ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 オルティス
青空に東京タワーに、色付いた銀杏。
止まれは、ご愛嬌。
構図的にどうしても入ってしまうのでした。
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
Pf:クリスティーナ・オルティス
リチャード・ヒコックス指揮シティ・オブ・ロンドン・シンフォニエッタ
言わずと知れた「皇帝」、いきなり取り上げます。
11月23日(金)の神奈川フィルの定期演奏会の演目です。
ドイツの本流、ゲルハルト・オピッツをソロに迎えるコンサート、チケットはソールド・アウトだそうです。
休日の午後、こんな大家の演奏で、名曲を聴く贅沢。
わたしに許されていいのか?
これも神奈川フィルを応援してゆく楽しみでございます。
いつも書きますが、わたくしは、「皇帝」がちょっと苦手でして、コンサートでは大昔、たぶん30年前に、ゼルキン翁と小澤さんが共演した演奏会を一度聴いたきり(たぶんそう思う)。
CDでも、数々持っているはずだけど、今年の正月に、もしかしたら10年ぶりくらいにちゃんと聴いたと思う(たぶん)。
ほかの番号、ことに2番、4番は好んで聴くのに、5番は、少年時代より聴きすぎてしまったこともあるし、構えが大きすぎて、ちょっと怯んでしまう(というか白けてしまう)のだろうと思ったりしてます。
でも、ライブで大好きな神奈川フィルで聴けば、また違う魅力を、そしてオピッツ氏の誠実な演奏ならば、楽しく聴けるのではないかと期待してます。
今宵はしかし、いわゆる「皇帝」のイメージから少し遠い演奏を聴いてますよ。
ブラジル出身のクリスティーナ・オルティスのピアノに、私の好きな英国指揮者ヒコックスの手兵がバックをつとめたナイスな「皇帝」ですよ。
明るくのびのび、小気味よく、ハジケ具合もよろしく、早めの軽快なテンポ設定にのって、スイスイと演奏しております。
ラテン系の彼女ですが、お国もののヴィラ・ローボスを得意にするのは当然ながら、ラフマニノフやスヴェンセン、アディンセル(!)やガーシュイン、バーンスタインなどの近代ものから、シューマン夫妻、ブラームスなどのドイツ物もレパートリーに持つ多彩なピアニストなのです。
元気いいイメージを抱かせてしまいますが、2楽章のしっとり感など、なかなかのもので、ヒコックスの巧みなサポートを得て、清々しいベートーヴェンにもなっておりました。
そして全般にタッチの美しさは極めて魅力的です。
オルティスは、いまでも欧米で活躍しておりますが、いまは録音活動も地味です。
N響でラフマニノフを演奏してましたし、なによりも、わたしのような世代にはメジャーレーベルでのハツラツとした快活な女子といった感じのジャケットのお写真の数々が懐かしいものです。
オルティスとプレヴィン(彼女のHPより)~若い
彼女のHPでデスコグラフィーを見ていたら、聴いてみたいものがいくつもありました。
入手は難しそうですが、小泉和宏さんとの共演レコードも懐かしく拝見しましたよ。
で、23日の演奏会。
チケットは難しいですが、同じプロの25日相模大野公演は、まだ大丈夫かもです。
是非!
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
R・シュトラウス 交響詩「英雄の生涯」
金 聖響 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
2012年11月23日 (金・祝) 14:00 みなとみらいホール
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