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2012年12月 6日 (木)

ベートーヴェン 交響曲第8番 ハイティンク指揮

Akihabara1

秋葉原駅前の商業・オフィスビルUDXのツリー。

大企業が居を構える一大オフィスですよ。

以前は秋葉原にこんなの考えられなかったことデス。

そちらのエントランスにあるツリーは、時間によって色を変える美しい演出がほどこされておりました。

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  ベートーヴェン 交響曲第8番 ヘ長調

   ベルナルト・ハイティンク指揮 ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団

                        (1976.5.14 ロンドン)


簡潔で、演奏時間的にも、1番と並んで30分以下。
そして同じように、ちょっと地味なところが、1番や2番と共通してまして、お姉さん的な存在、4番にも一歩負けてしまうような弟的な可愛さと、聴けばいいところを持っている存在な8番。

7番からほどなく完成させたのが1814年、7番とセットで書かれ初演もされた。
交響曲作家として、構えの大きな名作を順々に書いてきたベートーヴェンは、古典帰りのようなシンプルな8番を出したところ、聴衆の期待からそれたその音楽は、初演では評価が得られなかった。
古典的なメヌエット楽章がある一方、滔々とした緩徐楽章はなく、ともに、7番でのリズムを再起させたようなスケルツォ的な2楽章と弾みまくり意外性の連続の4楽章。
明るく元気いっぱいの1楽章も重厚さや深刻さを期待した聴き手の耳を裏切るものだったのでしょうか。
 もしくは、短いながらも、大胆な響きや強弱の詰まったこの8番にびっくりして戸惑ってしまったのでは。

いま、わたくしたちは、この8番を前座のように、軽く、それこそ鼻歌を口づさむようにして聴いてしまいますが、この曲は、ピリオド風に軽くかさかさと演奏されるよりは、たっぷりとした響きでもって朗々と、でも歯切れよく演奏される方が相応しいものと思います。

そんな8番の理想的な演奏が、わたしには、ハイティンクのものです。
それも廃盤久しいロンドン・フィルとの1回目の全集のときのもの。
先日、実家に帰ったおりに、苦心してレコードを鳴らしてみました。
後年のコンセルトヘボウのものよりは若々しく、でもこれがロンドンのオケと思うくらいに、たっぷりとした音を聴かせるんです。
それでいて、キレはよくって、オケの隅々までが鳴っていながら、威圧感はなくシンプルな演奏に徹しているのです。
70年代のロンドンフィルは、もしかしたら一番充実していたのではないでしょうか。
ハイティンクや、存命中だったボールトやショルティ、ヨッフムなどが指揮台に立っていた頃、その後のテンシュテットあたりから少し変化していったものと思います。
コンマスは、名手ロドニー・フレンドの頃です。
フレンド氏は、ハイティンクが去ったあとは、ニューヨークフィルに移りましたが、コンセルトヘボウにクレヴァースあり、と同じように、ロンドンフィルにフレンドあり的な存在でした。

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このハイティンク1回目のベートーヴェン全集は、ロンドンでの協奏曲(ブレンデル)も合わせたチクルスが大評判で、そのあとすぐに全曲録音されたライブ感あふれる感興の乗った名演集ですが、いまもって廃盤のままなのが不思議でなりませぬ。
3度目のロンドン響とのベーレンラーター盤(全部聴いてませんが)もよさそうですが、よりハイティンクらしいのは、ロンドンフィルとのもの、そしてコンセルトヘボウとのものでしょう。

当レコードのカップリングの第9もまったく素晴らしい演奏でございますよ。
そして、ロンドンのウォルサムストウホールでの雰囲気あるフィリップスの名録音も特筆もの!

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コメント

第7がブレークしたので姉妹作の第8も…は無理ですね。
第8は結構過激な曲だと思うのですが
なぜか人気がないのが残念です。

投稿: 影の王子 | 2012年12月 7日 (金) 00時22分

ハイティンクとロンドンとか!ついてきますね=^^=
偶数番号では8番が大好きです。考えてみると、自分で演奏したことありは1,3,5,6,7,8,9でした。2と4はまだなんです^^;チャンスはなさそうです。
8番は「影の王子」様もご指摘の通りかなり過激な曲です。fffがこんなに連続する曲って!
5番よりも6番、7番よりも8番の方が本当に作曲の内容が緻密になってることが演奏してみるとよくわかります。楽器の使い方や組み合わせとか、素人の私にもはっきりわかるくらいです^^

投稿: モナコ命 | 2012年12月 7日 (金) 17時03分

影の王子さん、こんばんは。
第8は、添えものみたいな存在に思われ、ブレイクは不可です。まったく。
でも、それが第8の魅力でして、短い中に、あれだけ情報量の詰まった音楽はないかもしれません。
ショスタコが9番で応用したのかもしれません。

投稿: yokochan | 2012年12月 8日 (土) 00時24分

モナコ命さん、こんばんは。
そうです、ハイティンク、ロンドンフィル、そしてわたしが変なオジサンです。こんな音源聴いてる人いないかもしれません。

しかし、2,4以外を演奏したことがある方って、プロですよ。わたしなど、スコアを見たことないのが多いのに。
なるほど、8番は革新的な音楽ですね。
あれがあって第9という図式がよくわかります。

投稿: yokochan | 2012年12月 8日 (土) 01時08分

ハイティンクの1回目の全集はなかなか出ませんねぇ。私は5番、6番しか聴いたことがありませんが、いい演奏です。ぜひ再発してほしいアイテムですね。
ひょっとしてハイティンクがストップかけている???なんて勘ぐったりもしています。
フィリップス音源のリリースは恵まれていない状況がありますが、タワレコあたりに期待もしています。

投稿: 親父りゅう | 2012年12月 8日 (土) 16時08分

親父りゅうさん、そうなんですよね、この音源はまったく復活の兆しがありません。
ロンドンフィルとの関係を勘繰りたくもなりますが、お宝だらけのフィリップス音源を、是非ともタワレコあたりが発掘・再発してほしいと思います。
ともかくいいベートーヴェンだと思います!

投稿: yokochan | 2012年12月 9日 (日) 00時16分

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