8月のコンサート
わたしの育った街の山から。
何度も出してますね。
小さな山のいただきからは、相模湾の全貌が望めまして、富士山から、三浦半島、江の島まで見えるんです。
何度も書きます、佐村河内守 交響曲第1番「HIROSHIMA」のこと。
今回は、この交響曲の全曲の再演について。
交響曲第1番 「HIROSHIMA」
4声ポリフォニー合唱曲「レクイエム・ヒロシマ」弦楽合奏版
(世界初演)
大友 直人 指揮 東京交響楽団
2013年8月18日(日曜日) 14:00 ミューザ川崎
一般発売:4月6日(土)
もうすでに、ご存知でしょうが、謹んでここにご案内申し上げます。
わたくしも、絶対に行きます!
こうして、この巨大かつ偉大な交響曲が、間を置かずして、コンサートでも定番化しつつあることを信望者としては、大いなる喜びをもって迎えたいと存じます。
先の、東京芸術劇場での感動的なコンサートの冒頭で、指揮者の大友直人さんが、マイクをもって語りかけたエピソード。
某作曲音楽コンクールに、この曲が応募され、評価の俎上にのったものの、こともあろうに、評価外という扱いを受けてしまったこと。
この曲を推し、大いに評価した三枝成彰氏は、大友さんに、面白い音楽と作曲家がいるから、ということで紹介したことが、大友さんと、この音楽との出合いとなったこと、などを淡々と語られました。
その後に及ぶ、秋山和慶さんもまじえた、この曲の十字軍たる活動には、感謝の言葉もありません。
それはまた、日本の現代音楽作曲というジャンルの行き着いてしまった先の問題なども内包しているようでして、わたくしのような素人が、ここで発言しては、いろんなところから矢が飛んできそうなので控えます。
ただひとつ。音楽は、そもそも、聴き手あっての芸術であって、聴き手の能力や受容範囲を超えてしまっての独りよがり的な孤高な存在であってはならないということです。
現在に生きるわたしたちの心に響く音楽こそが、現代音楽であるという宿命だと思うのです。
将来・未来に評価される音楽は、誰も求めておりませんし、音楽を極めた方々にしか理解できない範疇の音楽は、身内だけの自己満足にすぎないと思うのです。
そうした意味で、どこにも、なにものにも属さない佐村河内さんの音楽は、極めて明快で、その訴えるところが、誰しもが共感できるものなのでありまして、そもそもがわたしたち、一般の聴き手が求めていた世界なのです。
「3・11」の前、「ヒロシマ」にインスパイアされた音楽はいくつかありますが、「3・11」が私たち日本人に、及ぼした思いは、「フクシマ」のことも相まって、世界に類をみない事象にたいする観念に及ぶものだったものだと思うのです。
わたしたち、鋭敏で繊細な日本人の思いは、人を思い、同情し、滅私行動するということに結びつくという点で、誇り高いものだと確信したのも「3・11」。
佐村河内交響曲は、3・11前から存在し、「HIROSHIMA」から発し、3・11後の事象・心情に完璧に符合した、ある意味で先取りしていた音楽であります。
いや、こんなことを書いては、怒られるかもしれませんが、先日、偉大な国内作曲家の最新交響曲の初演を聴いたのですが、そのコンセプトは「3・11」後の、自然と人間のかかわり。そしてその音楽も、われらが佐村河内音楽があってこそ・・・的な思いを禁じえず、聴きました。
妄言多言はここまで。
佐村河内さんが、被災地に向ける熱い思い。
その思いは、ピアノのための「レクイエム」という新作に結実しております。
その曲は、3月10日、石巻にて初演されるそうです。
そして佐村河内さんの「魂の旋律」は、来る3月31日のNHKスペシャルにて放映予定です。
魂の旋律~音を失った作曲家 佐村河内守~
いつもの繰り返しとなりますが、こうして、わたしたちと、同じ時代に生き、共感し、音楽を紡ぎだしてくれる苦難を共生せる作曲家が共におられること、大いなる感謝でいっぱいです。
※本記事は、執筆当時のままにつき、事実と異なる内容が多く含まれております。
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コメント
こちらにもお邪魔申し上げます。
佐村河内さんへの、よこちゃん様の思いに心震える気もちでいっぱいです。 賢しげな意見など必要ありません。佐村河内さんの音楽に突き動かされる、この感覚こそが答えですよね。繰り返しになりますが佐村河内守を教えてくれてありがとう…。。。
投稿: ONE ON ONE | 2013年3月 8日 (金) 01時18分
こんばんは。こちらの「山」、桜や菜の花がきれいな公園ですね!
(行ったことあります。)
さて、前回の東京全曲初演の余韻が続くなか、平日の昼間にもかかわらず、
フラッと中古ショップの前を通ると、引き寄せられるように店内へ。
なんとなく、今まで見たこともなかったゲーム音楽コーナーへ行き、棚に目をやると・・・・
・・「鬼武者」(!)
一瞬、目を疑いましたが、あきらめかけていたCDが手に入りました。
次回の演奏会ですが、私も再度 "歴史の立ち会い" に、参加させていただくことにしました。
(20日過ぎには「チラシ」ができるとのこと。)
東響が、震災の影響を受けた本拠地で、8月に、世界初演曲とHIROSHIMA。
とても特別な因縁あるコンサートであると感じます。
投稿: ハマの水平 | 2013年3月 8日 (金) 01時31分
ONE ON ONEさん、こちらにもありがとう。
>佐村河内さんの音楽に突き動かされる、この感覚こそが答<
素晴らしいお言葉です。
まさに、その一言に尽きます。
音楽を聴くって、そういうことだと思うんです。
音に込めた思い。佐村河内さんの思いもそこにあると思います。
投稿: yokochan | 2013年3月 9日 (土) 01時05分
ハマの水平さん、こんばんは。
ご明察のとおりです。小さな駅を降りて、小学校の裏を登ってすぐの場所です。わたしの心の故郷なんです。
8月のチケット、ゲットいたしました。
ご指摘のとおり、ミューザといい、8月といい、いろいろと符合のあるコンサートとなりそうで、いまから感動が押し寄せてくる思いです。
そして、なんと、「影武者」入手とのこと!
それはまたラッキーかつ羨ましいことです。
カテゴリーが違うところが意外と盲点なのでしょうか。
3月末のNHKも楽しみですし、3・11に向けた被災地での収録がうまくいきますこと、被災地への思いも込めて祈りたいと思います。
投稿: yokochan | 2013年3月 9日 (土) 01時13分
いつもホットな情報をありがとうございます。
先行で予約した川崎の割り当てが届き、早速
振り込んでまいりました。
まさに本日被災地の石巻市立湊小学校で田部京子さんの
ピアノによる世界初演が行われているそうです。
チケットの入手方法も判らず、またこの初演は
わたくしのような東京在住の者ではなく、かの地の
方々のために佐村河内さんが命を削られてお書きになられたことを鑑みると、今日は鎮魂の思いと生活再建し復興の
ために闘っていらっしゃる被災地の皆様に心を合わせて
祈りを捧げ続けるべき日かと思いました。
31日のNHKの放送が今から待ち遠しいとともに、
被災地への支援も続けていきたいと思います。
投稿: 河合 | 2013年3月10日 (日) 15時40分
河合さん、こんばんは。
わたくしも、チケット手配は終わり、あとは払い込むのみです。
昨日の石巻の佐村河内さんのレクイエムの初演の模様は、すでに報道されておりますね。
小学校での小さな空間で、子供たちや被災された方々との作者のお姿も拝見することができました。
このような記事を拝見するだけで、思わず涙ぐんでしまいそうです。
本当に素晴らしい、高潔の行いですね。
ますます尊敬いたします。
その曲を聴いてみたいというのは、やまやまですが、おっしゃるとおり、まずは聴いてもらうべき人々あっての音楽に思います。
ますます、佐村河内さんの音楽が好きになりました。
コメントどうもありがとうございました。
投稿: yokochan | 2013年3月11日 (月) 23時35分