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2011年5月 8日 (日)

「サウンド・オブ・ミュージック」 フォン・シュターデ

Yokohama_park_a

チューリップ畑。
人工的なありかたかもしれないが、この愛らしい花々の連なりには、どんな人でも心が明るく、朗らかになるのではないでしょうか。

その球根の取引をめぐって、かつてバブルを創成したのは、みなさまご存知のとおり。
しかし、美しい、色とりどりのこの花は、そんなことを思わせもしない。
ウィーンのニューイヤーコンサートに、毎年早々と、いろどりを届けるのはオランダ国から。

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「サウンド・オブ・ミュージック」

ロジャース&ハマースタインの名作ミュージカルとミュージカル映画。
ジュリー・アンドリュースのあのミュージカル映画が、あまりにも有名で、劇団四季でも公演が始まりましたが、どうしてもそちらの映画の方がこの作品の代名詞的な存在になってる。
オーストリア・アルプスの美しい自然やザルツブルクの街がふんだんに登場する、映画の主役のような存在。
そして、やはり本当の主役、デイム・ジュリー・アンドリュースの優しく暖かな人柄にあふれた歌と演技が、このミュージカルの代名詞みたいになってる。

わたしは、テレビでしかこの映画は見たことがないけれど、中学生だった私の姉は、映画館で観て、完全にはまってしまい、サントラLPも即お買い上げになって、何度も何度も聴いていたものだから、クラヲタ少年だった私も、この音楽をすっかり覚えてしまったもんだ。

耳にこびりついてる、デイム・ジュリーの歌声を果たして払拭できるか・・・・。

わたしの若い頃のアイドルのひとり、フレデリカ・フォン・シュターデが、マリアを歌ったCDを初夏のような陽光眩しい日曜日に聴きました。

 マリア:フレデリカ・フォン・シュターデ トラップ大佐:ホーカン・ハーゲゴール
 修道院長:アイリーン・ファーレル   エルザ男爵夫人:バーバラ・ダニエルス
 マックス・デトワイザー:レヴィス・デール・フォン・シュランブッシュ
 ロルフ・グルーバー:ニール・ジョーンズ リーズル:ジーン・メンケ  ほか
 子供たち

  エーリヒ・クンツェル指揮 シンシナシティ・ポップス・オーケストラ
                   五月祭コーラス
                      (1987.12@シンシナシティ)

このCD、オリジナルのミュージカルにかなり忠実に聴こえ、クラシカルのメンバーだからといって、そんな風に堅苦しくオペラっぽくもなっていないところがいい。
お馴染みのナンバーが、テラークの名録音でもって、次々と溢れだしてくるのを素直に楽しめばいい。

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そして、フリッカの耳をくすぐるような心地よい美声を聴く歓び。
ジャズやミュージカルも得意とした彼女。
声域も広い彼女だけど、無理をせずに、メゾの音域でもって、フリッカならではのチャーミングなマリアを歌っていて、とても素敵なのであります。
少しばかり健康的にすぎるきらいもあるが、曲が曲だし、オケやレーベルがアメリカンなコンセプトだから、これはこれでよろしい。
やはり、フリッカの中音域は魅惑的。
このフレンドリーな声を聴いてると、何故か、彼女のケルビーノを思いだしてしまった。

トラップ氏を歌うハーゲゴールも、これまた爽やかさとナイスな人柄で売りだしたバリトン。
魔笛の音楽映画でパパゲーノを歌って大ブレイクした人。
そのまま人のいい優しげな大佐でして、エーデルワイスは、一緒に口ずさみたくなるような歌です。
去年亡くなった伯父が、この歌が大好きで、姉の披露宴で歌っていたっけ・・・・・。

懐かしい、アイリーン・ファーレルが味のある聴かせてくれるのも嬉しいです。

鳥がさえずり、渓流のせせらぎ、フリッカの爽やかな歌声から始まる「サウンド・オブ・ミュージック」を聴いて、つまらなかった連休が少しは晴れました。

フレデリカ・フォン・シュターデの過去記事

「My Funny Valentine」

「オーヴェルニュの歌」

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コメント

この映画にははまりました
高校2年の時だったかな
丸の内ピカデリーに3回いきました
英語の勉強をかねて?
歌も殆ど覚えました
サウンドトラックのLPも買いました
同じCDも買いました

今もオープニングの場面を思い出します
The hills are alive
with the sound of music・・・♪

投稿: パスピエ | 2011年5月 8日 (日) 17時47分

パスピエさん、こんにちは。
この映画にはまったクチですね。
サウンド・トラックLPは、ジャケットが2種類あって、姉のものは美しいアルプス写真でした。
映画のパンフレットは、人物たちの絵だったかと記憶します。

オープニングのカメラワーク、そしてその歌。
素晴らしい幕開きですね!

投稿: yokochan | 2011年5月 9日 (月) 23時01分

わたくしも映画館へ観に行きました! 
と、言うより泣き叫ぶわたくしを母が強引に引っ張って言ったというべきで。 
明日は映画に行くというのでどのようなものなのか訊ねると母は、 
「歌って踊って楽しいのよ!」と申しました。 
当時幼心に歌って踊るフォーリーブ〇が大嫌いだったので、彼らの映画なのかと思い身の毛がよだち、あらん限りの抵抗をしたことを鮮明に覚えています。 
結果は「あ~ひららら~あらさんどっみゅーじ~♪」と聞こえたように歌って帰宅しましたけれど^^;

投稿: moli | 2011年5月10日 (火) 09時13分

こんにちは。
私も封切りまもなく母に連れられて見たような記憶があります。
そのせいかこの映画は好きで、高校生の頃サントラLPを買って、
文字通り盤が擦り切れるほど聴きました。
じつはシュターデ盤も持っています。
久しぶりに聴いてみましょう。
たしか歌詞はほとんど暗記していたはず!

あれ・・・?
おや・・・?

ほとんど忘れています!!

・・・年はとりたくないです・・・

投稿: 木曽のあばら屋 | 2011年5月10日 (火) 18時27分

管理人さん いつもありがとうございます。

この愛すべきテラ―ク盤は各場面に寄り添った収録技術が多彩で上質な演奏がより映えます。

オ―ディオシステムのバランス調整にもとても役立ちましたが、結婚式への入場の音楽がいきなり大カテドラルになり分っていてもよく驚きました。

テラ―クでは魔笛が素晴らしい☆

投稿: マイスターフォーク | 2011年5月10日 (火) 21時26分

moliさん、こんばんは。
おぉ、ここにも映画館組がいらっしゃいましたね。
しかもしょっぴかれるようにして連れていかれた・・・(笑)
同時期、わたしは、「チコと鮫」という映画を見せられたんですが、それこそ鮫なんかいやだよう、といやいやでしたが、感動しまくりの麗しい映画でしたね。

結果は知るべしで、大人は偉いものだと思いました。

しかし、フォーリーブスが嫌いだなんて。
私の姉は大好きでしたし、わたしもマグマ大使のEHエリックの甥っ子が好きだったりしましたよ。
 ともかく、この音楽に映像はいまだに素敵なものですね。

投稿: yokochan | 2011年5月10日 (火) 23時30分

木曾のあばら屋さん、こんばんは。

またしても映画鑑賞組の登場ですね(笑)
クラヲタやせいぜいロック好きの時分には受け入れがたい音楽でしたが、姉が聴きまくった影響で、耳タコになり、いまではこのとおりでございました。
あのサントラ盤は素晴らしいですね。
あと、J・アンドリュースをむかえてプレヴィンがN響で演奏したものも涙ものでした。

久方ぶりに聴いたシュターデ盤で、歌詞も、ほかの有名ナンバーも思いだしました。
わたしも、聴くまでは遠い記憶のもやもやの中でした。

投稿: yokochan | 2011年5月10日 (火) 23時36分

マイスターフォークさん、こんばんは。

さすが、この盤をお持ちなのですね。
久しぶりに聴いて、冒頭の鳥や川の音色にボリュームを上げて楽しんでいたら、途中まではよかったのですが、結婚の場面の大音響にすっかりびっくりさせていただきました。
ヘボ装置では音割れが著しかったです。

テラークの同じあのクンツェルの一連の録音を思いだしてしまいました。
~魔笛は、マッケラスのものですか・・・、未聴なんですよ、気になりますねぇ~

投稿: yokochan | 2011年5月10日 (火) 23時41分

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