仕儀となっております。
オリジナルのジャケットは、オケを指揮するベルリオーズのサイケなカリカチュアだったと記憶します。

ご多分にもれず、発売当時、レコ芸さまの月評では散々の評価をいただき、ラフマニノフ以外、まだプレヴィンに開眼してなかった自分も、あぁそうなのか、と思っていた。
 しかし、90年頃からプレヴィンをあれこれ聴きだし、その芸風の幅広さと、何よりも音楽造りのスマートさに大いに共感したわけでして、長じて聴いたその「幻想」も、なんであんなに酷評されなくてはならなかったのか怒りを覚えてしまうくらいだった。

この幻想。一部繰り返しを行っていることもあるにしても、演奏時間が55分33秒と長い。
ゆったりめのテンポによる克明な解釈・・・と聴こえるが、確かにテンポはじっくりで、断頭台の行進などは、一歩一歩、踏みしめるような解釈でユニークだが、オケが爽快に鳴りきった感があって、おどろおどろしさは皆無。
続く、終楽章のヴァルプルギスの場面でも、威圧感はゼロで、じっくり感はそのままに、音楽の隅々まで見通しよく、クリアー。
第1楽章から目立っているが、楽器の鳴らし方は、かなりデフォルメチックで音の出し入れもユニークなんだけれど、濃厚さやいやらしさと皆無なのはプレヴィンの人徳とオーケストラのニュートラルな響きによるところか。
コル・レーニョ奏法がこんなに克明で、よく聴こえるのも珍しい。
1楽章から3楽章までは、流れるような流麗な雰囲気で、恋人の動機はとても美しく奏でられ、ワルツも優美。とりわけ3楽章の野の風景は英国絵画的でわたしには淡く素晴らしく感じられた。
前半と後半、どうも印象が異なるように仕掛けているように思います。
夢と実はリアルだった悪夢。
この違いを鮮やかに、そしていつもの洗練された手法で描いたユニークな「幻想」ではないでしょうか!
いくつもプレヴィンを聴いてきて、こんなうまさがあることを認識した「幻想交響曲」でございました。
もう少しだけ、プレヴィンいきますね。

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コメント

こんにちは。

この2CD、『レクイエム』がLPOとの数少ない録音という事で(RPO音楽監督になるまでの繋ぎ?)....こちらはあまり(というか殆ど)聴いた記憶が無かったりします....ううむ、頑張らねば^_^;。
(今日あたり、バーンスタイン60CDが来ている筈....)

投稿: ぽち | 2010年11月18日 (木) 15時22分

ぽちさん、こんばんは。
わたしも、実はロンドンフィルとの希少か組み合わせと、好きなレクイエムにひかれて購入したのですか、久しぶりに聴いた幻想がかなりよかったもので、めっけもん的な気分になりました。
あのバーンスタイン大全を購入されましたか!
わたしも、魅せられたのですが、置き場所で家庭から閉めだされそうなので断念してます。

投稿: yokochan | 2010年11月18日 (木) 22時27分

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