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2011年12月16日 (金)

ボロディン 「ダッタン人の踊り」 バレンボイム指揮

Icho

都内の銀杏もすっかり色付き、黄色い枯葉となって路上を舞っております。

そして風が冷たい。

夜も、こんな風に、街灯のオレンジ色に映えて美しいのでした。

震災後は、節電で街灯は真っ暗だったことを考えると、この灯りはとってもありがたく、あったかい。

懐は師走を迎えて寒風が吹き荒れているけれども、飲んで帰宅中に立ちどまって上を見上げると、こんな風にきれいな葉が散るのを待っているのでありました。

飲むといえば、今時は、電車も遅い時間になると、酔っ払いが一杯のへろへろ電車。

今日は、客先と埼玉方面で忘年会をして、ゆったり座っての帰りの電車。
ガラガラだったので、一番はじっこに座ってました。
次の駅で乗ってくる方々が、空いてるのに、わたしの周りに来てわざわざ座る。
さらに次の駅でもそう。
おやぁ~?っと思って、空いてる方を見てみれば、ありましたよ。あれが。
「ゲ」が。
駅が進むにつれ、空いてる車輛なものだから、その最寄りの「ろ」がある入口に向かって人が、空いてる空いてる、なんていいながら集中しちゃう。
ところがですよ、そこにあるんですよ、「ゲ」ちゃんが。
文字通り、「げげっーーっ」ってみなさん言ってましたね。
「降りてからしろよ」とか、「きゃっーーっ」とかいう声が聞こえますよ。
あれって、電車が動くたびに、流れるんですよね。
その範囲が広がって、1輌の半分は汚染されてしまいましたよ。
うへっ・・・
すいません、こんな話題を書きまして。

「飲んだらくな、吐なら飲むな」 もったいないじゃないか!

でもですよ、わたしも、酒の失敗は、これまでの人生限りなくやってきましたね。
ときおりこちらに書いてますが、書き足りないんです。

そうそう、混んでるのに、がら空きの電車の話をもうひとつ。
勢い込んで、「おっ、空いてる」とばかしに乗って座った山手線。
ん? ん? ちょっとさいぞ。
と、近くに横たわるオジサンひとり。
さながら浅○彰晃のような方。
これには耐えられません。ともかく臭さ
すぐさま、隣の車両に移動し、そこから次の駅からの乗車客を見物。
1輌すべてがやられちまいました。
わたしは田町から乗って新宿まで。そのオジサンもずっと同じ。
ついに新宿で、駅員が乗り込み、引っ張られて降ろされてました・・・・。

つい先日も、朝から、それ系の香りがちょっとするお二人が乗ってきましたが、私は耳を澄まして会話を聴いてました。
「並んでるの寒いわ」「今日はカレーだったなぁ」「切符190円2枚で、380円の収入になったよ」「次は○○だから、そこでありつければいいんだけどなぁ」・・・・・。
よく聞こえなかったけれど、彼らにもどこかに家族がいるみたいで、わたしは思わず目をつぶってしまいましたよ。

世の中って、どうしてこんなに厳しいんでしょうね。
駅や電車ってのは、誰もが毎日利用するところなので、こんな人生の縮図みたいな光景があるんです。

Barenboim_rusiian

いつになく、書いてて方向性がしょんぼりしてしまいました。

そこで今宵は、バリッと、シカゴ交響楽団の名人芸でもって、暗雲を吹き飛ばしましょう。

わたしの、大好きなLPがこれ。

70年代後半、ダニエル・バレンボイムは、DGに、パリ管ばかりでなく、シカゴ響とブルックナーやシューマンの本格録音以外に、オーケストラ名曲を何枚か録音した。

そのなかのひとつが、ロシア音楽。
「ロシアの謝肉祭」「はげ山の一夜」「ダッタン人の踊り」「スペイン奇想曲」の4つ。
(私が今聴けるCD化されたものは、スペインが残念なことに入ってない。)

1977年、シカゴ・オーケストラホールでの、少し乾いたけれどもリアルで芯のある強力な録音は、わたしの貧弱装置がワンランク、グレートアップしたみたいに、よく鳴りまくったものだ。
ともかく、なにも考えることなく、痛快・爽快・ドンピシャリのバリッとしたオーケストラ演奏。
むちゃくちゃうまいし、繊細だし、コマコマしてなくて豪放。
この頃の、バレンボイムとシカゴの方が、後の音楽監督時代のものより、ずっとずっと素晴らしいと思う。
同時期に、ショルティとしっかり蜜月で、アバドとジュリーニがいた豪華なシカゴだからゆえか!

気分がふさいだ時に、これらを大音量で聴きたい。

ボロディンの歌劇「イーゴリ公」からの「ダッタン人の踊り」は、合唱入りじゃないところが残念だけれども、完全にオーケストラピースとしての、濃厚なムードと大迫力に痺れます。
全曲は、ハイティンクのコヴェントガーデンの映像を観たことがあるけれど、かなり忍耐力を要するものでした。
むにゃむにゃ歌う呪文のようなロシア語が特につらい。

以上。

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コメント

バレンボイムは古いのから新しいのまで、繊細なモーツァルトのピアノソロから重厚なベートーベンの交響曲(ベルリンシュターツカペレ)まで、皆好きです。とりあげられたLPは2枚のCDで4曲保有しております。ダッタン人以外の3曲にチャイコのロメジュリ入りの1枚と、ダッタン人にスラブ舞曲・ハンガリー舞曲にモルダウとレプレリュードの1枚です。

投稿: faurebrahms | 2011年12月17日 (土) 06時25分

バレンボイム&シカゴのロシア物ですね。このころのバレンボイムの印象は「ピアノ演奏は地味でつまんないけど指揮するとド派手」といったところです。このアルバムの「ロシアの復活祭」では後半でホルンが2小節早く出ているミスがありながら堂々とそのままLP化されました^^;
やるなー!バレンボイム!
ちっちゃいこと気にしない!
かなり「わかちこ」な演奏です。
それにしても尊敬申し上げるさまよえる様がLPを大切に保管していること、演奏内容を正確に記憶している!驚きです^^兄貴はやっぱりすごいなー!!

投稿: モナコ命 | 2011年12月17日 (土) 08時28分

追記です。同曲の演奏ではさまよえる様のご意見同様、こちらのアルバムがベストと私も思います。

投稿: モナコ命 | 2011年12月17日 (土) 08時29分

faurebrahmsさん、こんばんは。
指揮者になりたてから、DG専属のパリ・シカゴの大活躍ぐらいまでは、出る音源は次々に揃えました。
シカゴの指揮者になってエラート録音になってから、急速にワーグナー以外は興味を失ってしまいました。
録音によるところも大きいですが、大人になりすぎちゃった感があったんです。
ですから聴いてないバレンボイム録音は、まだたくさんあります。
ですが、今回の録音あたりが一番好きなバレンボイムです。怖いものなし、といった感じです。

投稿: yokochan | 2011年12月17日 (土) 22時13分

モナコ命さん、こんばんは。
このレコードは、初出の時に即買って、聴きまくった1枚です。
ともかく録音とオケが最高でした。
アバドのマーラーやジュリーニのドヴォルザークなどにも通じるシカゴサウンドでしたし。

しかし、ホルンのトチリまで、よくお聴きのがしなく把握されてますね。
わたしなんざ、まったくです。
ワカチコですが、この演奏を大音量で心おきなく聴いてみたいです!!

投稿: yokochan | 2011年12月17日 (土) 22時19分

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