« ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 ワルベルク指揮 | トップページ | バッハ マニフィカト ヘンゲルブロック指揮 »

2010年12月22日 (水)

ヴィヴァルディ マニフィカト ムーティ指揮

Hamamatsuchou2

ご存知、小便小僧。
こちらは、浜松町駅のホームのはじっこにいます。
季節ごとに、いろんな衣裳をまといまして、裸の姿って見たことない。

Hamamatsuchou1

着込みすぎで、いったい何者かが不明となってる。
おかげで、局部へのモザイクはいりません(笑)

Hamamatsuchou3

アップにすると、なんだか不気味ですな

Vivaldi_muti_2
「マニフィカト」は、受胎告知を受けたマリアが、神を賛美して歌う讃歌。
受胎の喜びと、自分のようないやしい僕が、永遠の王(イエス)を産むという、大いにへりくだった立ち位置で祈る神至上の讃美歌。
ルカ伝の1章にあります。

「マニフィカト」の名作といえば、バッハ
そちらは明日聴くとして、今日はヴィヴァルディ
四季ばかりのヴィヴァルディですが、最近は50あまりあるオペラにも脚光が浴びていて、一度はその上演に接してみたいと思ったりしている。
宗教曲も多くて、その代表格がこのCDにも併録されている「グロリア」。
そちらは明るく輝かしくて、いかにもヴィヴァルディという感じ。

で、こちらの「マニフィカト」。
バッハのそれが、それこそ輝かしい喜びにあふれているのに比べ、ヴァイヴァルディのマニフィカトは、冒頭かなりシリアス。
アレンジを加えたいくつかの版があるが、このCDは最終のものらしい。
メゾソプラノとコントラルトの二人の女声ソロと合唱。
この声部から察するとおり、いつも明るく伸びやかなヴィヴァルディの顔に加えて、ちょっと落ち着いた雰囲気も横溢していて、それがマリアの自らをいやしめて祈り歌う謙虚なお姿をとてもよく映し出している。

まるで「四季」の音楽に歌が付いたような部分もあり、シリアスと書いたけれど、実は耳に馴染みやすいことも事実で、どこを取ってもヴィヴァルディしてます。
全部で11の部分からなっていて、20分そこそこの音楽。
日頃、重たいものばかり聴いてる耳には、とても軽やかで新鮮な赤毛のヴィヴァルディの音楽なのでした。

リッカルド・ムーティがこうした曲を演奏するなんて当時はびっくりだった。
1976年、ムーティさん35歳の録音。
クレンペラーの後を継いだニュー・フィルハーモニア管とのもので、当時のはちきれんばかりの情熱と突進力は、まったく隠していて、神妙に真摯な音楽造りに徹している。
その屈託ない指揮ぶりは、ヴィヴァルディにぴったりかも。
そして、何よりの聴きものは、豪華な二人の独唱者。
テレサ・ベルガンサルチア・ヴァレンティーニ・テッラーニという、最高級のロッシーニ歌手がそのふたり。
その透明感あふれる歌声と、確かな技巧。
登場個所が少なめでもったいないくらい。
この二人とムーティの共演。二度と味わえない希少なものでありましょう。

Hamamatsuchou4

浜松町駅にこんな看板があるんですよ。

あ、そうそう、ご報告をひとつ。
以前、朝から登場した「おねいさん酔っ払い」のお話を書きましたな。こちらで
そのお姉さんに、本日遭遇したんすよ。
午後3時頃、都内某駅近くの携帯ショップで。
替えたばかりの携帯のあるコンテンツが不調で持ちこんで、あれこれやっていたところ、店内で、声を荒げる女性ひとり。
「えーーーーっ!なんだぁ?」などと言ってます。
店員さんが、ご本人確認を、と言ってまして、それに対して怒っちゃってるんです。
おっ、美人じゃん。と見てみたら、あの夏しか会えないと思っていたねーさんだったのです。しかも、完全に酔ってます。ロレツがまわってないんです。
で、お連れがいまして、ちょっとオジサンですが、これがまた腫れものにさわるように、「だからね、そうじゃなくてね・・・・」、云々やってました。
で、しばらくすると、フラフラしながらそのショップを出てゆきましたよ。
 決して、目を合わせちゃいかんですな。
う~む、いったい何者なんだろう

|

« ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 ワルベルク指揮 | トップページ | バッハ マニフィカト ヘンゲルブロック指揮 »

コメント

可愛いですね!
知りませんでした。いつか機会があったら
絶対見ます。

投稿: edc | 2010年12月23日 (木) 14時38分

euridiceさん、こんばんは。
この小僧は、いつも衣装替えをしてます。
お正月も楽しみ。
夏はアロハ着てますよ(笑)
田町より、田町方面のホーム最先端です。

投稿: yokochan | 2010年12月24日 (金) 00時51分

このムーティのヴィヴァルディ、国内LP初出時に音楽史月評担当の皆川達夫先生が、『レコ芸』に『何か最初から最後まで金粉が飛び散っているようなヴィヴァルディだが、この赤毛の司祭の作品には、そのような面がある事は否定できない。』と述べられ、準推薦扱いなさって居たような記憶が御座います。『マニフィカート』のみFM放送で拝聴した覚えが在りますが、過度に劇的に走らないいきいきした演奏だった印象でした。

投稿: 覆面吾郎 | 2019年11月23日 (土) 19時10分

そうそう、皆川先生の評論、覚えてます。
まさに、そんな感じですが、巨匠となったいまのムーティさんが指揮したら、また違うものになるでしょうね。

投稿: yokochan | 2019年11月27日 (水) 08時41分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ヴィヴァルディ マニフィカト ムーティ指揮:

« ワーグナー 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 ワルベルク指揮 | トップページ | バッハ マニフィカト ヘンゲルブロック指揮 »