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2012年7月25日 (水)

ヴォーン・ウィリアムズ 交響曲第8番 ヒコックス指揮

Tokyo_station

丸の内行幸通りに立ち、東京駅をパシャリ。

まだ工事進行中ですが、赤煉瓦駅舎は外観がほぼ復元。

解体前は、そういえば赤煉瓦コンサートなんてのもありました。

東海道と総武線の玄関口として、子供時代より、東京駅は常に親しい存在でした。

いま、地下も構内も考えうる限りどんどん拡張されて、成長するひとつの街みたいになってしまいました。
各方面からの乗り入れも、まだまだ計画中のものがあるようです。

クールで整然とした日本の顔のような東京駅です。

Rvw_sym68_hickox_2 

  レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ  交響曲第8番 ニ短調

     リチャード・ヒコックス指揮 ロンドン交響楽団

               (2003.1 ロンドン オールセインツ教会)


RVWの交響曲全曲シリーズ、なんていいながら、またずいぶんと間があいてしまいました。
9曲の交響曲のうち、5番までと7番は、難無く手の内にはいった音楽なんですが、それ以外の6、8、9番がどうも苦手で、とくに8・9は自分としてはいかんのでした。

いままで、ボールト、プレヴィンやトムソン、ハイティンクで、聴き流すのみだった。
これじゃいかんということで、しばらく前から、何度も何度も、暇さえあれば流し聴きするようになりました。
ようやく旋律も馴染みになり、解説書やWIKIの力もお借りして、記事が書けるような気がしてまいりました。

これまでにRVW記事で何度も触れているように、9つの交響曲は、ともかく多彩な顔を示していて、その間のふたつの大戦の影響も伺いとれるものなんです。
長命のRVW(1872〜1958)は、1903年31歳の1番から、1957年84歳の第9まで、亡くなるまでの50年の永きにわたり、交響曲を作曲し続けている。

このような作曲家はほかにあまりいないのではないかと思います。
9曲がそれぞれ、多様なスタイルを持っていることは、これまでも何度も書いてきましたが、その多様さの中に、RVWの個性がいずれもしっかり刻まれております。

英国の自然を思わせる抒情性、エキゾチックなペンタトニック調、ダイナミックな不協和音、壮大さと室内楽的な精緻さ、民謡調、声楽の楽器化・・・・・などなどです。

今日の交響曲第8番は、1856年83歳の作品で、ジョン・バルビローリに献呈されていて、初演もバルビローリの指揮でマンチェスターで行われている。
標題的なものは一切なく、純交響曲。
ベートーヴェンのように、30分以内の規模の小さな交響曲で、4つの楽章でシンプルな内容。
でも個性的です。

1楽章 ファンタジア〜3つの主要な主題(Tr,Fl,Stの楽器による)による
     7つの変奏曲。
     幻想的でミステリアス。
     お気に入りのオペラ「毒入りのキッス」の魔法使いたちの音楽に似てる。

2楽章 スケルツォ〜木管楽器のみによる。
      ウィットと皮肉に満ちた行進曲ともされる。

     
3楽章 カヴァティーナ〜弦楽器のみによる。RVWならではの抒情あふれる楽章。
     タリス・ヴァリエーションに雰囲気似てます。
     ヴァイオリンソロも極めて美しいです。

4楽章 トッカータ〜フルオケ+打楽器多数。
     プッチーニの「トゥーランドット」と同じドラ使用との指定もあり。
     ゆえに支那風なムードも漂うが、
     ホルストの讃歌 'o valiant hearts'との類似を指摘する向きもあるという。
     それは、快活で前向きな音楽であります。

このように、83歳の老作曲家のものとは思えない、明快で明るい音楽である一方、まさに人生の高みに達した人のさりげなさも出ております。
この曲の本質は、次の第9とともに、まだ掴みがたい私でありますが、噛めば噛むほど、味わいのある音楽のひとつでありましょう。

全集完成がその早すぎる死で頓挫してしまった、ヒコックスの指揮はわかりやすく、曖昧さの一点もない演奏でした。

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