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2011年12月 4日 (日)

ヴェルディ 「仮面舞踏会」 バルトレッティ指揮

Ginza

銀座のショーウィンドウをパシャリ。

ちょっと古目な感じが新しい。

そしてどこかヴェネツィア風。

Caruso

そして、いま読んでる文庫本が、これ、「猫探偵カルーソー」。

ヴェネツィアを舞台に、猫のカルーソーを探偵の頭目とする猫軍団が殺人事件を解決するというあり得ないけれど、猫好きなら微笑んでしまう内容。

ヴィヴァルディという名の赤毛の司祭も出てきちゃうし、ヴェネツィアの劇場やオーケストラメンバーも出てくる。そしてなんといっても、猫探偵たちは美声で歌うんですよ。

この作者は、ドイツ人のクリスティアーネ・マルティーニという人で、彼女自身も音楽家で、ブロックフレーテ奏者であり、その教則本も書き、かつ古楽アンサンブルも主催するという方であります。

Verdi_um_ballo_in_maschera_bartlett

今日のオペラは、ヴェルディ「仮面舞踏会」。

ヴェルディ中期の傑作オペラで、前作は「シモン・ボッカネグラ」、次作は「運命の力」ということで、後期様式への橋渡し的な存在のオペラ。
1858年の作曲で、初演は59年。
とあるイタリア人によるナポレオン3世の暗殺未遂があり、実在のスウェーデン王の暗殺事件を扱ったドラマの内容が内容だからナポリでの初演は流れてしまい、その間係争などを経てオペラの舞台もボストンに移してローマにて初演。

このオペラは旋律の宝庫でありまして、名アリアもたくさん。
一方で、オーケストラの雄弁さも増しており、前作シモンの渋さにも似た劇中人物たちの心理ドラマに付随し唱和するさまは、オーケストラファンとしても聴きごたえ充分なはず。

このオペラの、わたくし最高の音盤は、アバドとスカラ座のDG盤だが、こちらも歌手がなかなか豪華で好きな一組。

リッカルド:ルチアーノ・パヴァロッティ  アメーリア:レナータ・テバルディ
レナート:シェリル・ミルンズ        ウルリカ:レジーナ・レズニック
オスカル:ヘレン・ドナート         シルヴァーノ:ホセ・ファン・ダム

サミュエル:レオナルド・モンレアーレ   トム:ニコラス・クリストウ
判事:ピエール・フランチェスコ・ポーリ アメリアの召使:マリオ・アレッサンドリーニ

  ブルーノ・バルトレッティ指揮ローマ聖チェチーリア管弦楽団/合唱団
                           (1970.6@ローマ)


60年代から70年代を代表する歌手たち。
まだ充分若かったパヴァロッテイの水も滴るような美声と、キリリと引き締まった真っ直ぐなテノールボイスに聴き惚れてしまう。
パヴァロッティの全盛期は70年代でありましょう。
それと同じく、わたしの好きなミルンズもまたありあまる魅力あふれる声を、贅沢にも垂れ流すかのような豊饒たる歌いぶり。
しかし、往年の大ソプラノのテバルディには、残念ながら見る影もなく、少し荒れ気味の声を聴くことになるのは辛いものがある。しかし、その貫禄たるやいかばかりか!
貫禄ありすぎて、リッカルドもレナートも、おっかさんと相対しているみたいに聴こえちゃう。
 ドスの効いたレズニック、可愛いドナートのオスカルに、おやおやファン・ダムがチョイ役で出てます。
オペラのデッカならではの、豪華配役であります。

いまだ現存するイタリアの大ベテラン、バルトレッティの指揮は歌手を引き立てつつ、歌いまわし鮮やかなオーケストラを聴かせてくれてます。

でも、オーケストラ部の素晴らしさは、やはりアバドが最高ですな。
歌手とオケとのバランス感覚も抜群。
晩年に挑戦したカラヤンは未聴。
ほかはショルティやデイヴィスなど、このオペラにはシンフォニックなアプローチも成功を収めることが多いようでありますが、その分、歌がなおざりに。
一方で、メータは手掛けようとしないし、ムーティも若き頃に一度録音したっきり。
実は、指揮者にとって難しいところのある「仮面舞踏会」なんです。

 過去記事

 「アバド&ミラノ・スカラ座」

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コメント

仮面舞踏会は音だけでは聴いたことがないです。レーザーディスクでいくつか見ました。どの映像だったか、ヌッチのレナートが印象的でした。

>「猫探偵カルーソー」
おもしろそうですね。読んでみようかしら。
そういえば、アッシジで出会った猫さん、探偵猫みたいでした。お散歩ブログのほうに連続写真を載せましたので、お暇なときにのぞいてください。

投稿: edc | 2011年12月 5日 (月) 11時04分

そうなんですよ。次のショルティ指揮の録音よりもこの旧録音のパヴァロッティの方が声の威力はすごい。リゴレットも古い録音がすごいですよね。
パヴァロッティの60年代後半から70年代の録音は共演者はともかく声の威力では圧倒的な演奏を聴かせてくれます。ご紹介のバルトレッティ盤も最高のリッカルドですね。
私は最初にカラス&ステファノ盤を聴いていました。輸入盤で3900円だったんですよ^^レナートはゴッピです。今も時々聴きたくなります。大学生の頃に買ったから、かれこれ30年以上もの間、愛聴していることになります。
年をとりました。レコードも私もすっかりカビが生えてきています。でもレコードではパヴァロッティもステファノも若々しい最高にリッカルドなんですよ。LPレコード、もう少しの間、というよりずっと大切にして聴いていきたいと思っています。

投稿: モナコ命 | 2011年12月 5日 (月) 21時03分

euridiceさん、こんにちは。
わたしは、音専門の方でして、映像は、かなり前にテレビ放送されましたアバド・スカラ座・パヴァロッティぐらいしかないのです。

そういえば、新国もしばらく上演がないですね。
過去を調べたら10年前。そろそろ新演出でしょうか。

カルーソー探偵、小説の出来栄えはともかくとして、猫の仕草がよく描かれてまして、ニヤリとしてしまいます。
そして、ローマ・アッシジにいらっしゃったのですね!
アッシジねこ、拝見しました。
もうーー、視線が最高ですね。

投稿: yokochan | 2011年12月 5日 (月) 23時35分

モナコ命さん、こんにちは。
さすがですね、たくさん聴いていらっしゃいます。
パヴァロッティは、3大テノール以前までです。
この時代の声は、もう最高の一言につきますし、体もあんな巨体じゃなかったですし。

そして、カラス・ステファノ・ゴッピですか!
まるでトスカみたいですが、まだ未聴ですので、無性に聴いてみたいです。
レコードを聴ける環境にないワタクシですが、たまに実家に帰って、懐かしいジャケットたちを手にしてみると、懐かしさがこみ上げてきます。
聴けないけれど、大事に持っておきたいです。

投稿: yokochan | 2011年12月 5日 (月) 23時41分

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