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2012年2月

2012年2月29日 (水)

聖響&神奈川フィル モーツァルト・シリーズ3 CDコンサート② ベーム指揮

Kitanomaru3

うるう年の2月最後の日、関東は朝から雪でした。

ただでさえ短い2月の月末に、雪に慣れてない首都圏のこの雪は過酷でした。

人身事故もあったりで、交通機関は乱れ午前中は大変でした。

飛びまわった1日。時間があったので、北の丸公園に。

都心の真っ只中とは思えない光景です。

Kitanomaru1

皇居外苑の清水門。

清水あふれる清水寺がかってあったそうな。

雪、似合います。

Kitanomaru2

吉田茂像の前で、雪だるまを作る女の子たち。

神奈川フィルハーモニー特別演奏会 聖響音楽堂モーツァルトシリーズの事前CDコンサートをしてます。

  モーツァルト 歌劇「魔笛」序曲

           クラリネット協奏曲 (CL:斎藤雄介)

           交響曲第41番「ジュピター」

             3月3日 @神奈川県立音楽堂


今日は、カール・ベームの指揮で。

Mozart_zauberflite_bohm

ベームは、モーツァルトの音楽を広範にわたって、ほぼすべてを録音している。

オペラでは、7大オペラを全曲。

魔笛」はステレオ初期にウィーンで、60年代にベルリンでそれぞれ録音。
ベルリン・フィルとのものは、カラヤン傘下のベルリンで、厳しくも凝縮された引き締まったモーツァルトをいくつも残したなかのひと組。
オペラなんて、ピットに入ったこともなかった頃のベルリン・フィルが、ベームの元で生き生きとした楽しい雰囲気と時には厳しい晩年様式のモーツァルトを聴かせる。

歌手は豪華なものだが、少しばかりユニークが過ぎるかも・・・(FDのパパゲーノ、リアーのパミーナなど)

Bohm_mo_clacon

クラリネット協奏曲は、ウィーン・フィルの管楽奏者たちと。

この演奏は当ブログ2度目のお勤めだけれども、モーツァルトのクラリネット協奏曲ならば、わたしは絶対この演奏。(過去記事→)
刷り込み盤で、画像のレコードジャケットもともかく素敵なものだったし。

クラリネットは、アルフレート・プリンツ
ウィーンフィルのクラリネット奏者は歴代名をなす名手ばかりで、この曲やブラームスも含めた五重奏曲の録音を残していて、われわれ日本人の聴き手にもっとも親しい存在だ。
ウラッハ、ボスコフスキー、プリンツ、シュミードル、オッテンザマー・・・、最近はウィーン・フィルに疎くなったので知りません。

楽器のことはよくわかりませんが、ウィーンやベルリンの管と、フランスのオケの管は音色がまったく違いますね。
落ち着きと、芯のある音色の前者に、優美さと、華やかさの後者。
パリ管の名手もモーツァルトの協奏曲を録音してたはずですが(たしかカラヤンでなかったかしら・・・?)、その聴き比べもしてみたいと思ってます。

そしてともかく、こちらのウィーン産のモーツァルトは最高に素晴らしいのであります。

ベームの描き出すゆったりと柔らかな中にも克明なオーケストラに乗って、プリンツのザッハトルテのようなウィーン菓子のようで、甘いけれど口中一杯に幸せになるようなクラリネットの音色。
ザッハトルテには、濃い目のコーヒーと、天然ピュアなアルプスの水が合います。
そして、2楽章なんて、ずっとずっと浸っていたい気持ちイイ温泉みたいなんです。

曲の素晴らしさがしみじみと味わえる演奏でもあります。

Mozart_sym4041bohm

コンサートの最後は、41番ジュピター交響曲

ベームは何度か録音しているけれど、こちらは60年代前半のベルリンフィル盤。

これは素晴らしいです。

正しき60年代。

「ジュピター」は、ローマ神話の神様、それもあまたあるなかの主神「ユピテル」。
神話の荒唐無稽の神様の一例にもれず、なかなかにむちゃくちゃな神様ですが、イメージとしては崇高で壮大。
だから作曲時は無題の41番も、のちに、曲の偉大さから「ジュピター」を冠することになったみたい。

わたしたちも、普通に「ジュピター」で、「41番」とは個別にはあんまり呼ばないです(ですよね)。
そして歌になっちゃったホルストの惑星の中では、ジュピターじゃなくて、「木星」です。
ちなみに英国音楽マニアとしては、あの歌は好きくないです。

昨今は、繰り返しをしっかり行い40分近いグレートな規模の交響曲として演奏・録音されるが、かつては繰り返しなしの28分くらいの交響曲で、それでも「ジュピター」だ。
そんなジュピター的な輝かしい力のみなぎった、かつ厳しい眼差しを感じさせるベーム&ベルリン・フィルの名盤なのです。
これを聴いちゃうと、繰り返しやピリオドやピッチやらなんやから・・・・、みんなアホ臭く感じてしまうからしょうがない。

子供の頃から、ワルターやベームのモーツァルトを聴いてきたのですから。
これらがスタンダードなんですから。

Mozart4041bohm

ベームはその後70年代後半にウィーンフィルと再録音。

同時期にベルリンでも後期3大交響曲を演奏していて、そちらもCD化望まれます。

伝説のNHKホールでの75年ライブでは、この曲とJ・シュトラウスの演目で、「常動曲」では、翁が客席を振り向き「いつまでも、いつまでも・・・」と語りましたね。

それらの中では、こちらのスタジオ録音は、少しばかり老成の度合いが高いですが、ウィーンフィルを生かしきった音色が深みもあってよかったです。

ベームのモーツァルトは60~70年代の定番でございました。

若き日々に聴いたモーツァルト。
それは今も心に生きてます。

そして、若い人たちに聴いて欲しい、神奈川フィルハーモニーのモーツァルト
オケのこと、指揮者のことを、聴いて感じて欲しいですねnote

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2012年2月28日 (火)

カツカレー&魔笛

Kawaguchi_sky

今日2月28日夕方5時くらいの埼玉の空。

電線が鬱陶しいですがね、不可思議な雲がかかってましたよ。

おそらく飛行機雲なのでしょうが、雲の様子で地震を予兆したりすることも研究されてます。

さざなみ雲が一番ヤバイとかいうけれど、空を見ることが少なくなった忙しい現代人。
こんな雲にもいろんな意味が隠されてる。
今日も地震があったけれど、地震予兆や地震後の雲観察も大切らしいです。

そして、空を眺めることは、ストレス解消においても大切ですよ。

「さざなみ雲」で検索すると地震前兆等のサイトがありますから是非ご覧くださいまし。

ところで、雪の予報もありますが、そろそろ飛び乱れる花粉。
わたくしも、花粉症なので心配ですが、よく考えたら、その花粉にセシウムなどの放射性物質が乗っかって飛ぶんじゃないんでしょうかね?

というより、昨年は完全にそうだったんじゃないですかね??

そんな不安をよそに、今日は時間がなく忙しいから、音楽聴く時間も少ないので、いまひとつある職場の近くの定食屋さんのカツカレーをば無邪気に食べましたのでそちらをご案内。

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どーすか、世のなかのカツカレー好きの皆々

スケールがないからわからないかもしれませぬが、すごいボリュームなんすよ。

カツを揚げてる香ばしい音を聴きながら待つカツカレーなんです。

Mozart_zauberflote_haitink

来る3月3日の横浜での神奈川フィルハーモニーのコンサート。

冒頭に演奏されるモーツァルト「魔笛」序曲。

フィガロやドン・ジョヴァンニ、コシなどと異なるモーツァルトのドイツ語市民劇オペラはメルヘンティックで、かつフリーメイソン的なミステリアスな雰囲気も併せ持つ劇作。
その序曲は、プラハ交響曲にも似て快活で元気があるけれど、オペラ全体のモットーともなっている和音が荘重で、ダ・ポンテ三部作との違いも明らか。

そんな雰囲気を実によく出しているのが、ハイティンクバイエルン放送響の全曲盤。
ふっくらと角の取れたハイティンクの指揮に、明るめの南ドイツサウンドのバイエルン。
歌手が豪華で味わいもあり素晴らしい全曲盤だけど、序曲だけでも大らかかつ素敵な演奏なのです。

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このお店周辺は、毎日煮込まれるカレー臭に覆われております。

とろりと濃厚なカレー・ルーには具材もたくさん入ってます。

この店、大盛りで有名なお店でした。

中でも、チキンカツカレーは、凶暴なまでに恐ろしい盛り具合でして、カレーが雪崩状態の富士山盛り。

ほかのメニューも、大盛りなんて頼んだりしたら大変な目に合います。

お店のおばちゃんたちが、多いけど大丈夫?とわざわざ確認します。

そして、苦しむ客を何度も見ております・・・・・。

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どーだsign01

量ばかりでなく、うんまいぞ、キッチン「いさつ」。

こちらに行った時は、また画像をご紹介しますよ。

西川口駅から遠いし、わかりにくい場所ですよ。

メニューは恐ろしく豊富ですぜsign02

ご連絡いただけましたらご案内しますよ。

そして、横浜へもsign01

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2012年2月26日 (日)

ビゼー 「カルメン」 アバド指揮

Minatomirai

またですが、みなとみらいの夜景。

かつて何もなかった臨港地区で、1989年に横浜博覧会を目標に再開発。

いまや日本有数のお洒落な観光スポットに。

新婚時代、博覧会は、何度かふたりできました。

いまや、みなとみらいホールの神奈川フィルハーモニーにひとり通う自分であります。

Bizet_carmen_2

ビゼー 「カルメン」

もう何もいうこたぁ~ござんせん。

誰でも知ってるオペラの名曲として5指には入るであろう「カルメン」。

有名旋律満載で、ドラマの内容も有名。
編曲ものも多数。組曲版、シチェリドンのバレエ版、サラサーテの幻想曲、E・シュトラウスのカドリール等々。

でも、ついつい見過ごしがちになる、カルメンの女としての怖さ。

そう、カルメンも運命の女=「ファム・ファタール」のひとりなのでした。

「サロメ」「ルル」「ルー・サロメ」と連続して取りあげてきました「ファム・ファタール」シリーズのトリは、「カルメン」。

束縛を嫌い自由を謳歌するカルメンは、カッコいい女としての一面はあるものの、出会う男をみんな虜にして、引き入れてしまい、やがて飽きるとポイしちゃう奔放すぎる「おっかない女」なのだ。
男の同情や名誉欲を巧みにくすぐるカルメンは、ワタクシ会いたくない女の代表格です。
サロメも怖ぇ~し、ルルならプティボン以外はお断り。でもルー・サロメさまは、ちょっと興味ありですな。

一方、カルメンの翻弄されるドン・ホセであるが、こちらはオペラ史上有数のおバカな男でありましょう。
故郷の母を安心させようと軍人になったのに、可愛いミカエラちゃんがいるのに、カルメンに首ったけになり、脱奔し盗賊の仲間入り。そして強盗・殺人だ。
転落人生の極めつけ。
それだけカルメンがよかったのか。

  カルメン:テレサ・ベルガンサ   ドン・ホセ:プラシド・ドミンゴ
  ミカエラ:イレアナ・コトルバス   エスカミーリョ:シェリル・ミルンズ
  フラスキータ:イヴォンヌ・ケニー メルセデス:アリシア・ナフェ
  スニガ:ロバート・ロイド       モラレス:ステュワート・ハーリング
  ダンカイロ:ゴルドン・サンディソン  レメンダード:ゲオフリー・ポジソン
  ほか

       クラウディオ・アバド指揮 ロンドン交響楽団
              アンブロジアン・シンガーズ(ジョン・マッカーシー)
              ジョージ・ワトソンズ・カレッジ少年合唱団
                       (1977.8・9@エディンバラ、ロンドン)


そんなカルメン&ドン・ホセを歴代の歌手たちはいろんな切り口で歌い演じてます。
カラス、シミオナート、レズニック、プライス、バンブリー、モッフォ、オヴラスツォワ、ホーン、トロヤノス、ベルガンサ、ヴァルツァ、オッター、ガランチャ・・・・。
思いおこすだけでもたくさん聴けます。
そんな中でも、一番好きなのがベルガンサのカルメン。
ロッシーニ・モーツァルト歌いから転身、カルメンを歌うことでびっくりしたものだ。
クーベリックとのハバネラをレコードで聴き、全曲盤を待ち受けたが、ショルティ&パリ管で録音するとのニュースにがっかり。
でも蓋を開けたら、アバドとの共演となった。
ロッシーニで長く共演してきたベルガンサとアバドは朋友で、そのカルメン観も共通の認識のもとにあって出来あがったエディンバラでの上演とこの録音。
カルメンの既成概念からの解放。
先にわたしが書き連ねた運命の女カルメンは、ベルガンサが歌うと、もっと女性的で明るくハツラツと息づくひとりの女。
そして、宿命の死へと淡々と運ばれてゆく女。
 アバド
の指揮も、力こぶがひとつもなく、流麗で軽快。スマートでかつ生き生きとした自発的なオーケストラサウンドを楽しめる。
「花の歌」「ミカエラのアリア」におけるオーケストラの美しさは数あるカルメンの中でも特筆もの。
きれいにそして、じっくりと延ばされた最後の幕切れの和音にアバドがこのドラマに見出した迫真部分を聴く思いがします。

当然に、ドミンゴのそんなにおバカじゃないドン・ホセ。
ベルガンサとともに、知的なスペイン歌手の姿です。

そんな中で、従来のマッチョなエスカミーリョがミルンズ
わたしは、こんなミルンズが大好きなんです。
理想の闘牛士。
それと、フレーニと並ぶ理想のミカエラが、コトルバス

わたしの「カルメン」一番押しのアバド盤でした。

「カルメン過去記事」

 「デ・ブルゴス&パリ・オペラ座 バンブリー」

 「アバド&ベルリン・フィル オッター @ジルベスター」

 「新国立劇場 2009」

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2012年2月25日 (土)

聖響&神奈川フィル モーツァルト・シリーズ3 CDコンサート アバド指揮

Yokohama_rekishi1

横浜馬車道にあります「神奈川歴史博物館」。

1904年(明治37年)に建設された横浜正金銀行の本店建物。

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まるでヨーロッパのオペラハウスを思わせる重厚な建物。

みなとみらい地区と違って、関内・石川町エリアにはレトロ建物がたくさん。

休日は横浜へ。

そして、3月3日(土)は、神奈川フィルハーモニーの特別演奏会が午後3時からあります。

金聖響の指揮で、ホールはこちらも歴史のある神奈川県立音楽堂。

 モーツァルト  歌劇「魔笛」序曲

           クラリネット協奏曲 (斎藤雄介)

           交響曲第41番「ジュピター」


モーツァルトの晩年の名作が3曲まとめて聴ける魅力的なプログラム。
指揮者からして、だいたい察しのつく演奏となりそうだけれど、そこは神奈川フィルのことだから、ビューティフルな音色を聴かせてくれることでしょう。

そこで、今日は同じ組み合わせで、CDコンサートです。

指揮はクラウディオ・アバド

Mozart_zauberflite_abbado

アバドが指揮するとは思わなかった「魔笛」。
ダ・ポンテ三部作は早くに取り上げていたが、「魔笛」は鋭敏なる若い手兵マーラー・チェンバーと。
2005年の録音で、アバドもピリオドをやりだしてその若い柔軟性に驚かされたものだ。
快速でキレがあって、でも瑞々しいのはアバドの感性ならでは。
オペラの序曲として、これから始まるジングシュピールの幕開きへの期待感を抱かせるに充分な感興にあふれております。
フリーメイソン和音もさりげないところがアバドならでは。

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伸びやかなイ長調のクラリネット協奏曲
一昨年に聴いたペイエとマリナー&N響の素敵な演奏がいまでも耳に残ります。
モーツァルトのイ長調は、この協奏曲に交響曲29番、ピアノ協奏曲12・23、クラリネット五重奏曲、フィガロ・・・・。
気持ちのいい曲ばかりで、わたしは大好き。
そして少し陰りのあるクラリネットの音色を巧みに活かした協奏曲と五重奏曲は、さながら秋を思わせる澄んだ空気を感じる音楽。

ベルリン時代に、主席のつわものたちをソリストにしてモーツァルトの管楽の協奏曲を録音したアバド。
同じEMIには、先輩カラヤンの同様の名盤があり、アバドも名手ひしめくベルリンフィルにあってモーツァルトの管楽器の協奏曲を録音し、そして今現在は、若い奏者たちと再録音中。
カラヤンとベルリンフィルを冷たい関係にしてしまったザビーネ・マイヤーですが、アバドのもとでは、ルツェルンでそんなことがなかったかのように、すっかり馴染んでました。
彼女のクラリネットの魅力は屈託ない明るさと確かな技巧、そして、しっかりした明確な音色。
ずばずば吹きすぎる難点は感じますが、明るめのアバドとベルリンフィルをバックに気持ちいいモーツァルトとなってます。

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「ジュピター交響曲」は、これもアバドが設立したモーツァルト管弦楽団で。
2005年の録音で、繰り返しを励行し、37分をかけて大曲のようになっているが、そこはアバド。
軽やかで、歌心にあふれていて、そしてサラッとした感じ。
年齢を経て大巨匠になると、その音楽は重く濃密になる人が多いけれど、アバドは逆にどんどん若々しく軽やかに、そして純水のように澄んでゆくばかり。
際立つ個性はないものの、しみじみと味わい深い心境に達した自在の演奏に思われるアバド73歳の録音。
2楽章はアンダンテ・カンタービレの表記のごとく、心持ち早めな歩みのアンダンテ、そして豊かな歌。
軽めのピリオド奏法は、アバドが到達した古典の演奏の様式に思われるが、もしかしてアバドはその次ぎのステージにも向かおうとしているかもしれない。
ピリオドやってみました、とか、絶対こうあらねばならぬ的な教条的な演奏とはまったく違う次元にあるアバドのモーツァルト演奏でした。

Abbdo40_2

でも、ほんとはこちらの方がずっと好きだな。

1980年のロンドン響とのモーツァルト。
集中力がみなぎっていて、「ジュピター」に相応しい力感もみなぎっていた。
いまなら微笑みひとつでオーケストラを自在に操れるアバドだけど、この当時は大きな指揮ぶりでした。
でも出てくる音楽は清新で、内声部から主声部からなにからなにまで、歌いまくりの流麗さ。そして、フォームをしっかりキープして、ゆるぎない構成感を感じさせる。
優等生と評されたアバドの紡ぎだす「普通」というスゴさを実感してください。

なにも、小手先でこにょこにょする必要はないのです。

同胞のメータや小澤とは、まったく違った方向性を歩むアバドが見せてくれる新旧モーツァルトの至芸。

モダンオケの通常演奏でも、ピリオドでも、ともかくその語る音楽が真実ならば、奏法なんてどうでもよいのです。
大巨匠の域に達したアバドをずっと聴いてて感じる、そんな自由さでした。

さぁ、みなさん、お手すきでしたら3月3日土曜日、横浜にいらして下さい。
チケット残り僅かですよ!

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2012年2月23日 (木)

シノーポリ 「ルー・サロメ」 

Matsuya

もうとっくに終わってしまいましたが、銀座松屋のビルごとイルミネーション。

携帯電話とのコラボで、街中に現れた美しい光景ではありました。

ビルごと広告。

当然に電気代もかかるわけで、先の東電の電気料金値上げで、こうした広告媒体や生産・設備業界、いやあらゆる業種は冷や水を浴びせられた状態。

ゆえに、照明では、LEDへの変換は拍車がかかってます。

震災からもうじき1年。

その前までは考えられなかった事態が日本を覆い、価値観を含むすべての事象が時間の差こそあれ変わりつつあります。

あげればキリがありません。

政治・復興・東電・原発・放射能・円高・環境・異常気象・自然災害・雇用・年金・格差・高齢化・石油・自然エナルギー・資源・領土・維新・がれき・TPP・食・消費税・・・・・、まだまだありますよね。

考えただけでおかしくなりそう。
昔はこんなことなかったのに。
もっとシンプルだったのに。

Sinopolli_lou_salome

ジュゼッペ・シノーポリ(1946~2001)の「ルー・サロメ」。

作曲家シノーポリが作ったオペラです。

そのオペラの中から自身がチョイスして編んだ2編からなる組曲を聴きます。

シノーポリの作品で音源として聴けるものは限られているけれど、いったいどれくらい残したのでしょうね。
バーンスタインやブーレーズ、プレヴィン、マデルナらと並ぶ、現代作曲家兼指揮者でありました。
こちらの分野でも、早世が悔やまれるシノーポリ。
1981年にバイエルン国立歌劇場で初演されている

そして、今日、ここにこの作品を取り上げたのには、訳があります。

このオペラの主人公、「ルー・サロメ」は、実在の高名なる女性で、運命の女=「ファム・ファタール」と呼ばれる女のひとりなのです。

前回記事が、ベルクの「ルル」。
男を皆、虜にしてしまい、破滅に追いやった魔性のルル。

今回の女性は、その名も「ルイーズ・フォン・ザロメ」(1861~1937)。
そうまさに「サロメ」の名を奇しくも持った女性。
ロシア系ユダヤ人でドイツに活躍した作家・エッセイイスト・セラピスト。
以下、CD解説書(喜多尾道冬氏)を参照します。

「ルーが誰かある男と情熱的に接すると、9カ月後にはその男は一冊の本を生んだ」
そんなことがいわれたルー・サロメは、奔放でルルみたいなところもありつつ、その男性の才能を的確に見抜き、それを見事開花させる、「あげまん」系の女性だったのだ。

以下、関係した男子を箇条書きにしてみようではないか。

①ヘンドリック・ギロート・・・・少女時代に出会った牧師。信仰に悩んだルーの師になったが、ルーに魅せられ結婚を申し込むが、ルーはがっかり。

②ニーチェ・・・・あのニーチェ。これまたルーに惚れこみ結婚を申し込んだが拒絶。
その反動で、「ツァラトストラ」を書く。

③パウル・レー・・・ニーチェの友。こちらはルーも気に入り同棲。
しかし、後に、ルーが結婚すると自殺してしまう。

④フリードリヒ・アンドレアース・・・・ペルシア系の血筋の東洋学者。
ルーに激しく求愛し、結婚にこぎつけるがセックス・レスの仲に死ぬまで終始。
自殺未遂も試みちゃうヒト。

⑤ヴェーデキント・・・・そうです、この人です。ベルクの「ルル」の原作「地霊」を書いた人。
これまたルーに拒絶され、ルーをモデルとしたとされる「地霊」を書いた。

⑥リルケ・・・・高名なる詩人のあの人。お付き合いがちゃんとできたラッキーなリルケ。
でも歳の差あり、母のように接したルーからリルケちゃんは離れていった。

⑦フロイト・・・・この人まで出てきちゃうのか。
しかし、彼と彼女は、サイコの分野での同門で学習仲間となった。

どうです、このすごいメンバーたち。

時代的には、マーラーや新ウィーン系の人がいてもおかしくないが、音楽家が登場せず、文学・哲学・詩・心理学といった分野に彼女があったことがわかりますな。

音楽、そして美術系の同様な生き様をした「あげまん」は、アルマ・マーラーでございますよ!

前段が長すぎましたが、このルーという女性を知らずしては聴くことができないシノーポリ作品なのです。
このオペラは、彼女の人生を箇条書きにしたような男性たちの作品を扱ったりすることで、浮き彫りにしている作品。
劇的であると同時に、思索的、哲学的でもあるようだ。
第1組曲は、アンドレアスが自殺未遂をした後あたりから、お気に入りのレーとのとのやり取りと、レーが立ち去る場面をチョイス。
第2組曲では、ルーの死の場面と回想の部分を。

調性と無調の間を揺れ動く不安な雰囲気と、緊張感に満ちた極めて劇的ドラマティックな迫力サウンド、そしてマーラーのように、いきなりワルツや軍楽隊が登場してしまう多面的複雑心理背景音楽。
そして、多くの場面で、その印象はベルクの響きを感じさせる。
わたしには、とても魅力的な音楽に感じられます。
どんなオペラか、一度観てみたいものです。

   ルー・サロメ:ルチア・ポップ    パウル・レー:ホセ・カレーラス

    ジュゼッぺ・シノーポリ指揮シュトゥットガルト放送交響楽団
                      (1983、87年 @シュトゥットガルト)


ポップの暖かくも少しばかり不思議ちゃん風の歌唱が魅力的。
カレーラスは融通聴かない生真面目さが出てます。

亡くなって10年以上が経過し、シノーポリの指揮と作品が少しばかり薄れてきた感あり。
忘れてはいけません。

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この人が、「ルー・サロメ」。

なんだかなぁ・・・・。

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2012年2月19日 (日)

ベルク 「ルル」 プティボン

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みなとみらい地区にあったハートのイルミネーション。

バレンタインやホワイトデーを睨んでのハートでございましょう。

渇ききったワタクシには縁のないイベントにございます。

今日は、怖い女のオペラを。

ファム・ファタール

「魔性の女」

「場末の女」じゃありませんよ。

男中心に見た限りにおいての自身を破滅に追いやるような運命的な存在としての女。

「魔性の男」ってあんまり言わないけれど、どんなんでしょうね。

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18禁の表示がDVDにあります(独語)。

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ベルク「ルル」

オペラにおけるファム・ファタールの最強が「ルル」かもしれない。

その「ルル」に果敢に挑戦したのが、わが愛しのパトリシア・プティボン

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ジュネーヴ、ザルツブルク、リセウ(ザルツブルクは別演出)と連続で舞台に立ち、キュートなプティボンを知るわたしたちに衝撃を与えるほどの体当たり的なルルを演じ歌った。

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プティボンのレパートリーは広大で、古楽から現代曲まで、フランス・イタリア・ドイツ・アメリカ、あらゆる国の歌をカヴァーする多彩なもの。
オペラでは、役柄は限定的で、なんでもかんでもということはなく、彼女が気に入り、絞りこんだものだけを徹底的に突き詰めるスタンスだ。

パトリシアがルルという役柄のどこに魅力を見出しのか?

このDVDを観るとおおよそ理解できる。

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(うさぎちゃんと、くたびれたピエロ姿のシゴルヒ)

大胆な、ほぼヌードを披露しながらも、それは本来のピュアなひとりの女性の姿。
その上に、相手方の男性によって替える様々な衣装に頭髪、化粧、そして何よりも彼女の細やかかつ大胆なる表情。

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彼女の2度の来日公演のほとんどに接し、どこに彼女の本質があるかわからないくらいになって、そしてそこにこそ、彼女の魅力を感じたわけで、思えば、女性の持つ様々な姿を歌い見せつけることこそが、彼女の個性そのものだと思うに至った次第。

  ルル:パトリシア・プティボン   ゲシュヴィッツ伯爵令嬢:ジュリア・ジュオン
  シェーン博士:アシュレイ・ホラント   アルヴァ:ポール・グロウブス
  シゴルヒ:フランツ・グルントハーパー 猛獣使い:アンドレアス・ヘール
  画家:ウィル・ハルトマン         銀行家:クルト・ギーセン
  医事諮問官:ロベルト・ヴェーレ     ほか

     演出:オリヴィエ・ピィ

   ミヒャエル・ボーダー指揮 リセウ歌劇場管弦楽団
                  (2010.11@バルセロナ リセウ大歌劇場)


演出のピィは、わたくし、あんまり好きじゃない。
ファンタジー不足で、説明的すぎて、かぶりもの、露出大、リアルすぎ・・・・いずれも嫌い。
これまで、トリスタン、ホフマン物語をDVDで観たけれど、そんな印象ばかり。
赤、グリーン、イエロー、ブルーと原色のけばけばしさが充満する舞台。
舞台奥には、これまたお得意の鉄骨の回廊やステージがあって、ネオンで飾り付けられて、それらが常に右に左に動いている。
それらは、ときに大人のおもちゃのお店だったり、売春宿だったり、18禁映画館だったり、ホテルだったりするから、その猥雑ぶりたるや・・・。
そしてそこにうごめく怪しい人々は、モロにそれらの人たちで、まともにリアルな性描写がなされている。
ルルもそこにいって・・・・、あらもうダメ。
エロい雰囲気の娼婦さんたちが右に左にうろついていて気になっちゃうし。
映画館では、微妙な映像が垂れ流されてるし。
そしてそこはまた、警察の取り調べ室や病室にもなるから、リアル追及のアイデアとしては効果的なのだが、なにもそんなにまでして、モロにくどいくらいに表現することはないだろう。
観客の想像力をバカにしているとしか思えない。

ベルクの書いたト書きは、かなり詳細で台本のセリフと合わせると、確かに、そんなリアルなことになっちゃうかもしれないが、そこは、ベルクの雄弁な音楽が補ってあまりあるものだから、リアルな舞台は、ベルクの音楽への集中力を弱めることになって感じた。

ピィの意図は、裸のルルが偽りの姿に身をやつして、やがてサンタクロース姿の切り裂きジャックに刺され、裸に戻って昇天する・・・という魔性の女に救いを与えたものに思われた。
そのピィの狙いは、多面的な顔を見せるプティボンあってのものに思われるが、その彼女が実に素敵なもの。

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まさに、プティボンの独り舞台。
弾けるように踊り歌うかと思ったら、濃厚かつエロティックな妖艶な眼差しで男どもを射すくめ惑わしてしまう。
目力の凄さ。お馴染みのクリクリまなこの感情表現力の多彩さ。
こうして映像を観るワタクシをもメロメロにしてしまう、プティボンの描き出すルル。
でも、そこに漂うのはどこか孤独な姿。
寂しそうなのです。

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(Meine Seele~わたしの魂)

歌の多彩な魅力と積極さは、プティボンならでは。
コンサートでいつも感じる彼女の声量の豊かさと声の威力。
可愛いコケットリーな歌唱ばかりじゃありません。
フォルムが崩れる寸前くらいに地声でシャウトしたり、コロラトゥーラばりの涼やかな高音を巧みに入れ込んだりする技巧の確かさ。
そしてシェーン博士相手に歌う「ルルの歌」の入魂の歌唱に、わたしは鳥肌が立つと同時にベルクの甘味かつ宿命的な音楽に今更ながら魅せられてしまった。

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グルントハーパーを除くと、有名歌手の名前はないが、いずれも個性豊かで、しっかりした歌唱と演技のひとばかり。
ゲュヴィッツ令嬢は、この役のスペシャリストのジュオン
特異さをも漂わす完璧な令嬢の描写です。
ひと際存在感あるグルントハーパーのシゴルヒ、巨漢だが美声を聴かせるシェーン博士の英国出身のホラント(この人ブリテンのスペシャリスト)、アメリカのリリックテノール、グローヴスのアルヴァもよい。

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リセウ歌劇場から発信される映像はこのところ大量で、意欲的な上演も多い。
いつからこうなったのかわかりません。
この劇場のいまの音楽監督が、ミヒャエル・ボーダーで、ボーダーは日本でもお馴染み。
新国の指揮台にも何度か立っております。
安定感と明晰さで安心して聴けるベルク。
オケの明るさも感じました。
欲をいえばその先がもっと欲しい。

ルルを聴いちゃうと、しばらくその音が耳にこびりついて離れない。
チェルハの補筆完成3幕版によるものでした。
これで、ルルのDVDは3つめ。
シェーファーのグライドボーン盤と、パッパーノのコヴェントガーデン盤。

過去記事

 「びわ湖オペラ 沼尻竜典指揮」

 「アバド ルル組曲」

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2012年2月18日 (土)

神奈川フィルハーモニー 第278回定期演奏会 金聖響指揮

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小雨まじり、風の冷たかった横浜みなとみらい。

神奈川フィルハーモニーの定期演奏会。

前回お休みしちゃったから久しぶりです。

そして、マーラー・チクルス。

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    ベートーヴェン  ピアノ協奏曲第1番

               ピアノソナタ第17番「テンペスト」第3楽章~アンコール

            ピアノ:横山 幸雄

    マーラー     交響曲第1番「巨人」~「花の章」付き

         金 聖響 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
                        (2012.2.17@みなとみらいホール)

「花の章」を第2楽章に据えて演奏された1番でもって、聖響&神奈川フィルのマーラーは、8番を除いて全部聴いたことになります。
(来シーズンに、大地の歌、10番、そして8番はこのまま欠番になってしまうのか・・・・)

マーラーの前にベートーヴェンの1番の協奏曲。
この早春賦のような若やいだ協奏曲がワタクシは好きです。
「皇帝」なんかよりずっと好きで、何よりもベートーヴェンの協奏曲で一番先に聴いたのもこの1番で、ダイヤモンド1000シリーズ廉価盤のブレンデルの若き日の演奏が忘れられない。
そんな想いで、聴き始めたけれど、まず聖響指揮するオーケストラの薄い響きにがっかり。まぁ、いつものことでさほどの驚きはありませぬが、それでも以前よりはノンヴィブラートへのこだわりは薄れた感じで、楽員も思いきり指を揺らせてましたよ。
しかしそれでも、歌心少なめ、響きが貧弱に感じるのはもう指揮者の個性(?)だからしょうがないですな。
アフターコンサートでのお話では、前回指揮台に立ったゲッツェル氏は、神奈フィルからもっと豊かな響きを引き出していたといいますから。

初横山幸雄だったのですが、安全運転で破綻もなく際立つ個性もなく、といった感じ。
でも安心して聴いていられるタイプのピアノで、私は普通に楽しめました。
本当は、この曲は、もっと若々しい雰囲気が欲しいところ、第2楽章にはもっと瑞々しい抒情といったようなものを感じたかった。
そしてアンコールもベートーヴェン。すらすらスイスイと弾かれました。

後半のメインデッシュのマーラー。
「花の章」を生で聴くのは初めて。
結果を先に書いちゃうと、終わりよければすべてよし、にはならなかった。
最後の大フィナーレが最高に素晴らしかった。
だがしかし、そこだけの帳尻合わせにはならなかった。
聴いてるワタクシにも問題ありで、このところの疲労がたまっていて、聴いていても心ここにあらず的な瞬間が何度もあったのだから。
でも、そんな風な聴き方にさせてしまう演奏であったのも確かで、これまで聖響マーラーは好感とともに、絶賛もしてきただけに、今回は隙間風が吹く「巨人」に戸惑いを隠せません。
それと「花の章」なしの方がよかったのでは。
2楽章で緊張感が途切れてしまった。

多少の傷はあったがそんなの関係ない。
神奈フィルはやはりマーラーに最適の音色を持ってますnote
ともかくキレイ。
花の章があるから、繰り下がっての3楽章のレントラーの優美さ、終楽章中間部の第2週第の美しい旋律を滔々と歌う弦楽セクション。もう涙が滲んでしまいましたよ。
石田コンマスのリードは冴えまくり、前半少しもたついたオケは、3楽章あたりからピシッと締まりました。
みんなアイコンタクトしながら、お互い聴き合いながら音楽に打ち込んでる姿は、いつもの神奈川フィルであります。

慣れてしまった聖響さんのクネクネとした指揮姿だけれど、今日は楽員さんばっかり拝見してましたよ。
聖響マーラー1番、「花の章」なしで、もう一度リベンジして欲しいな。
ワタクシも万全の体調で挑みますので。

ちなみに3年前のゲッツェル指揮の巨人はこちら→過去演奏会

とかいいながら、酒を飲んじゃうと元気になる。

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ドッグヤードにあったいつもの店が閉店してしまい、幹事長様のご配慮で訪問した桜木町駅近くの台湾家庭料理のお店にて、いつもの応援メンバーと乾杯beer

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おいしいお酒に料理に、そして酌めども尽きない音楽話。

みんな神奈川フィルが大好きなんですnote

終電に飛び乗りました。

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マーラー・チクルス皆勤賞のご褒美にコレ貰いました。
3月28日発売予定の、聖響&神奈川フィルのマーラー第9。
いい演奏でした。

そして、お願いsign03

あの3月12日の、壮絶な6番をCD化して下さいsign03 

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2012年2月16日 (木)

チャイコフスキー 「エウゲニー・オネーギン」~ポロネーズ レヴァイン指揮

Araki

最近、昼によく行く町にどこにでもある中華屋さん。

お店の前には、出前のオートバイが岡持ちつきで止まってたりするところ。

いいですな、普通なところが。

こんな店には、カレーやかつ丼も、チキンライスもあったりするんだ。

ところで、寒い一日に食べたのが、こちらの五目そば。

この店は、白湯ベースのタンメンの五目版みたいだった。

同じ街の他の中華は醤油ベースで、しかも具材にはとろみがついていた。

サンマーメンに近いイメージにもなるけど、ワタクシは醤油系の方が好きだな。

でも、この白いのも美味しかったし、暖まったですよ。

よくあとこれに、伊達巻が入っちゃう不可思議五目中華もありますな。

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今日のオペラの劇中曲は、ロシアへ飛んで、チャイコフスキー「エウゲニー・オネーギンからポルカを。

ほんの5分くらいの曲なのに、一度聴いたら、その豪華絢爛・華麗ないでたちの音楽が忘れられなくなります。

「エウゲニー・オネーギン」は大好きなオペラのひとつで、大昔の万博の大挙来日組のひとつ、ボリショイ・オペラの上演をNHKが放送したのが初見。
ロストロポーヴィチの日本指揮者デビューだった。
その後はご無沙汰して、数年前にショルティのDVDとレヴァインの当CDを猛烈視聴した。
そして挑んだ、コンヴィチュニー演出の二期会公演が、とてつもなく面白かった。
いつにも増して詳細記事を書いちゃったし、その時の歌手たちが、いま二期会の花形になっているのもとても眩しく思ったりしている。

プーシキン原作のこのオペラ。
若い男女ふた組の悲恋と宿命を、チャイコフスキーは溢れ出でるメロディの宝庫でもって、劇的かつ抒情的なオペラに仕立て上げた。

最後の幕で、かつて振ってしまったタチャーナが、侯爵夫人として立派な貴婦人となっているのに、大望を抱きつつ、友をも死なせ、夢破れたオネーギンが彼女への愛にようやく気がつくという場所。
侯爵家のゴージャスな大広間での舞踏会の様子がこの「ポロネーズ」なんです。

主人公たちの立場の逆転と葛藤と裏腹の華々しい音楽。

舞台では着飾った紳士淑女が、大広間できらびやかに踊ります。

レヴァインのリズム溢れる感性豊かな指揮に、ちょっとくすんだ感じのドレスデン・シュターツカペレの音色がいいです。
このポロネーズだけど抽出して聴く分には、チャイコフスキーのメロディメーカーとして、そしてバレエ音楽の天才としての音楽を受け止めるだけでよくって、とても気持ちよく聴けます。

オペラとして聴くと、ここだけが不自然に華やかなので違和感も少しあり。
コンヴィチュニーの演出では、前幕(2幕)が、友のレンスキーを決闘のうえ殺してしまったオネーギンが茫然とするところで終わりになるが、そこから幕間を取らずに、3幕を連続させてしまい、オネーギンは死した友を抱きかかえつつ、死神のように踊る場面としてしまった。
天と地ほどの違いのある解釈に度肝を抜かれつつ、オネーギンの特異性や孤独感、そして上流社会への皮肉なども感じられた凄まじい舞台だった・・・・。

でもまぁ、このポロネーズを聴くには、そんなことは気にせず、気分良くまいりましょう。

過去記事

 「二期会公演 コンヴィチュニー演出」

 「レヴァイン&ショルティ」

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2012年2月15日 (水)

R・シュトラウス サロメ~7つのヴェールの踊り

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坦々麺noodle

辛さのチョイスは無料で、中辛にしてみました。

それでもなかなかの辛さだったけれど、胡麻ペーストとラー油の加減がとってもよろしく、後引く辛さとほどよい濃厚さ。
ウマかったぁ。

大岡山の駅近くの「四川屋台」というお店。

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真っ赤なスープの中から出てくるコシのある黄色い麺。

うふふっ、ちょっとエロティックなまでの官能の味は、常習性すら催すもので、この1週間で2度も食べてしまいましたよ。

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今日も、オペラの管弦楽曲。

R・シュトラウス「サロメ」から、「7つのヴェールの踊り」

預言者ヨカナーン(イエスに洗礼を授けたヨハネ)に夢中になり、スケベな義父に、なんでも好きなものをあげるからダンスを見せてよ、とお願いされてヴェールを1枚1枚脱ぎながら踊る少女サロメ。
7枚のヴェールを脱ぎ終えて、おねだりしたのは、ヨカナーンの首。

こんな禍々しいオペラ(楽劇)の音楽面でのハイライトがこの「7つのヴェールの踊り」。

オペラでは、急激にアタッカで鋭いリズムで持って始まり、激情と官能入り乱れる10分間は、これまた急速なエンディング。そのあとすぐにエロ親父の喜びの声。

シュトラウスの筆致の冴えは、ここでも鮮やかなものです。

この部分だけをオーケストラピースで取り出しても、なかなか効果抜群のダンスミュージック。

カラヤンベルリン・フィルは、一番官能的かもしれない、というかゴージャスでしゃなりしゃなりと、腰くねらせる年増のサロメを感じさせる濃厚ぶり。
ともかく巧いし、鮮やかなヴェールの踊り。

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ショルティウィーン・フィルの全曲盤から抜き出して聴いてみた。
カラヤンのあとに聴くと、まるでレコードなら回転数を間違えたのかと思うくらいに、性急で切羽詰まっている突入ぶり。
カラヤンのような優美さも感じさせるムードはなく、ストレートでリアルな、まるでかぶりつきでダンスを見ているかのような生々しさ(変なこと想像しないでくださいよ)。
この方が、すっぴんの若いサロメが楽しめて好きだな。
でも、ニルソンのサロメはちょっと貫録ありすぎだけど。

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高名なるルドルフ・ケンペドレスデン・シュターツカペレの全集から。
これはイイ。
音が瑞々しくって、刺激臭は皆無で、におい立つようなシュトラウス・サウンドを耳でもって浴びるような感じ。
ケンペのサロメは、73年にFM放送されたバイエルン歌劇場のライブの片鱗をCDRにして持っているが、実に熱い演奏だった。
大人しいイメージのケンペだけれど、劇場叩きあげの熟練の技で聴くサロメは、意外や熱狂にも官能にも欠けていないものだった。

今回チョイスした3種のなかでは一番好きだな。

もっとたくさんありますが、あんまり聴くと頭がおかしくなりそうなので、この辺で。
期せずして、ベルリン、ウィーン、ドレスデンとシュトラウスオケの競演ともなりましたよ。



 

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2012年2月14日 (火)

ポンキエッリ 「ジョコンダ」~時の踊り オーマンディ

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これは、アルコールフリーの飲み物。

少し前、どの「ノンアルビール」が、酒飲みにとってウマいか、各種飲み比べをしました。
かなり飲んだけれど、当然に酔わない。
印象もマチマチだけれど、その味を書きとめてもみんな一緒になっちまう。

ともかく、アルコールが入っていないとウマいもマズイも書くことができない、ということに気がつきましたよ。

あげくの果てに、焼酎で割る飲み方が一番と、まるでホッピーのような扱いにしてしまうクラヲタ・あるちゅハイマー人なのでした。

でも、近いうちに、ノンアルビールレポートをあげますよbeer

そうそう、さきほど、帰り道のコンビニで、発泡酒を買いましたら、年齢確認商品とのことで、「わたしは20歳以上です」の確認スイッチを押すように店員さんに指示されました。

こ、これは、いったい・・・・・・。

喜んでいいやら、なんやら、悲しみのチョコゼロ・バレンタインデーにございました。

バカヤロー、50過ぎのオヤジに20歳の年齢確認すんじゃねぇ、ボケェsign03

ところで、コンビニ業界では、なんかルール改正でもあったんすかねぇ。

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2度目のお勤めのオーマンディフィラデルフィアの絢爛豪華なるオーケストラ曲集から。

ポンキエッリ オペラ「ジョコンダ」から、「時の踊り」

ポンキエッリ(1834~1886)はイタリアのオペラ作曲家。

生没年でわかるとおり、活躍した期間は短く、それゆえにか、また不遇をかこったこともあり、いまでは「ジョコンダ」のみで知られる作曲家であります。

wikiによりますれば、10以上のオペラを書いており、オーケストラ・協奏作品も残されていて、ジョコンダ一発ではもったいない人なんです。

年代的には、ヴェルディとプッチーニの世代を埋める世代で、ヴェルディ晩年の伴侶ボイートより少し下、という感じです。
もっと長く生きていたら、プッチーニの一人勝ちはなかったかも・・・・、とも思われちゃいます。

ジョコンダ全曲は、1度聴いただけですが、力強い声の歌い手が要求され、ヴェリスモの走りのような死もあり、そして音楽も雄弁なオケが楽しめるなど、なかなかもものでした。

そのなかで、ばかみたいに有名なのが「時の踊り」。

ポップスとしても、多くカヴァーされるなど、名旋律のひとつでありましょう。

オケ曲として聴いても、10分くらいの曲ながら、メルヘン的でもあり、最初はウィーン風であったり、途中からリズム弾けるダンスナンバーとなり、華々しく、そして興奮あらたに曲を閉じるオペラ挿入のバレエ音楽。

最後の華麗さと高揚感がちょっとクセになる「時の踊り」でした。

こうした曲では、オーマンディやカラヤンのウマさは双璧でございます。

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2012年2月13日 (月)

ディーリアス 「フェニモアとゲルダ」間奏曲 フェンビー指揮

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いつもの画像で恐縮です。

どうしても好きなんです、この景色。

一番、心和む光景は、どんな時もわたしに安寧の気持ちを与えてくれる。

普段行けないときは、四季折々の自分で撮ったこの場所での写真をひとり眺めることも多い。

菜の花は、まだまだ見ごろです。

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疲れてしまった月曜の晩。

時間もあまりない。

最愛のディーリアスの小品を聴く。

ディーリアスの管弦楽曲集には、だいたい入っている曲のひとつが、オペラ「フェニモアとゲルダ」間奏曲。
6~7分ぐらいの小さな曲で、フォルテもなく、静かに静かに、淡々と語りかけるような音楽は、ディーリアスの音楽によくあるように、過ぎ去ってしまった過去への思い、しかもそれらが楽しい幸福なことでなく、悲しく寂しい思いがつきまとっている・・・・・。

デンマークのヤコプセンの原作によるこのオペラは、CD1枚分の短いもので、男女3人の、出会いと別離を紡いだ桂作。
それらの幕間の短いフレーズたちを、ビーチャムの依頼で間奏曲に編んだのが、このCDで指揮をしている使徒フェンビー

あまりに美しく、儚い音楽を、こうして一日の終わりに聴き、故郷の風景に思いを馳せる。

そんなわたくしです。

このオペラ、全曲盤を近々取り上げる予定です。
そして、当CDのメイン「日没の歌」がまた素晴らしく美しい音楽。
こちらの記事もしたためております。

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2012年2月11日 (土)

ワーグナー オペラ管弦楽曲集成

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先週の暖かい雨のあと、冬晴れ。

東急線の大岡山の駅、東工大の敷地からの富士山。

同大学ご出身の元首相肝入りともいうべき太陽光パネル外壁ビルもほぼ完成。

このあまりに無粋な建築物が、丹沢山とその奥の富士山の眺望を阻害する。

阻害するか否か、たくみにそうならないように設計したのでしょうが、自然エネルギーを優先するあまり、風力と太陽光の設備が、日本の景色をこうして変えていってしまうことの方が、わたしには将来への問題をはらんでいると思うのだが。

いままであった発電設備をいかに安全に、いかに有効に機能させてゆくか、その方が短期的にも長期的にも理にかなっているのでは、と思うのですがね。
それを国民に不安なく安全にしっかり落とし込んでゆくこと、このあたりは、政治の問題でもありましょう。

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遠景。

誰もやってない、そして一度やってみたかった、ワーグナー主要オペラの管弦楽曲を異なる演奏によって取り上げるということ。

全曲を聴くことが、わたしには普通にあたりまえのことであるけれど、時間が取れないときは、オーケストラ版やアリア・モノローグ集で満足することとなるワーグナー。

初期3作はあえて外して(別な機会に)、オランダ人以降の7作を一挙に聴きましたよ。

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「さまよえるオランダ人」 ジェイムズ・レヴァイン指揮メトロポリタンオーケストラ

ゆったりとしたテンポながら、オペラティックな緊張感と歌いまわしの自然さをもったレヴァインの音楽は、歌手にもオケにも、演奏しやすい、歌いやすいと評判。
明るく、解放感あふれるオランダ人は、このオペラの持つほの暗さや宿命感とは遠いところで、レジェンドの物語を解放してしまった感あり。いいです。
 レヴァインは、もう指揮台に戻れないのでしょうか・・・、メトは長期休養。
後釜は、ルイージか。ところてん式に、ルイージのウィーンやチューリヒのポストはどうなるんだろ・・・・。

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「タンホイザー」 ジュセッペ・シノーポリ指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

このオペラを初演したドレスデン。不思議に全曲録音がいまだない。
危惧されたコンビだけれども、R・シュトラウスで最適の成果をあげ、ワーグナーも期待されたが、シノーポリの早世でコンビ解消。
渋さより、ドレスデンの持つ克明・明快さが指揮者によって引きたった素敵な演奏だ。

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「ローエングリン」 ルドルフ・ケンペ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

このオペラは、ウィーンの清純でかつ甘めの音色で聴くのがいい。
ケンペの全曲盤からのものと思われるが、ケンペとアバドのウィーンフィルのローエングリンがこれまで最強と思っている。
澄んだ弦の響きに、高貴で神々しいモンサルヴァートの騎士の姿を見る。

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「トリスタンとイゾルデ」 ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル

何度も何度も演奏し録音したカラヤンの「前奏曲と愛の死」。
もう言うことはありませぬ。
ベルリン・フィルとは最後のトリスタン。
トリスタンの持つ「うねりと官能と情熱」を完璧なまでに表出しきったカラヤンの83年の録音。同時期のバーンスタインやK・クライバーのトリスタンを最も意識して、次ぎのトリスタンを夢見ていたかもしれない。
でもザルツブルクでのウィーンフィル、ノーマンとのトリスタンは、ちょっと違うような気が・・・。
次世代のトリスタンは、アバドとベルリン・フィルによって打ちたてられる。

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「ニュルンベルクのマイスタージンガー」 
ピエール・ブーレーズ指揮ニューヨーク・フィル

もっともドイツ的なモティーフのこの楽劇を、フランス人とアメリカのオケで聴くなんて、変だと思われましょうが、そんなことはお構いなしに無視しきって冷静にスコアを透かし彫りにしてしまった演奏。ラテンの風吹くマイスタージンガー、よいです。
全編ゆったりとしてます。
このコンビの来日公演で、マイスタージンガーを聴いたのは、もう37年前です。
近くにバーンスタインの姿もあった文化会館でした。

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「ニーベルングの指環」「神々の黄昏」~「ラインの旅、葬送行進曲」
ハンス・クナッパーツブッシ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

偉大な「リング」を、黄昏だけで代表させてしまうことに怖れ多い気持ちだが、時間の関係で、今回はクナの録音だけで。オーケストラル・リングは何度も取り上げてますもんで。
それにしても、U先生の想いと同じく、クナのワーグナーは巨大なのであります。
映像でその指揮姿が確認できるようになって、よけいにその思いは強まってます。
ともかく、音楽の構えが大きい。
とりわけリングのような大叙事詩的な作品になると、流れでもってぶっとく聴かせてしまう。
その抜粋版となっても同じことで、「ラインの旅」のおおらかさと悲劇の先駆けのような和音の聴かせ方は並みの指揮者では及ばぬこと。
そして、「葬送行進曲」の神々しさと英雄の死を悼む崇高さに、わたしは思わず感に入り、昨今の不堪な日々も想い涙ぐんでしまったのでした・・・・。

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「パルシファル」 前奏曲・聖金曜日の音楽
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC交響楽団

トスカニーニは、偉大なワーグナー指揮者のひとりだった。
バイロイトでも、戦前活躍し、ワーグナー家の信任も厚かった。
インテンポでかつ早めの演奏のイメージのトスカニーニは、ワーグナーではじっくりと腰を据えて長大な演奏を聴かせる。
たしか「パルシファル」は、最長演奏時間を誇っているのではなかったか。
レヴァインと似たワーグナーといったら叱られようか。
剛毅さもあるが、柔軟で伸びやか、かつ神聖な雰囲気と心持ちに満ちたトスカニーニのパルシファルは、クナばかりでない定番パルシファルだと思うんです。
全曲の記録がないのが残念。
聖金曜日のクラインマックスと美しくも晴れやかな歌は、花園のそれそのものです。

ここに登場した、7枚のCDは、わたしのCD棚にあるワーグナーのオーケストラ曲集のほんの一部。
全部で40枚くらいありました。
それと歌入りやアリア集も同じくらい。
全曲盤は100以上。

今回、登場しなかったワーグナー指揮者もたくさんで、フルトヴェングラー、ワルター、クレンペラー、セル、ベーム、ショルティ、バーンスタイン、サヴァリッシュ、スゥイトナー、シュタイン、ハイティンク、アバド、メータ、ティーレマン・・・・まだまだたくさん。

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2012年2月10日 (金)

ショスタコーヴィチ ジャズ組曲&タヒチ・トロット シャイー指揮

Berg

ひとりでモーニング。

朝早い新宿での待ち合わせ。
かなり早く着いちゃったし、朝ごはんも食べてなかったので、東口改札を出てすぐの、有名なる「ベルク」でモーニングいただきました。

トーストに隠れちゃってますが、卵とポテトサラダがついて、@370円。
狭い店で、席がなくて煙草吸う人に囲まれちゃって、地獄のような思いをしたけれど、息を止めてモーニングしました(笑)

しかし、この由緒ある店は実によろしい。
わたしが会社員になったころ、いやもっと前からあるのかしら?
少なくとも20年以上の歴史はあります。

まず、名前がBERGということで、実によろしい。
世紀末ヲタの心くすぐり、しかもドイツビールにソーセージやホットドッグですよ。
そして安いときたもんだ。

ユニオン行った帰りはここだ!

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ふたりでお茶を。

ショスタコーヴィチの多彩な音楽には、常に驚き、そのつかみどころのない多面的なお顔にこそショスタコの個性があるのでしょう。
ピアニストとしても名手だったから、いろんな曲を受け入れ演奏していたし、ソ連では禁断だったジャズにも目覚め、ソヴィエトならではのジャズを作り上げるべく、オーケストラのためにジャズ組曲をふたつ残している。

ジャズ組曲第1番は、1934年、交響曲は3番までを書きあげていた年の作。
親しみやすい3つの曲、ワルツ・ポルカ・フォックストロットからなっております。
ひとを食ったような、風刺にとんだ軽~い感じの短編で、少々あっけないっす。

ジャズ組曲第2番は、1938年、交響曲では、かの5番と6番の間の年。
それらの交響曲では、あんなにシリアスしてるのに、機知と軽やかで無意味なくらいに軽薄感がただよう。
こちらは8曲もあって、ポルカやマーチ、ワルツの形式となっていて、多分にウィーンのそれを意識しているそうな。
いずれも、みなさん、どこかで聴いたことあるような曲ばかり。
聴いてなくても、聴いた気がする不思議なほどにメロディアスな音楽。

同時期に、あのしかめっ面の交響曲や、暴力的・エロティックな「マクベス夫人」を書いているのだから、ほんとに不思議なショスタコーヴィチ。
こうした軽めの音楽を書いて、一息ついて、仮面人生に休憩を決め込んでいたのでしょうかね?

当CD、最後に収録の「タイヒ・トロット」~「二人でお茶を」は、もう少し前、1928年に、アメリカのミュージカル・ブロードウェイ系作曲家ヴィンセント・ユーマンスの「二人でお茶を」を小品として編曲したもので、初見から45分で、洒落たオーケストラ・ピースに仕立て上げたとされる。
おしゃれで、甘酸っぱくて、スィーティな3分30秒。
これ聴いちゃうと、ひとりで、モーニングを食べるなんて味気ないことおびただしいですなぁ・・・・。

リッカルド・シャイーが、コンセルトヘボウ時代に残した名演のひとつで。
こんな風な、肩肘はらない曲となると、シャイーはほんとウマいもんで、ヘボウも魅惑的な音色を出しまくってますぞ。
ヤンソンスもいいけど、髭のシャイーもいい。
(ところで、Chaillyと書いて、なぜシャイーなんだろ。イタリア語の不可思議なり。
 それと、神田に「シャイー」というイタリアンレストランがあって、なかなかおいしいらしい。ランチならリーズナブルっぽいから調査に出向いて、何故シャイーなのか聞きに行こうかしらん)

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2012年2月 8日 (水)

アクセスエリア お願いランキング

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「テレビ朝日」さんから拝借のこのお馴染みの画像。

お願い戦士たち、といって、いろんなランキングを付ける女武将たちです。

すっかり枯れて、意気も萎えたワタクシですから、萌えぇ~って感じにはなりませんがね、ランキングをつかさどる戦国アイドルたちは、なんだか好きなんだなぁ、これが。

気がつくとブラックな娘が増えてるし。

でも、最近、人気投票が行われて、最下位戦士は強制卒業。らしい。

ははっ、詳しくはウェブで・・・・。

http://www.tv-asahi.co.jp/onegai/special/contents_sousenkyo/

そこで、今日は、お願い戦士たちが発表する、「さまよえるクラヲタ人」アクセスランキング~

ブログプロバイダーのデータ解析をしてみました。

アクセス数、時間帯、検索ワード・フレーズ、そのほかさまざま。

その中から、アクセスエリアについての都道府県ランキングをしてみました。

うかがわれるには、自分の居住エリアと、人の多さによる集中ということでの順位でしょうか。

ここ4ヶ月間の累計。

 ① 東京  35%
 ② 神奈川  7%
 ③ 大阪    7%
 ④ 愛知    5%
 ⑤ 千葉    4%
 ⑥ 埼玉    4%
 ⑦ 北海道  4%
 ⑧ 長野    3%
 ⑨ 京都    3%   
 ⑩ 兵庫    3%

  茨城、福岡、三重、新潟、静岡、秋田、山形、愛媛・・・

少ないながら全47都道府県からまんべんなく、アクセスいただいておりました。

総体で、国内=日本語エリアが94%

海外が6%・・・・英語圏、中国語、フランス語、独語、韓国語、ロシアほかの順。
わずかですが、海外在住の日本の方が主体でしょうが、なんだかとっても嬉しい。

ともかくありがたいですね。

正直、むちゃくちゃな毎日でして、ブログ更新もかなりヘコタレてまして、いっそ止めてしまえ、とも思ったりもしてます。

アクセス数データは、公開してませんが、かなりそこそこの数となりました。
しいて言えば、開設6年間でトータル、最南端の県人口くらいでしょうか。

ほんとにありがたくも、かしこくも存じます。

手抜き記事や、マンネリ感、コンサートなし・・・・・、どうも納得できない更新もあります。
ご紹介したい曲も、思うように時間が取れず、自分で未消化のまま記事にできないイライラ感や不安感が募ります・・・・・。

ろくに音楽も聴けない日もありまして、そんな夜には、驚くべきことに、音楽を聴いている夢を見るんです。
昨夜は、なんとブルックナーの7番と2番が鳴ってましたよ。
亡父や亡伯父も登場して、なにかとリアルで、夢のなかでも忙しく、疲れて朝暗いうちに目が覚めてしまいますよ。

いかんいかん。

とか言いながら、酒に逃避しつつも、ブログ記事に相対することで、実は気が晴れたりしてるんですな。
どうするか考え中、悩み中ながら、先細り、もしくは消滅するかもしれない当ブログをご覧の全国津々浦々の皆さま、当面どうぞよろしくお願いいたします。
 

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2012年2月 7日 (火)

ベルリオーズ 幻想交響曲 ロジェストヴェンスキー指揮

Hamamatsucho_201202_1

月日の経つのは早いです。

最近ますます早い。

このまえ、クリスマスにお正月だったのに、もう2月、如月、それも1週終わってしまいましたよ。
ただでさえ短い2月。

かつては、2月と9月というのは、お金が動かなくてヒマな月と言われてましたが、スピード感を求められ煽られる世の中になってからは、年度末を控え、その確認作業や次年度予算策定などで、ただでさえ短いのに慌ただしい2月になっていると思います。

大人も子供も学生さんも、みんないつも忙しい世のなかになってしまいました。

そんなときに、小便小僧を見て和みましょうよ。

Hamamatsucho_201202_2

手編みのベストにキャップ、雪だるまとともに、かわいいです。

Berlioz_sym_fantastique_rozhdetvens

そしてやってまいりました、ツキイチ幻想。

    ベルリオーズ 幻想交響曲

  ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団
                    (1967@モスクワ)

こんだけ幻想を聴いてくると、普通じゃ我慢できなくなる時もある(笑)。

1967年、このソ連産の幻想が録音された年は、日本は明治100年の前年度で、幕府が倒れ明治維新から99年の年。
小学生のわたくし、明治100年はやたらと覚えてますよ。
米ソは、冷戦真っ只中。アメリカはベトナムの泥沼、そしてアポロVSソユーズの宇宙戦争に、中東では第三次の戦火。
思えば平和な日本でした。

そんなトンガリ中のソビエトでは、強烈なコンビが活躍中で、数々のレコーディングを残しつつあった。
ムラヴィンスキー&レニングラード、スヴェトラーノフ&ソヴィエト国立、コンドラシン&モスクワフィル、ロジェストヴェンスキー&モスクワ放送響。
思えばスゴイことですねぇ~。
どのコンビも、組み合わせの名前を聞いただけでわき上がるそのイメージ。
どれも剛のイメージがあるなか、柔とお笑いを兼ね備えていたのが、ロジェヴェンとモスクワ放送。同時にボリショイのオケとのコンビも。
オペラやバレエにも完璧に秀でていたのがロジェストヴェンスキー。
そして完璧に禿げていたのがロジェストヴェンスキー。
ロジェヴェンの写真で、そうでない写真をみたことがない。
その点、オーマンディ、ハイティンク、シュタイン、ブーレーズなどはみんなそう。
エッシェンバッハの変貌は画期的・・・(人のことは言えません、あしからず)。
あ、なに言ってんだろ、ロジェヴェンさんですよ。

読響でお馴染みになったけれど、指揮台を置かず、平土間で、高めの譜面台を抱えるように喜劇チックな指揮ぶりで楽しませてくれるロジェヴェンさん。
モスクワ時代は、ボリショイも含めて何度もそれらのコンビで来日してくれて、放送オケなものだからNHKが必ず放映してくれた。
いくつもテレビで観ました。

そうした表層的なイメージは確かにあるものの、ロジェストヴェンスキーは、広大なレパートリーを難なく聴かせる知的かつ普遍的な音楽造りの指揮者なのです。
それを痛感したのが、BBC響やウィーン響の指揮者となり、エルガーやディーリアス、RVW、ホルストなどの英国音楽や、ブルックナーやマーラー、ブラームスなど、郷に入れば式に、オケとの交歓を柔軟に楽しむ大人の指揮者といった風情を感じたのです。
ところが、ソ連脱出を恐れた当局は、ロジェストヴェンスキのために、文化省オーケストラを創設し、国外流出を防いだという曰くもいまや懐かしい出来事として残っております。

そんなロジェヴェンさんも、今年81歳。
大巨匠の30代の「幻想交響曲」は、リアルでアドレナリン充溢、血気漲る豪演。
それでいて、抒情的な部分は徹底的に、それとともに、びっくりするくらいにパウゼが入ったりして、おや?っと耳をそばだたせる幻想。
でも、爆演とか奇演ではありません。
ごくまっとうだけれど、原色の色合い濃く、旋律線も太くて、低弦の重厚感たるやうなりをあげるような力強さ。
おフランス系の幻想とは、正反対にあるマッチョな幻想なんです。

克明でリアルな1楽章、やたらとワルツしてる2楽章はハープの大活躍が誇張して聴こえてウキウキしちゃう。
ときおり止まりそうなまでの野の風景は荒涼なロシアの厳しい大地と、ヨーロッパ風の呑気な田園とがミックスされたような面白さ。
そして来ますよ、パンパカ行進曲の断頭台。実に威勢がよく、後ろから小突かれつつも、元気いっぱいで絞首刑に臨めそう・・・・。
さらに、おやおや?お笑いファンファーレみたいに吹き出しそうなヴァルプルギス。
金管が、ブゥブゥ鳴ってて、みょうちくりんなスタッカートも強調されていて、腰砕けになりつつ、悪魔の饗宴にヘロヘロしながら誘われてしまうワタクシなのでしたが、最後の大クライマックスは、思いのほかインテンポで、ぐいぐいと攻め込まれタジタジになってしまいましたとさ・・・・。

これもこれ、ロジェストヴェンスキーの面白さと、音楽の本質をわしづかみにする才能があらわになった演奏です。
そして、ベルリオーズの音楽の持つ柔軟さと天才の証しでありましょうや。

あ~、おもろかった。

最後に、youtubeから、そんなに激しく爆演じゃないのに、結果すごいことになっちゃったチャイコの4番の映像をご覧あれ。
悲しいこと、不安なことがあったら、これ見て笑って、バカだねぇ~とつぶやいてくださいましね。
も~、むちゃくちゃでござります。

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2012年2月 4日 (土)

アルベニス 組曲スペイン デ・ブルゴス指揮

Can_bar

秋葉原のガード下で見つけたニューオープンのお店。

「缶’S Bar」

覗いてみたら、壁には、たくさんの缶詰めたち。

立ち飲みじゃなくて、スタンドバー形式の、缶詰めバーなんです!

すごいこと考えますね。

というか、「角打ち」のちょっと発展形なのです。

「角打ち」とは、酒屋さんでの立ち飲みのこと。
つまみは、乾きものに缶詰め。

子供の頃から、酒屋さんで、オジサンたちが酔っぱらってる景色を見ていた。
コンビニがない時代、ジュースやコーラを買いに行くのは、酒屋だったりしましたから、子供時代から酒屋には出入りしておりました。

角打ちは、いまでは少なくなってしまいましたが、わたしのいまある事務所の隣には、ありまして、サラリーマンの聖地のようになってます。
コストパフォーマンスは抜群で、店内販売価格+30円くらいで、酒もツマミも。

わたしは、事務所に持って帰れば即飲めるので、お世話にはなってませんが、いまや同じようになってしまった、角打ちを楽しんでるオヤジたちに羨望の眼差しを向けているのでございます。

Albeniz

アルベニス(1860~1909)は、典型的なスペインの作曲家。

アルベニスといえば、だれしも、民族色濃厚なピアノ音楽を想い浮けばましょう。

アストゥリアス、イベリア、スペインなどの作品は、ラローチャの名前とともに。

スペインは、ヨーロッパだけど、その立地から古くはローマ、またイスラムとも深い関係にあった地勢。
ヨーロッパ・ラテンの一員としては、ハプスブルク家の支配下として大国を築いた。
しかし、大国としての斜陽は早く訪れ、独裁も呼び、内紛も多くへて、いまある王政立憲君主の国となってます。

スペインのイメージは、観光の国でしょうが、ピレネーの山々や海洋に囲まれ、以外や資源立国になるかもしれない国なんですね。
ヨーロッパの中ではドミノ火種の国のひとつかもしれませんが、「スペイン」という名の持つ抗しがたい魅力は、フランス、イタリアとともに双璧でありましょう。

音楽もまったくそう。
その国のイメージと音楽が、これほどまでに結びついていることってありません。
アルベニス、グラナードス、ファリャ・・・・。

ピアノ作品である、アルベニス組曲「スペイン」をオーケストラ版に編曲したのが、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス。
指揮者の中でも、もっとも長い名前を持つこの方は、ドイツ系の両親を持ちスペインに育った。デ・ブルゴスは、スペイン音楽とドイツ音楽の両党使い。
スペイン系としてはデ・ブルゴス。
ドイツ系としては、ラファエル・フリューベック。
読響の指揮者としてもお馴染み。
フャリャやアルベニスを指揮しつつ、ワーグナーのオペラも巧みに指揮してしまう。
情熱的な指揮者と思われがちだが、とても知的で、どんな曲でも無難に平均点以上の出来栄えで聴かせてしまう。
わたしが、デ・ブルゴスを初めて意識して聴いたのが、70年代半ば。
万博以来の来日となった、ニューが取れたフィルハーモニア管の指揮者としてのこと。
NHKが招聘したこともあって、テレビとFMで見聴きしました。
演目は、ディーリアスの「ロメジュリ・楽園」、メンデルスゾーンVn協(アモイヤル)、ブラ2。

デ・ブルゴスらしい、多彩なプログラムに、この人の個性が出てます。

デッカの67年頃の名録音。
ニューが付いていた頃のフィルハーモニアを指揮した自国ものは、雰囲気あふれる巧みなオーケストレーションによって、スペイン色濃厚な1枚となってます。
原色感や地方色は、オリジナルピアノ版の方に歩がありますが、ムード感と彩色感の豊かさでは、ブルゴス・オケ版です。

各国の音楽を聴き、その国に想いをはせる聴き方もまた、クラシック音楽の楽しみ。
スペイン、ポルトガル、飛んでメキシコや南米なんて微妙でかつ大きくことなる個性を楽しむのもいい!

アルベニスには、オペラもいくつかあって、聴いてみたら世紀末風でとてもナイスでした。
コンビを組んだ台本家が英語訳のものだったので、英語によるオペラもあって親しみやすいのです。
いずれ取り上げる予定です。

「はしご」が基本の、スペインバル。
なんだか楽しいじゃありませんか。

角打ちのスペイン版。
行ってみたいです。

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2012年2月 3日 (金)

ハウェルズ ヴァイオリンとオーケストラのための舞曲 ヒコックス指揮

Sapporo_2

今日は季節外れ、夏の終わりの英国風庭園の画像を。

昨年の晩夏の札幌の公園にて。

英国音楽の心象風景のひとつは、このような緑あふれる水辺の庭園。

少しワイルドなところが決め手だし、流れるような柳も。

Howells

愛する英国音楽の作曲家のなかでも、最愛のひとり、ハーバート・ハウェルズ(1892~1983)。

わたしが、そのハウェルズを好きになったきっかけの曲を。

本ブログ再度の登場となりますが、久しぶりに聴いてみて、感動して涙が出てしまった。

繊細で抒情的な作風のハウェルズ。

ハウェルズのことに関しては、わたくしの記事のハウェルズのタグをクリックしてご覧ください。
手に入る全作品目指してます。

熱心なイギリス教会の信者であり、オルガン奏者でもあったハウェルズ。

43歳にして、最愛の息子を亡くしてしまい、心に大きな痛手を負い、それを契機に、痛切ながらも極めて美しい声楽作品をいくつも残したハウェルズ。

そのエモーショナルな出来事以前も、基本は抒情派として、心やさしい美しくも情緒あふれる音楽を書いていた。

そんななかの一曲、「ヴァイオリンとオーケストラのための3つの舞曲」。

1915年、第一次大戦のさなかに書かれたとは思えない、快活かつ美しい音楽。
しかも、23歳の青年時代の作品。
ロイヤル・カレッジ時代に、後輩のヴァイオリン専攻ウィットカーという人物のために書かれたもので、その初演以来、すっかり埋れていたものを、1989年にウィーン生まれの英国ヴァイオリニスト、エーリヒ・グリューエンベルクによってBBC放送で蘇演された。
グリューエンブルグは、LSOやRPOのコンマスを勤めていたので、シェラザードなどのソロとしてその名前がいくつかクレジットされてます。

3つの舞曲のうち、1曲目と3曲目は、いかにも英国カントリーを思わせる、のどかでかつ屈託のない明るい野辺で踊るかのような音楽。

そして第2曲のレント楽章が、初めて聴いて以来、わたしの心を捉え、ハウェルズ好きにしてしまった絶美の音楽sign03
3部15分の中の、ハイライトはこの真ん中の心優しい、癒し効果抜群の最高の場面。

この天国的な音楽をなんと表現できましょう。

それは同時に、田園風であり牧歌風でもあります。

ヴァイオリン独奏をともなうこの曲の美しさは、もしかしたら、V・ウィリアムズの「揚げひばり」以上かもしれません。

ハウェルズを知ってもう長いけれど、この曲を指標として、彼の英国抒情派としての立ち位置を認識したうえで聴く、後年の息子消失の悲しみの上に築かれた深い音楽を、同感と同情のうえで味わうことの素晴らしさは、フィンジにも似た悲しみの先にある優しさなのです。

       Vn:リディア・モルドコヴィチ

    リチャード・ヒコックス指揮 ロンドン交響楽団


ヒコックスの早すぎる死は、ハウェルズの録音を体系的に残しつつあった途上だけに、痛恨でありました。

この音源が、youtubeにもUPされているのを発見しましたので、皆さま是非お聴きください。
第2曲は、5分30秒後あたりからです。
これは、フランスの若い方が作成したみたいで、コメントはまだ少ないですが、みなさん絶賛してます。
誰の心にも、優しく響く音楽です。

悪夢のような日々が続くわたくし、ハウェルズ、ディーリアス、フィンジ、バックス、RVW、エルガー、バントック・・・、素晴らしき英国作曲家たちの音楽が、日々慰めてくれます。

 過去記事

「ヒコックス&ロンドンSO ハウェルズ オーケストラ作品集」

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2012年2月 2日 (木)

おんぼろにゃんにゃん

Boronyan1

ぼろっちい、くたびれニャンコを見つけましたよ。

某所で、日当たりのよいところにまどろんでましたよ。

しかし、ねこって、どうしてこんな風に狭苦しいところを選んで座るのでしょうかね。

わざわざ、ホースの間に囲まれてるし。

Boronyan2

おいおい、と声をかけると、めんどくさそうに移動しました。

Boronyan3

そして今度は、洗濯機を背にして座ってるし。

しかし、キタナイわね。

病気なのか、風呂入ってないのか、年寄りなのか・・・・

Boronyan4

一歩踏み出し、アップで。

おやおや、座頭市なのか?

寝てるのか?

風呂入らなすぎて、眼脂で目が明かないのか??

動きは正常だから、薄目で生活できるんでしょうな・・・・。

なんとも、哀れで、悲しみ誘うホームレスおんぼろにゃんにゃん。

がんばれよsign01

俺もがんばるからsign02


 

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2012年2月 1日 (水)

「真夜中のドア」 松原みき

Shinjuku_love1

LOVEであります。

西新宿にありますLOVEです。

外人さんも、肩寄せ合ってシャメしてLOVEです。

人生は、いつの世もLOVEです。

別に男女のことに限らずです。

ちょっと用事がありまして、方南町(丸ノ内線の支線の終点・杉並区)に行きました。
その方南町は、わたしが新宿に続いてサラリーマン時代、住んだ街。
会社の車で直帰して路上駐車を平気でして、翌朝渋滞の中、新宿を抜けて竹橋までよく出勤したもんです。

今回、方南町から新宿まで距離をスマホで計測したら約4Km。
電車賃を浮かせることもできるし、これなら軽いと思い、まっすぐ一直線歩きました。
しかし、意外とアップダウンがあって結構キツイ。
でも40分くらいでクリアしましたよ。

Miki_matsubara_2

松原みきをご存知でしょうか。

またまた郷愁の思い出話で恐縮です。

オヤジの昔話にお付き合いください。

1979年の冬、大ヒットとなった「真夜中のドア」を歌った松原みき。

1959年11月生れの彼女、わたしとほぼ同世代で、しかも同じ月の生れ。

クラヲタ兼あらゆる音楽をどん欲に聴いていた大学生のワタクシ、すぐに彼女に注目して、そのシングル・レコードを買い求めました。
45回転のドーナツ盤をすり減るほど聴きましたよ。

ジャズの心得のあるパンチの聴いた抜群の歌唱力に、少しハスキーだけど、可愛い歌声。実力とチャーミングな美貌に恵まれた彼女です。
「夜のヒットスタジオ」のビデオも実家のどこかにあるはず。

その後も順調に活躍し、作曲活動も盛んにおこなった彼女。

松原みきは、2004年に癌のため44歳で亡くなってしまったのでした。

青春時代から大人の世界を垣間見だした頃、何度も聴いた彼女の歌。

家庭も成し、子供にも恵まれたころに、彼女の訃報に接した時は、本当にショックでした。

東京の都会の冬のひとコマを歌った「真夜中のドア」。



私は私、あなたはあなた

昨夜言ってたそんな気もするわ

グレイのジャケットに見覚えのあるコーヒーの染み

相変わらずなのね、ショーウィンドウにふたり映れば・・・



冬の寒い晩、二度目の冬を迎えて、別れてしまったふたり。
そんなちょっと悲しいけれど、都会的な別れをスマートに歌った曲です。

この曲に、いまのような喧騒で雑多な渋谷でなく、わたしの大学時代の古きよき、そしてちょっとお洒落な渋谷を思います。

Miki_matsubara_1

youtubeお借りしました。

もう懐かしくてしょうがありません。

しょっぱい毎日ですから、よけいに心に染みました。

そして、このレコードのB面「そうして私が」も名曲なのでした。

http://www.youtube.com/watch?v=-N7AdT-WJQw

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