クィーン 「オペラ座の夜」~「ボヘミアン・ラプソディ」
色の配分の神がかりな美しさですな
今日は、クラシック音楽から少しはずれて、「クィーン」=「Queen」を。
彼らの音楽をイギリス音楽と呼ぶことに、わたしのブログにおいては差し支えないと思う。
イングランド出身のロックグループ。
1973年から、リードヴォーカルのフレディ・マーキュリーの死の1991年を経ても、外来ヴォーカルを交えつつ、ずっと活動をなんらかのかたちで継続中。
クラシック音楽好きとしては、スペインのおっきな(?)歌姫、モンセラット・カバリエとの共演でも記憶される、フレディ・マーキュリー。
いかにも風の風貌だった。
エイズへの罹感を表明し、45歳にして亡くなってしまった名ヴォーカリストだった。
ほかのメンバーは、ジョン・ディーコン、ロジャー・テイラー、ブライアン・メイ。
この4人のシンプルなギター・サウンドをベースにしたロックは、とてもわかりやすいと同時に、4人のハーモニーの美しさが、私なんぞの、クラヲタ少年には、もっとも困った存在だった団体を揶揄して、「クィーン少年合唱団」と呼ばしめたものだ。
それは中学・高校時代で、ビートルズを心棒していたからがゆえかも。
そして、大学時代、まわりが半端ない音楽好きで囲まれた。
ブリテッシュロック、ニューミュージック、フォークソングなどなど。
わたしも負けずに、ワーグナーとアバドを貫いたけれど、諸所、影響されました。
そんななかのひとつが、「クィーン」でございました。
知ってはいたけれど、彼らの歌唱力と正統派ロック。
そして、英国を背負ったような気品とユーモアに、伝統。
ビートルズのあとの世代だけれど、ビートルズよりは保守的。
でも、かれらにないグループ力と陰りのない明快さ。
このLP(CD)の、メイン曲はやはり「ボヘミアン・ラプソディ」。
この曲の内容はすごいのです、深いのです。
そして音楽は、6分あまりにわたって、曲想をさまざまに変える、オペラアリアのようなのであります。
大学生当時は、「ママ、人を殺しました・・・」という内容が衝撃的で、どうしようもなく犯罪者の独白的で暗くて救いがないと思いました。
曲想の変わる局面で、中間部にガリレオやフィガロの名前が何故か出てくる。
そんなことはまったくわからなかった。
いまでもわからないけれど、ガリレオは真実を訴えつつ、世の風潮に屈せず負けなかった。
フィガロは、封建の世に、自由を貫き身分に歯向かった男。
そんな風に思う。
クラヲタゆえにわかってきた。
もっというと、道化やユーモアも混在し、ショスタコーヴィチの「バビ・ヤール」の世界。
イエス・キリストや原罪までも思いこしてしまう。
四半世紀以上前の政治原理と価値観多様の世界情勢を考えてもみる。
そして、いまのチンケな政治も。
いまは、人間主体だ。
クィーンの歌も生きてくる。
3部ないしは4部形式のこの歌は、クラシックの交響曲のようでもある。
緩・急・緩。
フレディの熱い抜群の歌唱力に、4人のハーモニー。
すごい曲です。
この曲が突出してますが、劇場ライブを1枚のレコードに収めてみた名作音盤でもあります。
1976年の名盤。
最後には、「Got save the Queen」が演奏されます。
補足)
ちなみに、ワタクシ、学生時代は、ジョン・ディーコンに似てるとイワレマシタ(笑)。
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コメント
こんばんは。クィーンの「ボヘミアン・ラプソディ」はベストアルバムで所有しています。今日は夏至であり真夏日。熱くなります。タイトルがラプソディだからという訳で言ってるのではないが、ロックのクラシックでしょう。
マーキュリー死後にキムタク主演ドラマに使われ、リバイバルヒットしたくらいです。
それにしてもクィーンの作品ってパクリタイトルになりやすいですね。アリス「チャンピョン」葛城ユキ「ボヘミアン」etc。
失礼しました・・・。
投稿: eyes_1975 | 2011年6月22日 (水) 20時01分
こんばんは
ロック系は耳障りとしか思えないオッサンですが
「ボヘミアン・ラプソディ」だけはしっかり聴きましたよ\(^o^)/
もう昔のことですが一回り下の外語大の現役才女がクィーンの大ファンだったので聴かされました。
一聴、いい歌だと思いました(内容は分かりませんでしたが(^^ゞ)
それで買いましたよ「オペラ座の夜」を!
今でも一枚だけ手元にあるロックのLPです(^^
投稿: パスピエ「 | 2011年6月22日 (水) 20時07分
eyes_1975さん、こんばんは。
今日は暑い夏至となりましたね。
夏至祭ならに、ラプソディでした。
ほんと、クラシックです。
そしてご指摘のとおり、タイトルパクリは多いです(笑)。
フレディの死は残念でして、そのあとのリード・ボーカルは少し腹ぽっこりのおっさん風でして、声は近いけれど、違和感ありまくりでした!
投稿: yokochan | 2011年6月22日 (水) 22時22分
パスピエさん、こんばんは。
今風のロックや、若者の団体歌唱は受付けませんが、この当時のロックなら、まだ大丈夫のオッサン2号です(笑)。
クラシック人とすると、誰か影響を授けてくれる人がいないと、なかなかこの手のジャンルには行きませんね。
私もそうだったです。
1枚だけあるLP、「オペラ座の夜」は希少ですね。
ピグモン君がどう反応しまでしょうか・・・?
投稿: yokochan | 2011年6月22日 (水) 22時26分
え!?ジョン・ディーコンさま!!(゚ロ゚屮)屮 わたくし中2の冬に彼に一目惚れいたしましてから人生変わりました。
発来日時には羽田空港へお出迎えに行きました。翌年の二度目の来日時には追っかけもいたしました。最近は終演後楽屋口に走りサインを貰っています。昨年マエストロ・ムーティのサインだけでは飽き足らず強引に手を握ったときに若かりし頃をフト思い出しました。
クラヲタ様に若いときにお会いしたかったですT_T
投稿: moli | 2011年6月28日 (火) 11時16分
moliさま、こんばんは。
そうなんです、いまを去ること四半世紀以上前のワタクシにございました。あしからず、ということで。
いまの、わたくしは、かつてを見る影もなく、惨憺たる様相を呈しておりますので、恥ずかしい限りでございます(笑と涙)
それにしても、素晴らしい追っかけぶりにございますねぇ。
ムーティさまは、日本初登場を体験しましたが、それはそれは、ダンディでかっちょええ殿方でございました。
歳を召してもかくありたいと思う、アバド様にムーティ様です!
投稿: yokochan | 2011年6月28日 (火) 22時37分