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2012年10月27日 (土)

シュレーカー あるドラマへの前奏曲 シナイスキー指揮

Mikimoto2


銀座ミキモトのショーウィンドウから。

美しゅうございます。

11月になったらきっとクリスマスモードに包まれるのでしょう。

また街は何故かハロウィーン。いつからこうなった?


Schreker_prelude_toadorama_shinaisk

  フランツ・シュレーカー(1878~1934)

     1.「あるドラマへの前奏曲」

     2.「ヴァルス・レンテ」

     3.交響的序曲「エッケルト」

     4.「宝さがし」~交響的間奏曲

     5.「はるかな響き」~夜曲

     6.幻想的序曲

  ヴァシリー・シナイスキー指揮 BBCフィルハーモニック

                         (1999.4 @マンチェスター)


わたしのフェイバリット作曲家のひとり、シュレーカー。
過去記事から、あらためまして、そのプロフィールを短くまとめたものを引用しておきます。

シュレーカー(1878~1934)はユダヤ系オーストリアの作曲家。
自らリブレットを創作し、台本も書き、作曲するという、かつてのワーグナーのような目覚ましい才能で、10作(うち1つは未完)のオペラを残している。
指揮者としても、シェーンベルクのグレの歌を初演したりして、作曲家・指揮者・教育者として、世紀末を生きた実力家。
シュレーカーのことは、弊ブログの大事な作曲家のひとりになっていますので、過去記事をご参照ください。
ドイツオペラ界を席巻する人気を誇ったものの、ナチス政権によって、ベルリンの要職を失い、失意とともに、脳梗塞を起こしてしまい56歳で亡くなってしまう。

その後すっかり忘れ去られてしまったシュレーカー。

マーラーの大ブレイクの影に、同時代人としてまだまだこのうような作曲家がたくさんいます。
しかし、いずれも交響曲作家でなく、劇音楽を中心としていたところがいまだ一般的な人気を勝ちえないところだろうか。<

オペラ作曲家といってもいい存在だったところがマーラーと違うところですが、そのオペラは全部で10作。
当ブログでは、5作品を取り上げ、あと3作は記事準備中。
未完と音源が出ていないものがあと1つずつとなります。

今日のCDは、オペラ作品にまつわる管弦楽曲を中心に集めた1枚です。

は、「烙印された人々」の前奏曲のデラックスバージョン。(過去記事
オペラ初演ののちに、ワインガルトナーとウィーンフィルによって演奏されている。
本来の前奏曲に、オペラ各幕の間奏曲などをつなぎ合わせて交響詩のように仕上がっていて、20分の大作となってます。
このオペラが大好きで、前奏曲だけでも何度も聴いてますから、これはもう嬉しい作品です。
甘味で濃厚なロマンティシズムにあふれた身も心も、耳も痺れるような音楽。
でもどこか醒めたクールさがただようところがシュレーカーならでは。

は、ウィーン風の瀟洒な感じの小粋なワルツで、小管弦楽のために、と付されております。パントマイム(バレエ)「王女の誕生日」との関連性もある桂作です。

の「エッケルト」は、オルガンもガンガン鳴る大規模な序曲で、もろにワーグナーの影響を感じさせます。
比較的初期の1902年の作品。これもまたウィーンフィル(ヘルメスベルガー指揮)によって初演されていて、いかにシュレーカーが当時メジャーだったかがわかりますね。
ヴィクトール・フォン・シェフェルという人の同名の小説をもとにした表題音楽。

④「宝さがし」の間奏曲。3幕と4幕の間に演奏される長い、これまた官能的な曲。
このオペラは過去記事を参照してください。
宝物を見つけることのできるリュートを持った吟遊詩人の物語。
主人公と彼を愛し、でも裏切る女性との濃厚ラブシーンはまるで「トリスタン」の世界で、そのシーンのあとに演奏される音楽。
田まらんばい。

⑤「はるかな響き」の夜曲は、シュレーカーのオペラ2作目で、いよいよ世紀末風ムードの作風に突入していく契機の作品。
これも過去記事ご参照。
はるかな響きが聴こえる芸術家とその幼馴染の女性、それぞれの過ちと勘違い、転落の人生。イタイ物語が多いのもシュレーカーの特徴です。
このオペラから、夜にひとり悲しむヒロインの場面などを中心に編まれた音楽がこの夜曲。
これまた超濃厚かつ、月と闇と夜露を感じさせるロマンティックな音楽であります。
超大好きですよ、これ。

は③とともに初期作品。1904年に完成し、初演は遅れること1912年。
もうその頃はシュレーカーのスタイルは濃厚系に変貌してしまっていたころ。
少しばかりとらえどころなく、後年の魅惑のスタイルと比べると魅力に欠ける。
それでも、ダイナミックで色彩感も豊かで、これはこれで個性的でもありました。

シナイスキーは日本でもお馴染みのロシアの指揮者で、シャンドスにはロシアのきわものを多く録音中だが、以外なところでのこのシュレーカーは大胆かつ繊細で、実に器用なところを見せている。
マンチェスターのBBCフィルは実にうまくて、英国のBBCオケの層の厚みを感じます。
このコンビのシュレーカーは第2集もありまして、それはまたいずれのお楽しみに。

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コメント

  お早うございます。シナイスキーという指揮者のディスクはシャンドスのカバレフスキーとナクソスのF・シュミットの交響曲第1番を持っています。シュレーカーには大いに興味があるのですが、世紀末系ですと、コルンゴルトやシュミットを聴くのが今の私には精一杯で、シュレーカーまでなかなか手が回りません。私よりずっと年長なのにそこまで手が回るブログ主様は本当にすごいです。シナイスキーが指揮した管弦楽曲集、よさそうですね。曲目も演奏も。父ヤルヴィが指揮したシュミットの交響曲全集高いですよね。速く廉価再発売されないかな…

投稿: 越後のオックス | 2012年10月28日 (日) 07時08分

yokochanさん

 シュレーカー「はるかな響き」というと思い出のオペラです。相当昔、バイエルン州立歌劇場でこれを観たのですが、主役の女性歌手が風邪をひいたとかで声が出ないそうで、演技しながら「口パク」、ステージの左端にスーツを着て楽譜を持った「代役女性」が立ち、歌の部分だけ素晴らしい声で唄っていましたっけ。私にとっては生まれて初めての経験で、ちょっと「金返せ!」的気分でした。こういうのは普通なんですかねえ。
 シュレーカーというと、他にこういう作品があったんですね。

投稿: 安倍禮爾 | 2012年10月28日 (日) 19時08分

越後のオックスさん、こんばんは。
シナイスキーのシャンドスでの活躍は、レアロシアや世紀末ですが、日本の各楽団では、ロシア物ですね。
一度聴きたいとおもいつつ、いまにいたってます。
シャンドスレーベルの格式と選択の豊かさをここにも感じます。

彼のシュミット録音は知りませんでした。
ルイージ以外の、全集は、わたしも気になるところです。
広く、聴かれるといい交響作品です。

投稿: yokochan | 2012年10月28日 (日) 21時37分

安倍禮爾さん、こんばんは。

これはまた、希少なご経験をご開示いただきありがとうございます。
シュレーカーのオペラも、ドイツでは一部レパートリーとして、定着しているというか、同時にまだまだというエピソードですね。

サブスタッフが充分用意できない演目ですから、やむなしでしょうか。
ちゃんと上演しても、シュレーカーの作品は、世紀末・後期ロマンムードが強すぎて、一部のかたには喝采できない、そもそもの音楽なのかもしれません。
このCDも、そんな劇音楽の一連ですが、マーラーとおなじように聴いていただければ、と思ったりもします。

投稿: yokochan | 2012年10月28日 (日) 22時12分

さて、こちらにも。
私自身、Youtubeを介してですが、シュレーカー、コルンゴルト等聴いています。
シュレーカーだと、遥かなる響きが大好きです。
コルンゴルトからは、ヴァイオリン協奏曲、交響曲嬰ヘ調、物足りなくなったら「ヘリアーネの奇跡」
ツェムリンスキーからは、「カンダウレス王」。他に買いたくなったら叙情交響曲。
そしてシュレーカーからは、「狂える焔」。
彼ら特有の、甘美かつ色彩的で、叙情的で、なのに、凄い知的な調べがとても大好きです。
佐村河内守の音楽もそうですが、こうした音楽もどんどん聞きたいなと思っています。
シェーンベルクだと、グレの歌、室内交響曲第1番、ヴェーベルンだと、カラヤンが録音した交響曲と2つの歌曲 作品19、戦後の作品だとショスタコーヴィチのヴィオラ・ソナタが好きですね。

投稿: Kasshini | 2012年11月20日 (火) 10時48分

Kasshiniさん、こちらにもありがとうございます。
貴blog拝見いたしました。
わたくしと音楽の嗜好が似ておりますね!
いわゆる退廃系と呼ばれる数々の作曲家の決して多くない作品を聴いてますと、歴史のことも気になりますが、ご指摘の彼らの音楽の特徴がこよなく、いずれにも現れていて、次々に探求していきたくなります。

わたくしの場合、ワーグナーから、R・シュトラウスを経てこうした方向に入り込んできたようです。
新ウィーン楽派も、そのピークですね。

佐村河内音楽が受け入れられるのも、マーラー以降の音楽が好まれるようになったという一因もあるかもしれませんね。

どうぞよろしくお願いいたします。

投稿: yokochan | 2012年11月21日 (水) 01時28分

先日の演奏会ご満悦のようですね。
私は、ズービン・メータ、ウィーン・フィルの公開リハーサル、2009.9.15 サントリーホールが、最初で最後の生演奏会です。
演目は、R.シュトラウス「ドン・キホーテ」「英雄の生涯」でした。
下手な録音よりも鮮明な音響、耳が痛くならない金管に圧倒されっぱなしだった記憶があります。
この年、同じメンバーで9.20にヴェーベルンの生演奏があったので、これが聴けたら一番よかったのですが、満足しています。

さて、CDの予約は、佐村河内守の弦楽四重奏曲、シュレーカーの狂える焔はすでに御到着。コルンゴルト「ヘリアーネの奇跡」は、12月上旬に到着予定。ヴィーン・フィル唯一のツェムリンスキー叙情交響曲は、明日か今週金曜日に、渋谷の中古店で探す予定です。コルンゴルト 交響曲&ヴァイオリン協奏曲とカンダウレス王が一番遅れそうな予感です。
今、とても楽しみにしています。

音楽の嗜好については、気に入れば何でも聴きます。
名前をクリックしていただければわかりますが、ジャンルは何でも聴きます。流行には、良くも悪くも疎いです。

バッハやベートーヴェンも聴いています。R.シュトラウスも「英雄の生涯」は、中学生の頃に小澤征爾指揮で持っていました。中学校時代だと、ヴァーグナーでは、クライバーの「トリスタンとイゾルデ」、フルヴェンのマイスタージンガーの冒頭、神々の黄昏だとクナッパーブッシュ指揮の夜明けとジークフリート、ラインへの旅をが大好きでした。パルジファルの冒頭、聖金曜日の音楽をフルヴェンで聴いてもいます。ヴァーグナーの性格が嫌いでもあり、今はあまり聴きませんが、夜明けとジークフリート、ラインへの旅を図書館で借りて取り込んだジョージ・セル指揮で時折聴いています。ヴァーグナーの中で1番ハリウッド映画的だと思っています。
この辺りの音楽を聴くと、上杉謙信が生まれた私の故郷の田園風景が思い浮かびます。
このあたりは、http://d.hatena.ne.jp/kasiini/20120927/p1で綴っています。
この続きを見ると、わかりますが、アニソン・ゲームのBGM(RPG中心に同人の弾幕シューティングまで)、YMOやクラブ音楽ばかり聴いていた時期もあります。なので、同じ嗜好の持ち主は、リアル・webでもまだ1人しか出会ったことがありません。

長くなりましたが、私の場合、ヴァーグナーに夢中になり、約7年近い断絶の後ブルックナーが大好きになり、ヴェーベルンやレーガーが次第に好きになっていき、初期のシェーンベルクやシュレーカー、コルンゴルトといった音楽に行きつきました。

世界一音響が良いらしい、ケルン・フィルのホールで、ヴィーン・フィルの音色で、いつか聴けたらいいですね。
なお、ケルンの大聖堂と、ヴィーン、晴れた日のハルシュタットは一生で一度訪れてみたいですね。

投稿: Kasshini | 2012年11月27日 (火) 11時03分

Kasshiniさん、コメントどうもありがとうございます。
本日も、定期ブログ更新のあと、佐村河内1番を聴きながらご返信をしております。

たくさんの内容のコメントをありがたく頂戴いたしました。
個々にお触れしてお返しすることはできませんが、いずれも興味深く拝読いたしました。

わたしも同じような嗜好と軽々しく申し上げてしまいましたが、人、皆さまの生き方、生き様に応じてまで、その音楽の聴くシテュエーションも様々。
驚きと感心の心持で拝見しました。
わたしなんぞ、かなり限定的で恥じ入るのみです。

でも、暇さえあれば聴く、佐村河内1番は、ほんとう、自分でも馴染んできまして、聴くたびに新鮮な感銘を受けます。マンネリ化しないところが、こんなに聴いて驚きの大作です。

海外のオケとホールで、そう、ご指摘のケルンで聴いてみたら最高です!
コメント感謝申し上げます。

投稿: yokochan | 2012年11月27日 (火) 23時07分

さて、シュレーカーの「狂える焔」届きました。
yokochanさんは、お持ちでしょうか。お持ちでしたら、いつかどこかでご感想を聴きたいと思っていました。

ボンのオペラ座のハイブリッドSACDで聴きました。
この作曲家らしく、つかみどころがないですが、この豊かな響きが良いですね。
ただ、最も官能的なのは、遥かなる響きの演奏会用前奏曲、夜曲、そして最も当時上演された烙印を押された人々の演奏会用序曲でしょうか。ここまでいくとスクリャービンも真っ青ですね。露出も、サロメと同等以上の大人向けが多い気がしてくるのは気のせいでしょうか。
ニューグローヴ百科事典で調べると
遥かなる響きがライトモティーフの使い方がヴァーグナー由来以外、響きは印象主義的。極端な半音階、復調もあり。最もヴァーグナー寄りで古いスタイルなのが、烙印を押された人々。宝探しはその延長にありながらも、保守と革新の統合。多調的対位法からくる転回点が狂える焔、その後は、それらの技法が、新古典主義的にまとまっていき、メムノンの序曲でそれは極まるといった変遷を行ったようです。
狂える焔は、メムノンの序曲で聴かれるような、力強いリズムも出てきます。

まだまだ聴き込み足りないので、またじっくり聴きたいと思います。

投稿: Kasshini | 2012年12月 7日 (金) 15時34分

Kasshiniさん、こんばんは。
「狂える焔」は同じ音源を入手してます。
もうひとつCBSに素晴らしい音源があるのですが、ながらく廃盤です。
シュレーカーのオペラ制覇を目指して、それぞれゆっくりですが、聴きこんで、記事を準備してます。
未開のオペラを自分で把握して記事にするのに、1年から2年かかったりしてますので、難行です。

順番に10作のオペラ(うちふたつは未聴)を聴いてゆくと、おっしゃるように、進化と微妙な後戻り、そして最後は原初的な雰囲気にも向かうようにも思えますが、いずれも濃厚な色合いを纏っているところが魅力ですね。

「狂える焔」は、まだ少し先、その前に「クリストフォルス」を取り上げることになります。
こうしてじっくり楽しんで記事にしてゆくのも、未知なるオペラの楽しみです。

投稿: yokochan | 2012年12月 8日 (土) 01時02分

CBSは、オケ見ると気になったのです。もちろん廃盤で即断念しました。

日本のブロガーの方だと、音源雑記帖の記事(CBS盤)と、ボンの舞台を生で見た方を1人と、2人くらいしか見ていません。

>狂える焔」は、まだ少し先、その前に「クリストフォルス」を取り上げることになります。
>こうしてじっくり楽しんで記事にしてゆくのも、未知なるオペラの楽しみです。
そうですか、その時を楽しみにしております。
そして、私もドイツ語を訳して、記事にしましょうか。挨拶くらいしかできないので、途方もない時間がかかりそうです。

さて、シュレーカーの作品だと、どのあたりの作品が一番官能的でしょうか。

投稿: Kasshini | 2012年12月 9日 (日) 09時28分

Kasshiniさん、こんばんは。
CBS盤は、オケもさることながら、歌手がなかなかのものです。廃盤はとんでもない損失だと思ってます。
かのレーベルとEMIには、そうしたことが多すぎます!

シュレーカーで官能的という点では、その観点が魅力のすべてではないのでしょうが、わたくしは、絶対的にオペラ作品。そして「封印された・・」と「宝探し」だと思います。
ただし、まだ未聴のものもあるという前提ですが・・・・。

投稿: yokochan | 2012年12月 9日 (日) 23時27分

さて、遅くなりましたが、返信しますね。

シュレーカーで最も官能的なのは、オペラは、同意です。また、シュレーカーの作品は、ヴァルス・レントや遥かなる響き以降、新古典主義の影響を受ける前が、最も官能的と言われているので、おおむね同意です。
序曲だけ聞いていると「封印された・・」は、それこそスクリャービンのLe Poème de l'extaseこと「法悦の詩」や、白ミサ、黒ミサにも勝るとも劣らないように思えてくるのです。

どうでしょうか。

投稿: Kasshini | 2012年12月15日 (土) 05時39分

ようやく、ヘリアーネの奇跡とカンダウレス王が届きました。ともにお持ちでしょうか。いつか、このオペラ群でも語り合いたいものですね。

ヘリアーネの奇跡。新しく出ていた廉価版。録音は、非常に優秀。空気感の違和感をなくした、ショルティ指揮マラ8のような。残念なことは、対訳がないことですね。
内容は、http://www005.upp.so-net.ne.jp/entartete/korngold.html
で把握できたのですが。

カンダウレス王はWikiで内容が見れます。こちらは、対訳もバッチリです。
しかし、この辺りは、いつ聴いても濃厚かつ叙情的です。そして官能的かつ色彩的。味は上品ながら辛口かつ度の高いアルコールのような。ロココ音楽と違って人工的。
じっくり聴きたいと思っています。

ただ、職場いくときや寝てはいけない時は、β波やアドレナリンがギンギンになるようなにぎやかな曲ばかり聴いているので、レビュー書くのが、いつ頃になることやら。

投稿: Kasshini | 2012年12月15日 (土) 06時21分

Kasshiniさん、こんにちは。

シュレーカーの音楽は、わたし自身まだ体系化できておりませんで、語る資格もないかもしれませんが、シュトラウスのような巧みさが欠けている点が、イマイチ感を醸し出して、人気にも欠けてしまうのかもしれません。
ただ、そのあたりが聴きなじむと魅力に感じます。
官能ばかりでない、覚めた怜悧さとでもいいましょうか・・・。スクリャービンの持つ、青白い輝きにも似てますね。

ヘリアーネもカンダレウスも持っております。
いずれの機会に取り上げる予定ではありますが、やはり対訳との格闘があります。
聴きこみ、頑張りましょう。

投稿: yokochan | 2012年12月15日 (土) 10時00分

>官能ばかりでない、覚めた怜悧さとでもいいましょうか・・・。スクリャービンの持つ、青白い輝きにも似てますね。

ヘリアーネ、カンダウレス、狂える焔を聴いていると、シェーンベルクのグレの歌、室内交響曲第1番の路線を継承しながらも、完全に不協和音を解放することなく、無調音楽のテクスチュアを、調性音楽の枠組みであらわそうと苦心していたか、見えてくる気がしています。佐村河内守もその点では、近いものを感じています。バルトークにも感じます。

>覚めた怜悧さとでもいいましょうか・・・。スクリャービンの持つ、青白い輝きにも似てますね。
その言葉で表現しようとしている世界に聴き入りたいと思います。

投稿: Kasshini | 2012年12月16日 (日) 14時25分

さて、私はただ今、佐村河内守 鎮魂のソナタを、ヘビーローテーションしています。ピアノ・ソナタ第1番は、戦後ポーランドの大作曲家ルトスワフスキの管理された偶然性、アド・リビトゥムをも駆使した作風で、圧倒されるものの、詳細なレビューを書くには至っていません。マーラー、コルンゴルト、ショスタコーヴィチの延長線上と捉えることは、氏の音楽の矮小だと、改めて思うようになりました。アラン・ペッテションが好んだトリトヌスが、頻発すると言っても、佐村河内守さんの信念から、光がさす場面はあるので、こう表現した方が、一部で言われている楽壇よりな考えの方には意味が、伝わりやすいかなと思っています。

さて、このCDは、今月中旬に届きました。
個人的には、フランス音楽を重厚にしたような、かつコルンゴルトに負けじとメロディが印象的な、遥かなる響き 夜曲がとても気に入りました。
先日、i-Phone向けにONKYOからハイレゾ音源、DSDに対応したHF Playerがリリースされていますが、そちらにFLACを転送して聴いていますが、十五夜の夜に、この曲を聴きながら、眺めたかったですね。
こうして前期作品を聴いていると、狂える焔が最も表現主義的な響きに感じました。金管の咆哮は、春の祭典のような原色そのままといった色彩を感じました。また冒頭の前奏曲の悲壮遠大な響き。トリスタン和声から導いていると思いましたが、あの響きは、佐村河内守 交響曲第1番"HiROSHiMA"第3楽章最初のカタストロフでも聴こえるトリトヌスと、響きが一致するので、一層表現主義的だと感じました。
クリストフォルスがYoutubeで、全曲聴けたので聞いたのですが、ずいぶん新古典主義的に丸くなったなという印象でした。

投稿: Kasshini | 2013年10月29日 (火) 08時16分

Kasshiniさん、こんばんは。

新作CD、実はまだ聴いてないのです。
忙しくて、ブログ起こしも馴染みの曲ばかり。

ヴェルディとブリテンのオペラ完結も自身の命題なので、自らの首を絞めてます。
ようやくCDを買ってきました。
NHKのディレクターさんの書いたご本も読まなくてはならず、焦る毎日です。

シュレーカーのオペラの続編も来年に持ち越しです。
後年のものほど、霊感が不足してゆくのは、体調と環境の変化なのでしょうか。
クリストフォルスは、何度も聴いてますが、いまひとつピンときません。
ヘントの鍛冶屋もまだ自分ではつかみきれてません。
未完のメムノンのオーケストラ部分は、面白いです。

投稿: yokochan | 2013年10月31日 (木) 23時47分

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