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2011年10月20日 (木)

メンデルスゾーン 交響曲第3番「スコットランド」 マリナー指揮

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この空は、震災よりずっと前の10月の福島の空。

淡い空に、夕焼け前のピンクがとてもきれいです。

毎度書きます。夕焼けフリーク(夕焼けにゃんにゃん、じゃなくて、夕焼けオヤジ)ですから。
各地で、夕方になると、空を見上げてます。

悲しいくらいに、きれいな福島の夕焼け。


Mendelssohn_sym_marriner

メンデルスゾーン交響曲第3番「スコットランド」。

春の息吹きを感じさせる「イタリア」と対象的な対をなすような交響曲。
それと、「フィンガルの洞窟」とも、憂愁の短調という意味で、かつスコッチつながりでもって関連性のある交響曲。
早世のメンデルスゾーンの筆は、速筆だったが、この「スコットランド」は中断を経て10年以上の歳月を要しているところが興味深い。
出版順からいうと、3番だけど、最後の交響曲であり、その中断の間にイタリア旅行から生まれた4番「イタリア」が完成されていて、スコッチは、インスピレーションはありながらも、なかなか筆の進まなかった曲だったのかもしれない。

1830年から42年にかけて作曲。
ベートーヴェンの第9が1825年、ベルリオーズの幻想が1830年です。
ちなみに、ワーグナーの最初のオペラ「妖精」が1833年。
ブラームスが生まれたのが1833年。
こんな感じのスコッチの背景です。

それを知っても知らなくても、このスコットランド交響曲は、メロディアスでうら寂しく、最後は堂々と明るく閉じる…、いかにも正しいロマン派の典型音楽であります。
いまや、古楽奏法の延長からとらえた堅苦しいまでの演奏方法や、かつての大ロマン派的演奏、たとえばクレンペラーのようなもの、そして従来通りの楽器や奏法でのロマン派的演奏を極めたもの…、サヴァリッシュ、カラヤン、ハイティンク(最高・最大限に普通の演奏なところが素晴らしいハイティンク)などなど。

メンデルスゾーン演奏にもこんな感じで変遷ありますし、ピリオドといった、ごく単に一つの奏法にこだわり、歴史を中抜きしてしまった解釈はおいといて、独自のメンデルスゾーンを聴かせてくれる指揮者もいます。

学究系や従来系とも、一味違って、歌謡性と構成の豊かさを引きだしたのがアバド。
それと、そこに近くも、英国のメンデルスゾーンの伝統と、透明感に秀でたマリナー

ここであげた指揮者たちが、わたしが思う最高のメンデルスゾーン指揮者だと確信してますが、いかがでしょうか。

デッカの70年代録音に次ぐ93年のフィリップス録音。
繰り返しを励行し、演奏時間約40分の大交響曲のようにしたマリナー、音楽はかつての録音に比べ、フレージングといい、間合いの巧みさといい、一回りもふたまわりも、余裕と自信に裏付けられた力強さがうかがわれる。
まさに、適性抜群のメンデルスゾーンだからこその、マリナーのそんな姿。
久しぶりに聴いて、2楽章における渋いまでの音色の選択。
このマリナーのジャケットに感じる、「セピアのメンデルスゾーン」的な色合い。
一方で、はずみまくる小粋なリズム感に、薄目のサウンドがもたらす見通し感と清涼感。

ブラインドテストしたら、このメンデルスゾーンがマリナーの指揮によるものとは当たらないでしょう。
深呼吸したくなる、サー・ネヴィルとアカデミーのスコッチでした。

追)なんたることでしょう、マリナーの来日が今年もあることを知りつつ、まだ先とのばしてしまい、終わってしまった。
ブラ1という、この前やったばかり、という思いもあって気乗りしなかったのも事実でして・・・・。

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コメント

こんばんは。私はマリナーのデッカ初録があります。
古典よりのクレンペラーも最近になって良さがわかってきました。は「スコットランド」は非常にマッチしています。今はアーノンクール、ヨーロッパ室管かな。ドイツ寄りになってしまうがそんなに大げさではない。
メンデルスゾーンは決して複雑な大編成オーケストラでなくてもいい。小編成でも決まってしまいますね。

投稿: eyes_1975 | 2011年10月20日 (木) 22時51分

こんばんは
マリナーのメンデルスゾーンはこの新盤のほうが、僕も良いなと思います。何処までも磨かれた美しい音色に、自然な呼吸と弾むリズム。都響や札幌響でもこの曲を取り上げていたみたいですね。ぜひ聴いてみたかったです。
ちなみに、今年のブラームス聴いてきました。悪くはなかったんですよ。ただ、去年やったばかりの曲をするにはさらなる高みを・・・と望んでいたんですが、そこまで至りませんでした。残念でした。

投稿: ナンナン | 2011年10月20日 (木) 23時28分

eyes_1975さん、こんばんは。
マリナーのデッカ盤が出たときの新鮮さといったらなかったです。
その後の、こちらは、フィリップスの録音の関係もあって、しっとりとした落ち着きと自信に満ちてました。
お聴きになられる機会がありましたら、こちらも是非。
そして、クレンペラーもいいですね。
ほんと、クレンプさまの偉大さを感じさせ、かつロマン派臭も濃厚。いいですね!
アーノンクールは、残念ながら未聴ですが、ECOなところがいいですねぇ。
室内オケによるメンデルスゾーンやシューベルトは、わたしも大賛成です。

投稿: yokochan | 2011年10月21日 (金) 22時50分

ナンナンさん、こんばんは。
マリナー卿の今回の来日は、どうも曲目が乗らず、逃しました。
3番でもやってくれれば、これでN響とブラームス、コンプリートだったのですが。
 そして、札響や都響とのスコッチも、今思えばありましたね。聴きたかったです。
いまなら、札幌に飛んで行きますよ!
これを機に、N響常連として、毎年登場して欲しいですね。そこで、マーラーなんぞを、そしてさらなる高見を・・・・。

投稿: yokochan | 2011年10月21日 (金) 22時55分

そうなんです。3番を取り上げてくれたらコンプリートだったんですよね。常連になって欲しいと思う気持ちと、年齢的に無理しないでくださいね、という気持ちの半々です。でも、マリナーのマーラーは、是非、聴いてみたい!

投稿: ナンナン | 2011年10月21日 (金) 23時38分

ナンナンさん、どうもです。
歳を感じさせないマリナー卿ですから、ついついおねだりしたくなっちゃいます。
ほんとは、N響ばかりでなく、ほかのオケも振って欲しいのですが、負担が大きすぎますね。
マーラーもそうですが、ホント聴いてみたいです。

投稿: yokochan | 2011年10月22日 (土) 22時16分

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