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2012年1月11日 (水)

ブラームス 交響曲第1番 ベーム指揮

Azumayama_2

1月3日の海の見渡せる、いつもの山頂。

冬ならではの厳しく枯れた光景と、遠くの海。

Azumayama_3_summer

こちらは、昨夏8月の様子。

木々の具合といい、空気の感じといい、空といい、季節の違いがこうも歴然とは。

でも、どちらも、美しく、わたしの好きな光景。

Brahmas_sym1_bohm

ブラームス 交響曲第1番 ハ短調

これぞまさに名曲中の名曲。

この曲を聴いたことのない、クラシック音楽好きはいませんでしょう。

ところが、この曲に共通して、ベートーヴェンの表題付き交響曲などとともに、あまりに定番なものだから、いつしか聴き古した感をいだいて、遠ざかってしまう名曲。
そしてやがて、ベートーヴェンなら無題の偶数番号、ブラームスなら2番や3番に好みが移行してゆくのが、クラシック好きの流れ。(でしょう)。
でも、また回帰して、田園や第5、ブラ1などに、あらたな感動を求めて行くのも、クラヲタとなった人々の心情。

そう、もういいや、お腹一杯といいつつ、ついつい食べずにはおかない音楽。
そんなふうに、クラシック好きなら、定期的に聴いて感動してしまいたい音楽。

そんなひとつがブラームスの1番なんです。

嫌いといいつつ好きなのがこれ。(逆に、好きです好きです、いつも好きです、なのは、チャイ5や幻想)

  カール・ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
                     (1959 @ベルリン・イエスキリスト教会)


ベームです。

ベームのブラ1といえば、わたしたち日本人にとって、忘れられないのは、1975年のNHKホールにおける来日公演。
レオノーレ序曲・火の鳥・ブラ1という、完璧なるプログラムで、曲が進むに従い、どんどん熱気を帯びてゆき、最後のブラームスでは、烈火のごとく燃えさかったベームの指揮にウィーンフィルがまともに応えてしまい、大興奮の熱い熱い演奏となった。

同時期録音の同コンビによるスタジオ録音は、ゆったりとした恰幅のいい演奏で、ウィーンの微笑みに富んだ音色も聴かれる味わいあるもの。
少し弛緩して感じても、ライブの緊迫感とはまた違った、おおらかなるブラ1。

そして、ベルリンフィルとのDGへの録音は59年。
モノ録音の2番と合わせ、貴重なベルリンとのブラームス。
まだ60代のベームが、まだフルヴェンの足跡の残るベルリンフィル、そして若いカラヤンと歩み始めたばかりのベルリンフィルを意のままにして、スピーディかつ重厚、そして即興性に富んだブラームスの演奏を成し遂げているのだ。
明るめの色調のスピード感についてゆくしなやかさは、今もベルリンフィルの持ち味そのもの。
でも、腹の底に響いてくる重低音がしっかりあります。
そして、ベームならではの一発勝負の熱血ぶりもここにはあります。
 終楽章のコーダの盛り上がりと、そのあとの一気呵成の終結部、ことに金管を思い切り鳴らし、ティンパニも激打するところに、いまや味わえないザッハリヒで厳しい完結感があります。

繰り返しなしの43分間。
ドイツ・オーストリア系の音楽で、滔々と脈打ってきた音楽の本流のようなものを、ティンパニの連打から始まる力強くスピーディな1楽章、甘さのないシャープな2楽章、味わい深さを避けたかのようなスムーズな3楽章、そして勢いドンぴしゃりの終楽章に、それぞれ感じるのです。
うなりをあげる低弦、迫力のティンパニ、歯切れのいい金管、熱い弦楽器、ノリノリの木管・・・、ベルリンフィルのすごさがここにはありありです。


ベームは、ウィーンとベートーヴェンやブラームスを録音したけれど、ライブでベルリンフィルで、それも60年代に、是非とも残して欲しかった。
これも、皇帝カラヤンが君臨したことによる、功罪のひとつかと・・・・・。

同時期の同コンビの、ベートーヴェン第3、第7も素晴らしいのでした。

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コメント

私は色んな人からブラ壱っぽいと言われるのですが・・・。
嫌われているんですかね・・・?

投稿: リベラ33 | 2012年1月12日 (木) 01時35分

学生時代、ブラームスは1番がベーム・BPO、2番がアバド・BPO旧盤、3番がライナー・CSO、4番がベイヌム・ACO新盤というのが、私にとって定盤でした。今でも、それぞれ好きな演奏ですが、ベーム・BPOは中でも格別です。

投稿: faurebrahms | 2012年1月12日 (木) 05時40分

リベラさん、こんばんは。

わたしは、リベラさんとブラ1はあんまり結びつきませんが・・・。
わたしなら、リベラさんは、ハイドンの104曲の交響曲ですよ。

ブラ1は、常習性のあるニクイ交響曲であります。

投稿: yokochan | 2012年1月12日 (木) 21時43分

faurebrahmsさん、こんばんは。
ブラームスの4曲には、みなさん、それぞれ思いがございますね。
わたしは、1番ベーム&ウィーン(75NHKホール)、2番アバド&BPO70、3番ハイティンク&ACO、4番なし・・・・。
こんな感じで、4番は多すぎて選択できないのです(笑)
いまもそれぞれ変わりません。
神奈川フィルで聴いた、シュナイトさんの指揮する4曲は、もしかしたら最高の演奏になってます。

久しぶりで聴いたベーム&BPO、耳が洗われる思いでした。

投稿: yokochan | 2012年1月12日 (木) 21時48分

管理人さん こんにちは。
こちらは相当な大雪で自宅と会社の雪かきで一日延べ3時間程かかり手首から始まり全身の筋肉痛です…


べ―ム・BPOのブラ1は何故か同時期のBPOのエロイカと同じ様な感じがします。


力強い燃焼力、しっかりしたコアがある縦横の組立てられた響き。。


このやり方では到達点だったのですね♪

投稿: マイスターフォーク | 2012年1月13日 (金) 12時43分

マイスターフォークさん、こんばんは。
毎日の雪との格闘、雪のない関東にいて、申し訳なく思います。
夏暑く、冬寒い、春と秋がない。
なんだか極端な日本の四季になってきましたね。

このBPO盤は、おっしゃるとおり、エロイカや7番と同じ感じです。
ベルリンフィルゆえのびっしり感に、甘さゼロ。
まさに到達点だったのですね!

ワーグナーもこのコンビで聴いてみたかったです!

投稿: yokochan | 2012年1月14日 (土) 00時15分

ウィーン・フィルとの演奏は、ライブもスタジオも素晴らしいと思うのですが、同じベームでも、ベルリン・フィルとの「第1」は何というか。カップ面をお湯をかけずに食べてしまったような無味乾燥な感じで好意がもてません。あくまで個人的感想ですが…

投稿: Higashi | 2014年1月27日 (月) 00時09分

Higashiさん、こんにちは、はじめまして。

なかなか手厳しい感想ですね。

ウィーンとの来日ライブは、文句なく最高で記念碑的な演奏だと思います。
ムジークフェラインの柔らかな響きもプラスに作用した、スタジオ録音もウィーンフィルの音も相まって素晴らしいと思います。

ベルリン盤は、それらとまた大きくことなる武骨な演奏だと思います。
それもまたブラームス風で、ウィーンにない強情さが好きだったりするんです。

投稿: yokochan | 2014年1月27日 (月) 22時07分

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