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2011年3月19日 (土)

バッハ 「主よ人の望みよ喜びよ」 リパッティ

Tulip

とある公園で見つけたチューリップの花。
めげずに、寄り添うように、すくっと立っておりました。

まだ余震は続いてます。

被災地のことを思っても、祈ることしかできない自分です。
瓦礫と化した街、そこから立ち上がらんとする人々。
避難所の苦行。
傍観者たる、わたくしには、歯がゆいけれど、何もすることができない。
節電と、無駄なことをしないこと、それしかないです。

それと、音楽を聴いて、文章を書くこと。。
遠巻きながらの応援です。

今日も都内にいましたが、夜はどこも真っ暗。
フィンランド大使館が、その機能を広島に移転したらしい。
広島と岡山が、地震が少ないという点で、いま日本で一番安全な場所かもしれませんな。
西が日本を支える時代が来るのだろうか。。

Lipatti

ディヌ・リパッティ(1917~1950)のピアノといえば、私にはバッハ「主よ人の望みよ喜びよ」のコラールです。
マイラ・ヘスの編曲による名品。
そのヘスのピアノによる同曲は、実は聴いたことがないのです。
やはり、なんといっても、この曲はリパッティ。

カンタータ147番「心と口と行いと生活で」。
大体、歴でいうと初夏の頃。
受胎の喜びと感謝を、マリアが、洗礼者ヨハネ(あのサロメのヨカナーンです)の母、エリザベトのもとに訪問して述べた日のこと。
これを、マリアの訪問の祝日といいます。
いわゆるマニフィカトでもありますが、イエスを授かった喜びとともに、戒めの気持ちをも歌いつつ、最後はイエスへの愛となるカンタータであります。

そのなかの、コラールがこの曲。

心の慰めにして、心の糧。すべての悩みから救ってくれる。そんな命の力。
イエスをそんな風にして歌うコラールです。
キリスト者でなくとも、だれしもが、心にそんな何かを持っていると思う。
それは、神様でもあり、身近な人でもあり、私には音楽でもあったりするのです。

短い曲だけれども、静かなタッチで、楚々として歌われる心にしみいる名旋律。
伴奏部の左手と、コラールを歌う右手。
切なくなるほどに、神々しいリパッティのピアノ。
こうした音楽に、演奏、言葉は多くをいりません・・・・。

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コメント

リパッティですか。
私も彼のピアノは大好きです。
心打たれます。

投稿: madahiyoko | 2011年3月21日 (月) 11時33分

madahiyokoさん、こんにちは。
早世のリパッティ。
もっと生きて多くの録音を残してくれたら、どんなに幸せなことでしたでしょうか。

投稿: yokochan | 2011年3月21日 (月) 15時03分

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