ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第5番「幽霊」 カザルス
新宿のタイムズスクエアの七色のアーチです。
みんながここを通り抜けてましたよ。
わたくしは、劇団ひとりなので、横を通過です。
アーチとアーチの間は、七色に色分けされておりました。
ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第5番 ニ長調 「幽霊」
Pf:カール・エンゲル
Vn:シャーンドル・ヴェーグ
Vc:パブロ・カザルス
(1961.7 @プラド)
看板に偽りあり、いや、タイトルに偽りありか。
全然、おっかなくないのであります。
第2楽章が不気味だとか、いろんなことが作曲当時に言われて幽霊になっちゃったわけだけど、いまの感覚からすると、その第2楽章は、美しくて抒情的。
ベートーヴェンの緩徐楽章に特有の、たおやかな歌と幻想味にもあふれております。
でも、ちょっと悲しみにも満ちているところが心に響きます。
この楽章は、わたくしとても好きなのです。
ピアノの長い長いトレモロや伴奏系のフレーズにのって、繰り広げる、ヴァイオリンとチェロの歌は、崇高かつ、沈痛の趣きです。
寒い冬に、世を儚みながら、熱燗などを片手に聴いてみたい曲です(なんじゃそれ?)
作品番号70、1808年は、交響曲の第5や6番と同じ頃。
充実の極みです。
快活で、元気のいい1楽章はベートーヴェンならでは。
悲しみの2楽章を挟んで、終楽章も明るく気持ちが解放されます。
これがなかったら、熱燗で悪酔いします。
今宵の演奏は、カザルスのプラド音楽祭でのライブ。
名手たちの熱い交歓は、バランスの悪い録音からでもしっかり伝わってきます。
もう80を超えていたから、ちょっと危ういところもあるけれど、やはりその独特の風格は巨大です。
ヴェーグも構えが大きく、カザルスとの第2楽章は泣かせてくれます。
リートばかりと思っていたエンゲルのピアノがまた慎ましくも、聞かせどころではツボをしっかり押さえてましたね。
ときおり、3人の誰かさんの唸り声が、まるっきり耳元で聴こえるので、ハッとしてしまい、それこそ、幽霊が後ろに・・・・、なんて振り返ったりしましたよ(笑)。
誰? カザルスさん?
こちらのゴージャスな、画像は、昨夜の忘年会。
ご案内いただいて以来、すっかり虜となった横浜の某焼肉屋さん。
年一回のお楽しみが、忘年会で今年は2度目。
最高に楽しかった、美味しかった
どうもありがとうございました。
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