ベートーヴェン 交響曲の緩徐楽章を聴く アバド指揮
こんにちは、ありがとう。。。。
遊ぼう・・・
3月18日の東京タワーです。
ぽぽぽぽ~ん。
この一週間、人生の中で、こんなに多くテレビみたことない。
だから、やたらと気になるAC。
自分は、損傷も受けなかったけれど、しかし、仕事上は、間違いなく大打撃。
いつもの音楽視聴生活に戻すのも大変だけど、大事なのは、やはり日常。
あの揺れから、日本人の日常は、誰もが大きく変わってしまったけれども、その変わってしまった日常を粛々と受け止め、現実を生きていかなくてはならないと思う。
ベートーヴェンの交響曲は、緩徐楽章がいい。
最近、めっきりそう思う。
偶数番号のもの。
歌謡性と抒情性に富んだ緩徐楽章が、その交響曲の代表になっている。
交響曲第2番 第2楽章「ラルゲット」
ともかく美しいです。不安な日々にも、平安を与えてくれます。
この交響曲は、ベートーヴェンの交響曲のなかでも、わたしには一番最後にやってきた曲。この独特の明るさはとても魅力的。
交響曲第4番 第2楽章「アダージョ」
快活な4番の中にあって、それこそ女神のように美しい楽章。
ここでは、なんといってもクラリネットの長いソロが素晴らしい。
この作品は、カラヤンの演奏で、自分には7番よりもずっと早くお馴染みになりました。
交響曲第6番「田園」 第2楽章「小川のほとりの場面」アンダンテ・モルト・モッソ
描写音楽のような、のどかで平和に満ちた光景がゆったりと展開します。
もしかしたら、この震災でこんな風景は失われてしまった地域もあるかもしれない。
でも、誰の心にもある田園風景は、永遠なのである・・・・。
鳥のさえずりが、今日はいつになく懐かしく、寂しくも感じるのでした。
交響曲第9番 第3楽章「アダージョ・モルト・カンタービレ」
巨大な作品に相応しい、大きな緩徐楽章。
マーラーやブルックナー並みのアダージョ。
子供の頃は、終楽章ばかりに耳がいっていて、それが待ち遠しく、長くて変化の少ないこの緩徐楽章がとてももどかしかった。
長じて、いまや第9は、この楽章でもっていると思うようになった。
終楽章が、全体のなかで異質に感じ、晴れやかさの勢いにまぎれてしまい、それまでの3つの楽章が霞んでしまうのだ。
そして、それを聴くのは、時と場所を大いに選ぶことになる。
1楽章の革新的な技法と切実さ、2楽章のトリオとの対比も鮮やかなスケルツォ。
そして、柔和でかつ天国的なアダージョは、どこまでも、どこまでも広がってゆく伸びしろの大きな音楽。
ここに、明日への希望といまある感謝、そして決然とした勇気を聴きとることも可能だ。
今日、この楽章を聴いて、涙がでるほど感動した。
ベートーヴェンの偶数番号と緩徐楽章の演奏で、定評のあるのは、ワルターとクリュイタンス。そこに、アバドのウィーン・フィル盤も加えたい。
アバドの瑞々しい感性が、ベートーヴェンの音楽の歌謡性と結びついていて、そこにウィーンフィルの音色も大いに寄与しています。
春が近いと感じさせるアバドのベートーヴェンでした。
いま、テレビで、「ポポポポ~ン」の60秒ロングバージョンを見て、嬉しくなった。
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コメント
マイスターフォークです返信ありがとうございました。
かなり以前ですが音楽関係者と言いますが、棒振り、オケ吹き、バンド、タイコ、調律屋、歌唄いなど10人程私の家に集まり9番合唱つきをCD20枚集めてブラインドで聴きどころ10か所をリスニングして各々投票しました…勿論カラヤン、フルベンなども登場でしたがゴ―ルド金賞はアバド氏でした☆管理人さんの感性はまさにそのとうりだと思います♪
投稿: マイスターフォーク | 2011年3月22日 (火) 22時55分
マイスターフォークさん、こんばんは。
ブラインド視聴、一度は人にやってみたいし、自分も試されてみたいと思っております(笑)
音楽にかかわる方々の視聴結果。
実に興味深いです。
第9で、アバドが一番という評論は、あまりありませんから。。
ですが、アバド好きとして、こんなに心強い結果はありませんね。
人を威圧したり鼓舞しないベートーヴェンなんだと思います。
投稿: yokochan | 2011年3月23日 (水) 22時07分
管理人さんさっそく返信ありがとうございました。
附記ですが演奏は解釈だけでなく音を出すオケの趣味とこなしが大切なイデアルですね。
4楽章冒頭(パウケが上手い!)から進み合唱が入ると俄然ブロムシュテットがトップclassに評価上がり、全楽章平均点としてはべ―ム・ヴィ―ン旧盤がしっかりしてるし、棒が誰とも違う作りだが納得する音楽だ…オケはヨ―ロッバ一流だが誰だろう?突き止めるまで少しかかりましたがジュリ―ニ・ベルリンでした!
投稿: マイスターフォーク | 2011年3月23日 (水) 22時56分
マイスターフォークさん、こんばんは。
視聴会の様子、さらにご案内いただきましてありがとうございます。
極めて興味深いです。
ベームの旧盤は、オペラの香りがしてとても好きです。
そして、ジュリーニですね。
ベルリン・フィル盤は恥ずかしながら未聴なのですが、旧ロンドン響盤をどこか好きなのが私です。
ゆったりとしていながら、軽い。不思議な第九に思いました。
ブランドを抜いて、耳だけで聴く音楽は、また新たな音楽を聴く楽しみとなるかもしれませんね。
ありがとうございました。
投稿: yokochan | 2011年3月24日 (木) 20時55分