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2012年4月29日 (日)

ウェーベルン、R・シュトラウス、ブラームス 9月神奈川フィル定期

Popy1

ポピーの花です。

車にポピー~なんて、CMありましたな。

ポンと弾けるように蕾が弾けて色とりどりに咲きます。

Popy2

すみれとポピー。

都内の公園にて。

南房総に行くと、ポピー咲くの広大な農園があって、ポピー摘みが楽しめます。

さて、神奈川フィルハーモニーの今シーズン定期を連続再現して聴いてます。

今回は、夏休みを置いての9月の定期演目を。

  ウェーベルン  オーケストラのための6つの小品

  R・シュトラウス ホルン協奏曲第2番

       Hr:プシェミスル・ヴォイタ

  ブラームス   交響曲第2番
   
       伊藤 翔 指揮 神奈川フィルハモニー管弦楽団

  2012年 9月15日(土) 14:00 みなとみらいホール


神奈川フィルの副指揮者の伊藤翔さん(30歳)がこの3月に退任。
その花道を飾る定期公演への本格デビューです。

伊藤翔クンは、昨年ポーランドのルトスワフスキ国際指揮者コンクールで2位になりました。
コンサートでは、いつもスコア片手に片隅で聴き入っている姿を見ておりました。

そして、これもまたいいプログラムです。

今シーズンは、ウェーベルンがふたつ。
シェーンベルクかベルクでもよかったけれど、めったに聴けないウェーベルンが2度も味わえる喜び。

最初は、ブラームスのハイドン変奏曲だったけれど、実によき変更。

Abbado_webern

ウェーンベルン(1883~1945)は、寡作だけれども、現代音楽に多大な影響を与えたウィーンの作曲家。
師のシェーンベルクや同門のベルクと並んで、新ウィーン楽派と呼ばれます。
シェーンベルクと同じく、初期は後期ロマン派風、表現主義風の濃密音楽を書いたけれど、すぐさま無調、師の十二音と取り入れてゆき、持ち前の緻密で精緻な音楽を研ぎ澄ませていった。

ウェーベルンの音楽のキーワードは、「研ぎ澄まされた緊張感」です。
こちらの無調による「6つの作品」は基本は静的だけれど、途中膨大なフォルティシモが炸裂します。
神奈川フィルの演奏で、その微細な色調をいかに感じとれるか、楽しみです。

アバドとブーレーズは、ウェーベルン演奏の第一人者です。
アバドには歌が、ブーレーズには鋭利な解釈があります。

Kempe

R・シュトラウスは、ホルン協奏曲を2つ書いてます。

シュトラウスの父親がバイエルン宮廷オーケストラのホルン奏者だったこともあり、シュトラウスの音楽にはホルンの活躍する場面が多いです。
19歳で、父親の誕生日に書いた1番。
そしてその後59年後の練達期に書いたのが第2番。
オペラもすべて書き終え、自在の境地にあったシュトラウスが晩年に残した管のための協奏曲は、このホルンの2番に、オーボエ、そしてクラリネット&ファゴットの二重のための協奏曲の3曲。
いずれもシュトラウスの晩年様式たる明朗快活かつ透明感にあふれ、無駄なものの一切ないシンプルな作品になってます。

伝統的な3楽章形式で、その旋律ラインも、古典への回帰がうかがわれます。
メロディラインでは、先の1番に負けますが、こちらはなんといっても独奏ホルンの名人芸が要求される難易度高い作品。
素人のワタクシが聴いていても、そりゃ無理だろ、的なスゴイ場面が何度もありますよ。
よく聴くと、シュトラウスのほかの作品にもあるように、かつての自作を振り返るような場面もあり、オペラのフレーズも聴きとれます。
2楽章のオーボエとホルン独奏の掛け合いはステキなもの。
そして、3楽章では、オケの2本のホルンとソロ・ホルンとのカッコイイやりとりが聴きものですよ。
鮮やかに曲が終わったあとは、拍手喝采は必須。

ペーラー・ダムとドレスデンの本場正統の完璧な正統演奏で。

今回のホルンのヴォイタさんは、チェコのホルン奏者で、今年ベルリン・シャウシュピール管(旧ベルリン響)から、ベルリン国立歌劇場の首席に栄転した注目の若き名手。
この人、大いに聴きものでありますよsign01

Ozawa_brahms

名曲、ブラームスの第2交響曲。

若い指揮者の旅立ちに相応しい曲です。

1番は強烈にスタンダードだし、4番も甘くて渋くてブラームスを極めた感じになります。

でも、何気に2番は、いつも微笑みつつそばに佇んでいてくれる音楽で、癒しと伸びやかな活力をわたしたちに与えてくれます。
同様に、クラシックを聴き進めてくると3番もその中間楽章の美しさゆえ、捨てがたい存在になってくるんです。

偉そうなこといってすいませんが、クラヲタ歴も歳を経ると、ブラームスは2番と3番なんです。

神奈川フィルは、マーラーオケであると同時に、ブラームスオケでもあります。

先代シュナイト師の指揮で聴いた全4曲と協奏曲にドイツ・レクイエムや合唱曲。
歌心と祈りにあふれた大きなブラームスでした。

その伝統の響きを持つオケも聖響で変化をしているのか・・・・
思えば、伊藤翔クンのこの曲の演奏は神奈川フィルの音色を確認する絶好かつ、難しい選曲であります。

小澤さんとサイトウキネンの初期の名品のブラームス全集から聴いてみました。
ブラームスがゆったりと自然の中を散歩してるような気持ちのいい演奏です。
それは、ヨーロッパアルプスの麓の大自然のようではなく、わたしたち日本人の心にあるようなこじんまりとした野山の風景みたいです。

9月には、違う演奏でいくつかこれら曲のことを考えてみたいと思ってます。

神奈川フィルのシーズン定期に是非おいでください。

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