R・シュトラウス サロメ~7つのヴェールの踊り
坦々麺
辛さのチョイスは無料で、中辛にしてみました。
それでもなかなかの辛さだったけれど、胡麻ペーストとラー油の加減がとってもよろしく、後引く辛さとほどよい濃厚さ。
ウマかったぁ。
大岡山の駅近くの「四川屋台」というお店。
真っ赤なスープの中から出てくるコシのある黄色い麺。
うふふっ、ちょっとエロティックなまでの官能の味は、常習性すら催すもので、この1週間で2度も食べてしまいましたよ。
今日も、オペラの管弦楽曲。
R・シュトラウスの「サロメ」から、「7つのヴェールの踊り」。
預言者ヨカナーン(イエスに洗礼を授けたヨハネ)に夢中になり、スケベな義父に、なんでも好きなものをあげるからダンスを見せてよ、とお願いされてヴェールを1枚1枚脱ぎながら踊る少女サロメ。
7枚のヴェールを脱ぎ終えて、おねだりしたのは、ヨカナーンの首。
こんな禍々しいオペラ(楽劇)の音楽面でのハイライトがこの「7つのヴェールの踊り」。
オペラでは、急激にアタッカで鋭いリズムで持って始まり、激情と官能入り乱れる10分間は、これまた急速なエンディング。そのあとすぐにエロ親父の喜びの声。
シュトラウスの筆致の冴えは、ここでも鮮やかなものです。
この部分だけをオーケストラピースで取り出しても、なかなか効果抜群のダンスミュージック。
カラヤンとベルリン・フィルは、一番官能的かもしれない、というかゴージャスでしゃなりしゃなりと、腰くねらせる年増のサロメを感じさせる濃厚ぶり。
ともかく巧いし、鮮やかなヴェールの踊り。
ショルティとウィーン・フィルの全曲盤から抜き出して聴いてみた。
カラヤンのあとに聴くと、まるでレコードなら回転数を間違えたのかと思うくらいに、性急で切羽詰まっている突入ぶり。
カラヤンのような優美さも感じさせるムードはなく、ストレートでリアルな、まるでかぶりつきでダンスを見ているかのような生々しさ(変なこと想像しないでくださいよ)。
この方が、すっぴんの若いサロメが楽しめて好きだな。
でも、ニルソンのサロメはちょっと貫録ありすぎだけど。
高名なるルドルフ・ケンペとドレスデン・シュターツカペレの全集から。
これはイイ。
音が瑞々しくって、刺激臭は皆無で、におい立つようなシュトラウス・サウンドを耳でもって浴びるような感じ。
ケンペのサロメは、73年にFM放送されたバイエルン歌劇場のライブの片鱗をCDRにして持っているが、実に熱い演奏だった。
大人しいイメージのケンペだけれど、劇場叩きあげの熟練の技で聴くサロメは、意外や熱狂にも官能にも欠けていないものだった。
今回チョイスした3種のなかでは一番好きだな。
もっとたくさんありますが、あんまり聴くと頭がおかしくなりそうなので、この辺で。
期せずして、ベルリン、ウィーン、ドレスデンとシュトラウスオケの競演ともなりましたよ。
| 固定リンク
コメント
適切な言葉を知りませんが、ゆっくりとした憂愁に満ちた旋律のところが好きです。このダンスシーンで、見ながらだともっといいというのにはまだであったことがありません。
投稿: edc | 2012年2月16日 (木) 08時23分
カラヤン盤が大好きです。担々麺も好きです。
こちらの作品、どうしたものか毎年、全国吹奏楽コンクールで中高生が演奏しています。吹奏楽部員は99%女子です。女子中高生を相手にどんな指導をして練習をしているんだろう。。。いろいろ妄想!
ショルティ盤、ベーム盤、オーマンディ盤、いずれも感想は、色気が無くてつまらない^^;
演奏に風俗を求めるようになってます。今度ケンペ盤を聴いてみます。
投稿: モナコ命 | 2012年2月16日 (木) 19時07分
バーンスタイン&フランス国立もイイですよ。
シュトラウスがナチスの幹部(息子の嫁がユダヤ人なので仕方なく?)
だったから、レニーはあまり取り上げなかったのかな?
投稿: 影の王子 | 2012年2月16日 (木) 21時36分
euridiceさん、こんばんは。
そうですね、この曲の中間部でオーボエがゆったり歌うところですね。
あそこはイイです。
そことの激しい部分の対比がシュトラウスのウマいところでしょうか。
わたしも、舞台も映像も、この場では眼を留守にしてい音楽に集中したくなります。
投稿: yokochan | 2012年2月16日 (木) 22時01分
モナコ命さん、こんばんは。
まいどです。
カラヤンと坦々麺を結びつけていただき、ありがとうございます。
女子99%の中学生吹奏楽によるサロメとはまた、なんとも。
お父さんとしては困ってしまいます。
打楽器も活躍するから、吹奏楽でも聴き応え充分でしょうね。
ケンペはカラヤンには敵いませんが、天然ピュアな色気があります。
投稿: yokochan | 2012年2月16日 (木) 22時08分
影の王子さん、こんばんは。
バーンスタインDG盤ももちろん聴いております。
カバリエのサロメも、全曲盤を聴いてますが、場違いなところはまったくなく、バーンスタインともども覇気に溢れ素晴らしいと思います。
レニーのシュトラウスのオペラは、「ばらの騎士」だけでしたね。
オペラでレニーに合いそうなのは、あとサロメぐらいしか思い浮かばないですが、全曲やって欲しかったです。
アルプス交響曲あたりはバーンスタイン向きな感じでしたが、残念です。
投稿: yokochan | 2012年2月16日 (木) 22時15分