ホルスト 「This have I done for my true love」~パートソング集
いつもの山のうえ。
盆休みに神奈川の実家に行ってきました。
暑いお盆でした。
朝早く起きて、汗だくになりながら登頂。
木陰が涼しげ。
向こうは相模湾。
速咲きのコスモスが五分咲き。
強い日差しに耐えて薄色ですがきれいに咲いてましたよ。
夏は空と海の境界線も曖昧。
当然に富士山も見えません。
秋が待ち遠しいけれど、去る夏も寂しいものがあります。
グスターヴ・ホルスト(1874~1934)のパート・ソング集。
ホルストといえば、「惑星」。
それのみの印象で終始してしまい、「惑星」以外は「セントポール組曲」ぐらいで、ほかはなかなかに聴くことをしない聴き手が大半。
「惑星」も大好きな英国音楽のくくりとして捉えているので、そのホルストの他作品も結構聴いてきたわたくし。
オーケストラ作品、器楽曲、オペラなど。
なかでも、合唱作品には素晴らしいものがたくさんあります。
パートソングは、英国でいう無伴奏の合唱作品で、世俗的な歌から聖歌風のものまで、気の置けない家族や仲間で、つつましく親密に歌う合唱作品をいうのです。
エルガーやディーリアス、RVWなどに素敵な作品があるほか、ホルストもたくさん残しております。
ステファン・レイトン率いる、ホルスト・シンガーズの1枚。
1.Ave Maria
2.Of one that is so fair and bright
3.A Welcome Song
4.Jesu, Thou the Virgin-born
5.Terly, terlow
6.Lullay my liking
7.Bring us in good ale
8.Diverus and Lazarus
9.This have I done for my true love
10.Songs from ”The Princess” 全6曲~女声合唱
11.O spiritual pilgrim
12.My sweetheart's like Venus
13.ふたつの東国の絵~春、夏
14.Light leaves whisper
15.In youth is pleasure
16.6つの合唱のためのフォークソング
これらの中で、本国英国で人気のある作品が、本CDのタイトルにもなっている、9.This have I done for my true love。
聖霊降臨祭に際して書かれた宗教的なテイストの曲で、真摯な内容と篤い思いが、爽やかに融合した美しい合唱曲。
ほかの諸曲、そしてまたホルストの音楽にいえることであるが、朋友RVWとともに行ったケルトやスコットランドを含む全英にわたる民謡収集の成果と、没頭したサンスクリット系の文化。
これらが、どこかローカルな雰囲気のよさと、東洋的なエキゾシムとなって、ホルストの音楽に滲みでてくる要素なのです。
熱い夏に、これらの雰囲気を伴ったホルストの無伴奏合唱曲を聴いていると、数度はクールダウンできます。
おまけに、4と5の曲には、オーボエとチェロが哀愁を感じさせるようにソロ伴奏として合唱に付きまとってます。
なんて、いい雰囲気なんでしょう。
愛らしくも、哀しい。
それから、13では、ハープが伴奏です。
こちらの涼しげで清らか響きに、英国の庭園にて、大きく影を落とす木陰で涼しい飲み物で喉を潤す自分を思い浮かべることができました。
女声だけによるパートソングも、とても心和む爽やかなものです。
英語の美しさも存分に味わえます。
わたしも歌ってみたい、と思わせる素敵なホルストのパートソングでした。
「惑星」以外のホルスト 過去記事
「雲の使者 ヒコックス指揮」
「エグドン・ヒース プレヴィン指揮」
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コメント
佐村河内守は声なきワーグナー!
素晴らしい!!!!!!
ありがとう!
ありがとうございました!!!!!!
投稿: ありがとうございます! | 2011年8月18日 (木) 21時19分
ありがとうございます さま、こちらもコメントどうもありがとうございます。
ワーグナー好きですが、また別次元でもって、佐村河内音楽は凄いと思います!
投稿: yokochan | 2011年8月19日 (金) 12時07分