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2012年3月17日 (土)

ホルスト 「惑星」 エルダー指揮

Kinshicho1

東京の夜景は、林立するビルとともに、夕暮れの空がとても合います。

子供の頃、ニューヨークの高層ビル群の夜景の下敷きを親父からもらって、それはもう、美しくて、憧れでもありで、アメリカの最先端文明への羨望を感じた。

日本には、霞が関ビルしか高層はなかったので。

いまや、日本では、各地でにょきにょき。

マンションも高層で、その高層ビルに人が居住する時代。

そして、アメリカの象徴のような高層ビルは、日本ばかりでなく、いまや本数では中国が一番多いのでは・・・・・。

文化・文明・経済が地球を一巡し、各地に行きあたりつつあるいまの地球は、これからどこへ行くのか。

Kinshicho_3   

少し前の写真で、いま話題の、木星・金星の接近は見れません。

いずれにしても、カッコイイ都会の夕暮れ画像です。

Holst_ahe_planets_elder

ホルスト 組曲「惑星」

スペキュトラーな音楽だけど、わたしには、れっきとしたイギリス音楽です。

今日聴く「惑星」は、「冥王星」追加バージョン。

ホルストが作曲完成時の1916年、まだ発見もされてなかった「冥王星」が1930年に発見され、まだ存命だった作曲者は、同じ頃、その晩年に組曲「惑星」の第8曲として作曲に取り掛かりながらも未完で終わったもの。

そうしたオリジナルの試作バージョンとは別に、ホルスト研究家で作曲家のコリン・マシューズが、「海王星」につながるバージョンとして、「冥王星」を作曲し、2000年代前半、いくつかのレコーディングもなされた。

その一環が、このCDで、マーク・エルダー指揮のハルレ管弦楽団のもの。

ところが、2006年国際天文学会にて、惑星の地位をはく奪されて、準惑星に降格された「冥王星」。
寂しい結末となりました。
以来、ホルストの「惑星」は、元来の姿に戻りましたとさ・・・・。

マシューズの「冥王星」は、静かな「海王星」の終結につなげて、ミステリアスな開始とともにありながら、全編、暴力的な迫力サウンド。
サブタイトルは、「The Renewer」
新たなる者・・・と訳すべきでしょうか。
J・ウィリアムズも真っ青の宇宙的でかつバーバリステックな映画的な音楽になってまして、これのみいけば悪くない。
でも、ホルストの「惑星」の7つの独創的な組曲の後に、連続して聴くには居心地悪い曲。

冥王星が消えてよかった、と思わせる補追版なのでした。

そして、それにしてもよく書けてるホルストの「惑星」。

5拍子の戦闘的な「火星」。5拍子は、春祭やダフニスでも争いと勢いあるムードをかもし出すもの。
夢見心地で、夕暮れの光景を思わせる「金星」は一番星。
元気で快活な「水星」は親しみ深い。
そして、かのジュピターの「木星」。メロディアスなあの中間部は、やはりオリジナルが一番。あの歌や編曲ものは、クラヲタにはあまりに酷な音楽になっちまいした。
「土星」・・・重いっす。でもここで聴く英国ならではの重厚さは、英国帝国の終末、すなわちエルガー以来の母国の没落への思いが老人言葉で語られようです。
味わい深い。
一転魔術師の「天王星」は、諧謔と遊び心あふれる音楽。
しかして、最終「海王星」は神秘主義者のタイトルならではのミステリアスぶり。

やっぱり、これでいい。

いま英国音楽をしょってたつ存在となりつつある、マーク・エルダー。
エルダーは82年代のバイロイトのマイスタージンガーの指揮をしたこともあるオペラ指揮者。
聴かせ上手じゃないけれけれど、丹念に英国音楽の延長としての「惑星」をしっかりと聴かせる演奏です。
この「惑星」を聴いて火星や木星、天王星のダイナミックで派手な雰囲気を期待したら大間違い。
むしろ、それ以外の曲を味わい深く聴かせるエルダーとハルレ管です。

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コメント

こんばんは。「惑星」は冥王星が存在していた頃、ナクソス盤の指揮、デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ。ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団&合唱団。「冥王星付き」とカップリングの「神秘のトランぺッター」に魅かれて購入してしまった。これは「火星」「天王星」がお勧め。後からラトル、ベルリン・フィルも出たが、私はラトルがフィルハーモニア管による通常盤の方がうるさくなくサウンドのバランスが取れていた。「惑星」パイオニアのカラヤン、ウィーン・フィルの爆発的サウンドとリバイバルヒットとなったベルリン・フィル再録もシンフォニックでイギリスではないが天体ロマンのサウンド。同じベルリン・フィルでC.デイヴィスもファッショナブル。
明日は春分の日で昼と夜の長さが同じになり、秋分の日までは昼が長くなりますね。

投稿: eyes_1975 | 2012年3月19日 (月) 20時07分

eyes_1975さん、こんばんは。
お返しのコメントが反映されず、それも気がつかずでご返事遅くなってしまいました。申し訳ありません。

冥王星、惑星仲間存命であれば、もっともっといろんな音源が出たかもしれませんね。
まさに、まぼろし惑星です!

こんな風な曰くがついてしまうのも、ホルスト「惑星」が名曲たる由縁でありましょう。
 わたしも、ラトル&フィルハーモニアはノーブルで好きですね。若い頃と、いまの力強いラトルはだいぶ様子が違います。
あげられた名演の数々、惑星って、いろんな演奏で集めてしまうフェチ曲のひとつですが、皆さまも同感いただけると思います。
少し前に比べると、東京の空もキレイになりましたね。

投稿: yokochan | 2012年3月22日 (木) 19時34分

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