« ディーリアス ピアノ協奏曲 カーロス | トップページ | ホルブルック 「ヴァイキング」 グリフィス指揮 »

2012年3月25日 (日)

ワーグナー 「タンホイザー」「ローエングリン」「ワルキューレ」 FD夫妻&ザイフェルト

Tokyotower_1

東京タワーを下から見上げるの図。

桜祭りの飾りつき。

ガンバレ、東京タワー。

Tokyotower_2

今年の桜は遅れそうで、首都圏では、3月末に開花、満開は4月7日ぐらい。

ちょうど、桜の復活祭となりそう。

Wagner_fd_varady_seiffert_2

 ワーグナー 「タンホイザー」
            第2幕~前奏曲、この厳かな殿堂、二重唱

         「ローエングリン」
            第3幕~前奏曲、二重唱

         「ワルキューレ」
             第1幕 後半

   S:ユリア・ヴァラディ     T:ペーター・ザイフェルト

   Br&指揮 ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ

          バイエルン国立歌劇場管弦楽団
          バイエルン放送合唱団
                     (1996.3@ミュンヘン)


なんとも味わいのある顔ぶれによるこのワーグナーが録音されたのは、1996年。

偉大な万能歌手、フィッシャー・ディースカウ(FD)が歌い手を引退のが1992年。
現役時代から、指揮活動はしていて、バレンボイムとのシューマンや、チェコフィルとのベルリオーズやブラームスを録音していて、なかなかの正統派ぶりだった。
ここでは、ミュンヘンの馴染みのシュターツオーパーを指揮しつつ、ウォルフラムでチョイ役を歌ってます。

そのFDの奥さんが、ユリア・ヴァラディ
ルーマニア出身の、ちょっとエキゾテックなキツイ顔立ちの美人さん。
でもその歌声は、優しく、とても女性的。
旦那の心理的、入念な考察歌唱のご指導を受け、ただでさえ美しい歌唱に鬼に金棒的な歌唱力がついたものだから、完璧なソプラノ歌手でした。
何度か、ヴァラディの舞台には接してまして、小柄で可愛い風貌と、夢中の歌唱、そして女性的な所作は、ともかく好印象。
ひたむきな歌と演技に、すぐにファンになってしまいました。
最高だったのはジークリンデ!
両腕を抱えるようにして歌うヴァラディの歌い方は、演出以上に効果的だったです。

この録音時、姉さん女房のルチア・ポップに先立たれてしまったザイフェルト君。
まだ42歳の若いリリカルなテノール。
そして、このあたりから、ローエングリンやタンホイザー、ワルターを歌い始め、バイロイトでも活躍を始めた。
美しい純な声が魅力のザイフェルト。
声の少し甘い響かせ方は、亡き奥さんのポップゆずりで、誰にも好まれる親しみある声質もポップを思わせます。
そのザイフェルトが、いまやトリスタン歌手としてもへヴィーなロールを、清々しく聴かせることで希少なヘルデンになっています。
そして、いまの奥さんが、ソプラノのペトラ・マルリア・シュニッツァー。
ご夫婦でよく共演されてます。
わたしは、バイエルンの来日公演で、マイスタージンガーの若い恋人たちを観劇しました。
かなり恰幅よい、というか太くなってしまったザイフェルトでしたが・・・・

「夫婦唱和」・・・そんな親密な感じのワーグナーの名場面集。

FDの指揮は何もしなくてもワーグナーサウンドが、そして劇場の雰囲気が出ちゃうオーケストラがあってのものですが、なかなかに堂々たるもの。

ヴァラディの強い高音域でも、耳に優しく絶叫に絶対聴こえない大人の女性を感じさせる歌は、やはり素晴らしい。
旦那の指揮も奥様に配慮した無理のないものに感じてしまうのが微笑ましい。

そして、やはりザイフェルト君の無理のない、すっきり真っすぐボイスはいい。
クリアなその声は、魅力的で、ことさらに悲劇臭の少なめのジークムントが新鮮でございました。

少しばかり久しぶりのワーグナー。
そして、購入以来15年ぶりに聴いたこの1枚。
歌手の魅力も相まって楽しいひと時でした。

 過去記事

「ヴァラディ ワーグナー FD指揮」

|

« ディーリアス ピアノ協奏曲 カーロス | トップページ | ホルブルック 「ヴァイキング」 グリフィス指揮 »

コメント

今晩は、よこちゃんさん。音楽の方ではなく東京タワーの写真にコメントです。昨今スカイツリーばかり話題ですが、先週末東京タワーに行って来ました。上京のお目当てはヤクルトvsライオンズのオープン戦でしたが。この春、中学生になる野球好きの甥っ子のお祝いに神宮球場を見せてやりたくて花の東京へ…と思いきや花は咲いておらず、冷たい雨雨雨↓↓↓タワーから見る景色も白~い雲が邪魔をしてくれちゃって(涙)
でも、初めて東京タワーに来た甥っ子は大層喜んでくれ、東京タワーグッズを買い求めておりました。神宮球場にも容赦なく雨は降り続き途中で帰ろうと思った頃に少しずつ小雨になり、そしてお日様がニッコリ顔を出してくれました。そこからはテンション↑↑↑東京音頭の大合唱にも加わって気分サイコー!試合もヤクルトの勝利で幕を閉じ、メデタシメデタシ…明治神宮を参拝し(陛下のご回復を祈念し記帳もしました)荘厳な気持ちになった後に、原宿・表参道・秋葉原と巡り東京小旅行はエキサイティングでありました。スカイツリーもけっこうですが、東京タワー万歳・万歳・万歳!!!

投稿: ONE ON ONE | 2012年3月26日 (月) 21時29分

ONE ON ONEさん、こんばんは。
先週の土曜日は、昼過ぎまで冷たい雨でしたね。
でも川端はいいバッタですよね。
スポーツニュース見ました。
DeNAも、セコク絶好調ですが、ヤクルトもいい感じで、楽しみです。
ただし、我がほうは、毎度お馴染みゴールデンウィークまでの命ですが(笑)
甥っ子さんとの、東京巡り、楽しそうでなによりでした。
わたしも、スカイツリーよりは、東京タワーですな!
ずっとすっとがんばって欲しいです。


投稿: yokochan | 2012年3月26日 (月) 23時01分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ワーグナー 「タンホイザー」「ローエングリン」「ワルキューレ」 FD夫妻&ザイフェルト:

« ディーリアス ピアノ協奏曲 カーロス | トップページ | ホルブルック 「ヴァイキング」 グリフィス指揮 »