ワーグナー 「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死 カラヤン指揮
千葉港から東京湾を望む。
海に沈む夕日は大好きです。
刹那的な想いになるから。
音楽も数々頭に浮かびます・・・・・。
スカイツリーも見えます。
解像度悪いばかちょんデジカメですから、薄ぼんやりです。
ワーグナー 楽劇「トリスタンとイゾルデ」 前奏曲と愛の死
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(1974 ベルリン)
最上級に好きなワーグナーの音楽といったら、「トリスタン」でしょうか。
あっ、でも「リング」もすべてが好きだし、「パルシファル」も、「マイスタージンガー」も・・・。
前期ロマンティックオペラ3作に比べると、後期の作品の方に好みが傾くのはやむないところ。
どれも全曲を聴きだしたら止まらないし、すみずみまで聴き尽くし、これから死ぬまで何度でも聴くことになるワーグナーの音楽。
どこか一節鳴っても、それが何か、もしかしたらわかるかもしれない。
管弦楽曲として取り出して聴くには、やはりこれ。
そして、カラヤンとベルリンフィルのトリスタンは、ビューティフルでかつ不健康的な悩ましさも兼ね備え、低音分厚く、オケがうねりをあげるようにして高揚してゆくさまが、聴く人を夢中にさせ惑わしてしまう演奏。
全曲としてはスタジオ録音がひとつ、ライブがふたつ(?)。
しかし、「前奏曲と愛の死」は、いったい何度録音していることだろう。
そのすべてを聴いていないが、全曲盤はイエス・キリスト教会の響きの豊かな演奏で、やはり全体を見通しての前奏曲になっている。
しかし、その数年後に録音されたものは、フィルハーモニーザールに録音会場を移してのもので、低音の鳴りっぷりが実に豊かになり、当時レコードで思い切り聴いていると、スピーカーがハウリングを起こして困ったものだった。
しかし、ネットリ感と緻密なスケール感がマッチした、70年代カラヤンの充実ぶりがここに聴かれる。
後年の何度かの演奏よりは、愛着と羨望の想いがあるのです。
カラヤンは、日本ではついにオペラを振ることはなかった。
完璧主義者だし、招聘側もコストが見合わうはずがない。
タイムマシンがあれば、カラヤンのワーグナーの舞台を観て聴いてみたいもの。
土曜日は、神奈川フィルの定期演奏会の後半シリーズがスタート。
R・シュトラウス、ウェーベルン、ブラームスという、ウィーンにゆかりがあり、マーラー、しいてはワーグナーにも結びつく作曲家たちの演奏会。
「トリスタン」の20年後1877年のブラームスの2番を思うと、ブラームスの頑迷さがどこか愛おしく思えてくる。
さらに「トリスタン」の50年後のウェーベルン。
そんな風な年代背景を頭に置きながら、土曜日は楽しもうと思います。
そろそろ来シーズンの演目も固まったころでしょう。
2013年アニバーサリー作曲家は、おおどころでは、ワーグナー、ヴェルディ、ブリテン。
さて、どんな風になるんでしょうか。
土曜日の神奈川フィル定期の詳細はこちら→
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コメント
カラヤンはあまり聴かないのですが
1970年代に録音した2枚のワーグナー
管弦楽曲集はいいと思います。
EMIなので録音は今一つですが。
EMIはソニーに買収されましたが
カラヤンはどう思うのでしょうかね?
投稿: 影の王子 | 2012年9月14日 (金) 22時05分
影の王子さん、こんばんは。
わたしも、従来、カラヤンは聴かないタイプでしたが、例外的にワーグナーとオペラは聴いてました。
いまは、全般に再評価したりしてます。
で、EMIのこの2枚は、のちに、来日を記念して、2LP:3000円でいくつか発売され、即買いしたものです。
ソニーとユニバーサルが入り乱れてのEMI買収、かつての巨匠たちは、録音がふんだんに行われ、競合もなく、ほんといい時代を過ごしたものですね。
投稿: yokochan | 2012年9月15日 (土) 00時28分