起きていること~なう~
青と白と緑と黄色。
自然が織りなす、この世の色彩美しさ。
2年前の初夏に訪れた、福島県の大熊町の公園から見下ろす海です。
視線を左の内陸に転じると、この光景。
こちらは、福島第一原子力発電所。
違う機会の写真なので、天気そのものが異なりますが、いずれもわたしが撮りました。
中央の四角い建物が、原子炉建屋。
お隣の高台に、東電が整備した見晴らし公園があります。
そこから見たパノラマは、素晴らしいものでして、とても気分が晴れてよろしいものでした。
こうして説明された板を見ても、配置はわかっても、原子力発電、そのもの仕組みはわかりませなんだ。
いま、事故が起きて、散々説明されて理解におよび、同時に、同じ原子力発電でも、西日本の多くが違うということもわかった。
しかし、地震にまつわる、原発の不具合の諸々が、海外から極めてマイナスイメージにとらえられ、日本の教訓を生かして、反原発という動きが生じている。
過敏なヨーロッパは、日本からの退去指令が来日組には出ているし、隣国でも日本渡航を控える動きも始まり、わたしの知り合いも明日、本国に引き揚げてしまうこととなった。
地震の被災地でない場所が、異なる被災地となってゆく。
電力需給の問題から生じた計画停電は、わたしもふくめ、多くの方々に多大な影響と負荷を与えているものと思う。
そもそも、東電が考えた供給責任とはなんであったろうか?
昨日からのせっかちなる計画停電は、電力会社たる「供給責任」という責務にがんじがらめになった、おそまつな事態じゃないかと思う。
間違っていたら関係者のお叱りはうけるかもしれませんが、大企業は、まずは管理と営業。
営業は大本部がいくつか。
その本部は、大口先担当。それ以外は準大口や、並や中、小とさまざま。
その担当部署が、部によって分かれているはず。
停電にあたっては、まず、それらの担当セクションが一堂に調性しなくてはならない。
最初はその調整ができずに、概略イメージだけが走ってしまい、各セクションが、個別供給先に節電協力依頼をしてしまい、対応が分断されてしまった。
あげくには、被災地までも停電させてしまった。
この大企業的な縦割りセクショナリズムは憂うべき問題。
民主党が陥ってしまった主導力なき、ちぐはぐな場当たり対応も、まさに部門・分野を統括し指示する人材がいないことのあらわれ。
首都圏・関東で、おきてる食糧・物資の不足は、西日本にも伝播してます。
当然であります。
物流難の状況下、関東のものが、被災地にゆく。
首都で不足するものは、西日本から調達する。
結局のところ、困るのはいずれ西日本。
目に見えてる構図であります。
現実に、目下最大級に必要な物資として、発電機、バッテリー、照明、電材機材など。
これらは、急速に品薄になるのであります。
それにしても、被災地の現状には心穏やかならず、テレビを見ていて涙に暮れてしまうことしきりであります。
東北は、真ん中に、東北道と4号線が通り、そこから左右に、日本海側と太平洋側に国道・県道がそれぞれ沿岸に伸びている。
わたしは、何度もそのルートで各地に車で行ったことがある。
真ん中ルートは、真冬でも高速だから、ほぼ不変といっていいかもしれない。
その左右は、やたらと遠大で、気象の影響をうけやすい。
たとえば、「福島」ならば「中通り」から「会津」と「いわき」、反対側は新潟。
「宮城」は、東は沿岸を近くに持つが、山形を経由して酒田・鶴岡までは遠い。
大きな「岩手」では、東北道の通る盛岡を中心とすれば、西の秋田までは山脈をいくつも越えなくてはならないほど遠い。
東の三陸沿岸は、実は、ここも北上山地等、さまざまな山脈を越えないと達することができない。日本で一番大きい県なのです。
「青森」は最北端。左右も多きいれど、沿岸は一体化してます。
要は、東北の右側の南北、長大な地区の被災地には、季節的にもアプローチしがたいとのことを書きたかったのです。
冬には、極めて出張しずらい地区だったのです。
ともかく、不足している幾多の物資が、大口あけてる首都圏を飛び越して、全国から無事集まることを期待します。
それも、一刻も早くです!!
あーーっあ、いまも、こんどは静岡東部と、私の実家神奈川西部で、大きな地震が起きました・・・・。
連鎖する地震。
富士山は勘弁してよ・・・。
いま、バッハを聴いてましたが、ちょっと、これじゃ音楽のこと書けません。
今宵はさよなら・・・。
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コメント
お早うございます。11日の地震以来音楽はほとんど聴いていません。新潟は大した被害は受けなかったのですが(他の県と比べたらの話ですが・・・)心理的なダメージが私の場合大きいようです。中越地震のときは避難所でツヴァイクを読むぐらいの心理的余裕があったのですが(あの頃は私も若かったですね)、中越地震、中越沖地震、それに今回の地震と何度も何度も続くと次第に参ってきますね。明日から計画停電が始まりますが、被災地の皆さんのために耐えようと思っています。
投稿: 越後のオックス | 2011年3月16日 (水) 07時15分
越後のオックスさん、こんばんは。
心理的なダメージは、濃淡あれど国民すべてに共通です。
しかし、被災地のみなさんは、それがいかばかりだろうと思うとさらに辛いものがあります。
震災体験者の越後のオックスさんは、その気持ちがより共感できていらっしゃるんだろうと思います。
わたしなんぞ、楽してます。
寒さもぶり返し厳しい日々が続きます。
バッハを聴きました。
投稿: yokochan | 2011年3月16日 (水) 22時12分
だんだん悲観的なニュースが増えてきました。それを計画停電も含め、街が暗いことが更に輪をかけています。なぜ官邸に全国、世界中からスペシャリストを集めなかったのか、なんで今でも非常事態宣言がでていないのか、今頃言っても虚しいですが、今日の記者会見での破れかぶれな官邸と腰が引けてきた東電のちぐはぐはもう抜き差しならない状況にあることを国民に臭わせてしまいます。こんな舵取りを素人政権政務三役で切り抜けようとしているバカ政権ではありますが、今は政権批判をしているときでもなく、あのマーラーの6番で振り下ろされた2度目のハンマーが近い(1度目は当然本震)事を感じたくないけど感じてしまいます。
投稿: yurikamome122 | 2011年3月16日 (水) 23時12分
yurikamomeさん、こんにちは。
まったく、おっしゃるとおりです。
へぼさが、悲惨さを助長してます。
そんな中、天皇陛下のメッセージは、マネージャーに任せておけないオーナーの登場を思わせました。
ハンマーは3度でなくて、つくづくよかったと思うようなことにならないといいです・・・・。
投稿: yokochan | 2011年3月17日 (木) 10時28分