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2012年3月 5日 (月)

ベルリオーズ 幻想交響曲 メータ指揮

Hamamatsucho201203

左は東海道線、上にはモノレール、右手は山手線。

Hamamatsucho201203_a

そして新幹線。

今月は昼の浜松町なので、右も左も電車が賑やかです。

Hamamatsucho201203_b

3月のコスチュームは、春の火災予防運動に関連して消防士さんの凛々しい制服姿。

わたくし、もと油屋さんですから、この姿を見ちゃうと、ついへこへこしちまいます。

制服の威力は強いのでした。

Berlioz_symphonie_fantastique_mehta

月イチ幻想、3月のベルリオーズ 幻想交響曲は、ズビン・メータ指揮のニューヨーク・フィルハーモニック。

もうじき1年。

この前クリスマスで、お正月だったのに、もうあの3月になってしまった。

1年前の小便小僧は、まだ幻想交響曲とリンクしてなくって、記事を調べたらディーリアスの「アパラチア」でして、小便小僧君はやはり消防の消化服をカッコ良く着てました。
ちょうど1年前の3月5日→こちら。

次いで、「モッフォの蝶々夫人」「エルガーの戴冠式歌」ときて、あの11日となってしまったのでした。

2010年7月からやってます、月イチ幻想シリーズ。

まだまだやりますぜ。

デッカ時代のメータがなかなかやらなかったベルリオーズの幻想。

意外とベルリオーズには奥手だったメータは、「イタリアのハロルド」から先に録音して、ロスフィルとのゴージャス・デッカ路線では取り上げることがなく、ロス・フィル退任が決まり、ニューヨークご栄転の一発目にようやく録音することとなりました。
ニューヨークフィルは、CBSの契約下にあったので、メータ・NYPOコンビは「ハルサイ」でCBSから正式デビュー。
デッカには、置き土産のように残された唯一のニューヨーク録音となり、なんだか今では貴重な1枚みたいに思えるのです。
1979年のデジタル初期のこの録音は、デッカチームがニューヨークに乗り込んでまるでメータとの別れを惜しむかのように、いかにもデッカらしい、明々白日たる克明鮮やかサウンドを聴かせてくれちゃうのです。
一方の、メータの新天地CBSは、数多くの録音を残したに限らず、どうも響きの中に、メータの歯切れ良い個性が埋没してしまい、不惑のメータを印象付けるものばかりとなった気がする。
音源として残るだけに、レーベルの違いによる個性の変化は、受取るわれわれ聴き手にとってもすごく大きく感じます。
メータはデッカ、ショルティもデュトワもデッカです。
ハイティンクやデイヴィス、ブレンデルはフィリップス。
でもカラヤンやベーム、バーンスタインやアバド、マリナー、プレヴィンは、いろんなレーベルの顔が思い浮かぶ。
面白い印象です。

そりゃそうと、メータ&NYPOの幻想は、とっても鮮やかですよ。

ジャケットはまるきしインド人メータで、どこぞのインド・カレーのお店みたいな印象ですが、CDをトレイにセットすると、素晴らしく音楽的でキレのいい幻想が聴かれるんですよ。

1楽章からフレーズは弾力性に富み、強弱の出し入れもカッコよく、聴いていて気分よろしい。
円舞曲もハープがきらびやかで、心地よくノリのいい美的な雰囲気。
野の情景も美しいものだが、少しハリウッド的なところがご愛敬。
そして、タテヨコ、ずびずび・びしびし切りまくるメータの指揮の面目躍如たる断頭台。
スピード感もよろしく、爽快そのもの。
やたらと早くて疾走しまくる終楽章のヴァルプルギスは、後半に行くほどテンポアップして、最後は目にもとまらぬ速さとなってカッキーンとばかり終了。

新天地にかける意気込みとオケのやる気を感じる幻想。

でもちょっと違うと思うのは、指揮者もオケも録音も、他流試合みたいな探り合いが見受けられるところ。
メータはメータらしくふるまってるけれど、ロスフィルのようにはしっくりいかない。
オケも名技性を発揮してるけれど、奥歯にものが挟まった語り口。
録音も鮮やかだけど、芯を捉えていないような。

でも、捨てがたく時代のひとコマ的な「メータ&NYPOの幻想」は好きです。

メータは後年、ロンドン・フィルと再録音してますが、それはまたいずれ。
そして、わたくしは、フィレンツェ5月祭オケとの来日公演を聴いてますが、それが落ち着いた充実の幻想でした。

では、また桜咲く4月の小便小僧で。

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コメント

今回は地味に決めてますね。

ジャケットのメータ、若すぎて別人に見えちゃいます。

投稿: edc | 2012年3月 6日 (火) 08時15分

euridiceさん、こんにちは。
今回は制服です。
それも精巧に出来てますね。

メータの笑顔とその若さはいいです。
アメリカ映画に出てきそうな感じです。

投稿: yokochan | 2012年3月 6日 (火) 23時39分

メータは学生時代、大阪のシンフォニーホールでマーラーの第5番を聴いたなあ(イスラエルフィル)。
fffでホールが揺れたことを思い出します。

ちょうどその頃、ニューヨークフィルとの春の祭典が話題になっていたと思います。
当時はクラシックのレコードもよく売れていたんでしょうね。

幻想交響曲って名曲すぎて、どれを聴いても満足いかないような…
メータのも機会があれば聴いてみたいです^^

投稿: スマイルジャック | 2012年3月 7日 (水) 02時42分

スマイルジャックさん、こんばんは。
イスラエルフィルとのマーラー5番の来日演奏は、わたしはFMで聴きました。
スピード感あるカッコいいマーラーでしたが、「ホールが揺れた」というお言葉をお聞きすると、とても臨場感あり、あの指揮姿が脳裏に浮かびます。

ニューヨークのハルサイは、アナログ録音でしたが、宣伝も大きく行いベストセラーでしたね。
幻想の旅をし続けてますが、飽きずに毎月楽しみにできるのは、おっしゃるように名曲ゆえでございます。
まだまだ続きそうです!

投稿: yokochan | 2012年3月 8日 (木) 20時55分

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