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2011年8月 2日 (火)

「I Will Say Goodbye」 ビル・エヴァンス

Oiso_hirastuka

疲れました。

弱音も吐きたくなるいまの厳しい世の中。

でも、振りかえると、自分の足跡ってしっかり残ってるんです。

Bill_evans_i_will_say_goodbye

ビル・エヴァンス(1929~1980)の「I Will Say Goodbye」

わたしが、ジャズに一時のめり込んだのは、大学の終わりごろから社会人になったころ。
クラシック、ロック、ポップス、ニュー・ミュージックと音楽の幅を広げて、最後にたどりついたクラシック以外の大人のサウンド。
もう、かれこれ30年です。

でも、ジャンルはかなり絞り込まれて、いまや聴くのはピアノばかり。
そして、ビル・エヴァンスが大好き。
聴き始めたころに、心臓麻痺で亡くなってしまった。

ストイックなまでの前期スタイル。
その代表は、あの有名な「PORTRAIT IN JAZZ」。
秋に聴きたくなる渋いサウンドは、わたしにとってのビル・エヴァンスの代名詞。

そのスタイルをいくつか変転させていって、最後期の作品が、「IWill Say Goodbye」。
わたしにジャズを教えてくれた友人は、ビル・エヴァンスは水っぽい、というけれど、わたしは、それは抒情に溢れた考え抜かれた即興型と思っている。
クラシック人間からみれば、シューマンのような存在。
ロマンテックであり、複雑な心情ものぞかせる・・・・。

シンプルな前期作風からすると、その思いは複雑で、立ち止りぎみであるけれど、ともかく幻想的で歌に満ちていて、わたしなどにはとても聴きやすい音楽。
タイトルの曲は、LP冒頭と中間に2度演奏される。

レコード時代にもすり減るほど聴いたナンバーだけど、後ろ髪ひかれるような、悔恨と別れの切なさに満ちた名品なのだ。
マーラーの「大地の歌」です。

エヴァンスの死の3年前の録音。
レーベルを移ることで、お別れの気持ちで書いたらしいが、その3年後に、自身が人生に別れを告げようとは・・・・。
そんな思いにも答えてくれる、ちょっとおセンチな音楽。
ミシェル・ルグランの作品というのも、さもありなん。

ほかの曲も、とても美しく、センスあふれる名曲ばかりです。

残り少なくなったボトルの中の琥珀色を眺めながら・・・・・・。

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コメント

こんにちは。
ビル・エヴァンズの後期の録音では、
"I Will Say Goodbye"と"You Must Believe in Spring"が
甲乙つけがたいくらい好きで・・・、
いやまあ別に甲乙つける必要はどこにもないんですが。
心に沁みますよね・・・自らの来し方行く末にふと思いを馳せてしまいそうになります。アブナイ。

投稿: 木曽のあばら屋 | 2011年8月 3日 (水) 18時49分

木曾のあばら屋さん、こんにちは。
渋いところにコメントどうもありがとうございます(笑

You Must Believe in Spring、レコードでは持ってませんが、カセットテープで聴いてました。
おっしゃるとおり、沁みます・・・。
思わず、視界が遠くを望んでしまいます。
ビル・エヴァンスのピアノには毎度泣かされ、あぶない思いを抱かされております!

投稿: yokochan | 2011年8月 4日 (木) 20時30分

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