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2012年8月 8日 (水)

ブリス チェロ協奏曲 ウォールフィッシュ

Shiodome_2

汐留あたりの夕暮れ。

遠くに、東京タワーや愛宕のビルが見えます。

都会の切り取られた一風景にございます。

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  ブリス   チェロ協奏曲 

      Vc:ラファエル・ウォールフィッシュ

   ヴァーノン・ハンドレー指揮 アルスター管弦楽団

                    (1989.11 @ベルファスト)


サー・アーサー・ブリス(1891〜1975)は、その生没年から伺えるように、近時まで生きた英国の作曲家。
作曲家であるとともに、教育者であり、指揮者でもあった。
英国の先達の音楽を広めるべく、活動し、ロンドン交響楽団の指揮者としても、1964年に、デイヴィスやケルテスとともに来日している。

ブリスは、わたしにとっては、「カラー・シンフォニー」と「チェックメイト」、声楽作品の「モーニング・ヒーロー」や深刻かつ優しい「羊の群れは野に安らう」などの作品ぐらいしか馴染みがありません。
今回のチェロ協奏曲は、英国風の緩やかさや、田園情緒、そして繊細なフォルムなどをあまり感じさえることのない、シャープでモダンな独特の音楽に感じ、先にあげた作品などと聴き合わせれば、世紀末を過ぎて、次の世代にあったブリスの立ち位置が感じ取れるはず。

この協奏曲は60年代の終わりに書かれ、1970年、オールドバラ音楽祭で、ブリテンの指揮、ロストロポーヴィチのチェロで初演されています。
作曲にあたっては、ロストロポーヴィチのアドヴァイスやサジェスチョンがかなり加えられているようで、実際、聴いていると、あたかもかのロストロポーヴィチが弾いてるんじゃないか、と思うような雄弁な曲調を随所に感じます。
大きくない通常オーケストラ編成に、ハープとチェレスタを交えた近未来的な響きは、異論はありましょうが、わたしには、コルンゴルトの甘味なる響きにも等しく聴こえます。

1楽章は、とらえどころなく、妙に長くて(27分中の12分を占める)ちょっと息切れしそうな雰囲気だが、キツイ線描をじっくり追いかけて聴いてると、なんとなくわかったような気がする不思議な音楽。
2楽章は、英国音楽ならではの緩徐楽章として、荒涼たる木管が麗鈴と冷たく響き、チェロも青白く奏され、なかなかのクールぶり。チェレスタもちょろりんと味付けがあって、なかなかの雰囲気なんです。
ティンパニのメロディ(?)で始まる終楽章。多彩なチェロに、男性的でダイナミックなキレのよいオーケストラ。
バランス的に短いのがなんですが、かっこいい音楽です。

シャンドスのチェロの顔だったウォールフィッシュにハンドレーとアルスター管の演奏で。
数々の映画音楽も創作したブリスのかっこいい音楽。
でも彼らの演奏は、しっかり英国してます。

ブリスの音楽は、まだ練習中、そしてだいぶ前からも練習中、といった感じで、どうも焦点があいにくいのですが、声楽作品を次回以降取り上げて、聴き込んでいきたいと思ってます。

  ブリス 過去記事

「グローブス&ロイヤル・リバプールpoの色彩交響曲」

「ハンドレー&アルスター管の色彩交響曲」

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