シューベルト 交響曲第8番「未完成」 ブリテン指揮
都内某所にて、ヤマツツジ。
どこにもあるけれど、よく見ればびっしり咲いた小ぶりの花が美しい。
新緑と青い空に合います。
今日の都内は、ふだんの7割ぐらいでしょうか。
月末だったこともあり、次の連休に備えて銀行は行列でした。
わたくしは平常運転中。
シューベルト 交響曲第8番「未完成」
ベンジャミン・ブリテン指揮 イギリス室内管弦楽団
(1970.スネイプ・モールティングス、サフォーク州オールドバラ)
今年、生誕100年のブリテンは、英国の大作曲家として名を残しておりますが、一方で、指揮者として、ピアニストとしても超一流の存在でした。
自作の初演やレコーディングは当然として、バロックから同時代の作曲家までの音楽を盛んに指揮して、それも録音に残しました。
ピアニストとしては、気心の知れた仲間の伴奏ということで、室内楽や歌曲の伴奏などで、こちらも録音が残されてます。
こうした録音が残された背景は、自身が開設したオールドバラ音楽祭があったことが大きくて、そこで自作のみならず、数々の先輩・同世代作品を自ら指揮し、ピアノ伴奏もし、ということで、まさにブリテン音楽祭が生み出した賜物なのです。
今日は、それらの中から、「未完成」を。
「ブリテンの未完成」なんていうと、ちょっとキワモノっぽく思われてしまいそうですが、ところがどうしてどうして、きりっと美しいロマン派ならでは息吹きを感じる魅力的な演奏なのです。
全曲25分の標準テンポで、いつもさわやかなイギリス室内管弦楽団を隅々まで鳴らしていて、妙に暗かったり、立ち止まったりすることなく、ともかくオーケストラの響かせ方が気持ちがよい。
奏法にこだわったり、時代考証に走ることもなく、ここに聴かれるのはシューベルトの美しい自然な歌だけ。
こんなに普通で、てらいの感じさせないナチュラル未完成は今ではちょっとないかも。
40年以上経過しているものの、録音がまたホールの響きをうまく捉えていて素晴らしい。
この時代、室内管弦楽団によるロマン派の演奏というのはあまりなかったが、そのまさに室内楽的ともいえる透明感とすっきり感もよく捉えられています。
併録の「プラハ」交響曲も、実に清々しく、胸のすくような演奏です。
いまよくよく見たら、ブリテンと私の誕生日は1日違い。
なんだか嬉しい。
でも、ワタクシは、あっちの方はまったく毛嫌いするほどですぞ。
そっちはワタクシが普通です。
あっちだか、こっちだか、そっちだか、わけわからないけれど(?)
普通が一番!
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