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2013年5月13日 (月)

ワーグナー 「ニーベルングの指環」 ライトモティーフ集

Azumayama_7

新緑のイロハモミジ。鳥居にとてもよく映えます。

ほんとこの時期は気持ちのいい季節・・・、なのですが、日中は暑い。

この夏が思いやられます。

Azumayama_8

鳥居の向こうは上の神社のつながってまして、とても清々しい。

この夏は、世界中でワーグナーが演奏されます。

バイロイトでは、5年に1度の「リング」の新演出上演が行われますが、カストロフの演出にペトレンコの指揮。演出家のことはよく知りませんが、早くもラトル後のベルリンフィルに名前があがるペトレンコに注目です。

プロムスでは、すごいことになります。
バレンボイムがベルリンを引き連れて「リング」全部。ビシュコフが「トリスタン」、ラニクルズが「タンホイザー」、エルダーが「パルシファル」をれぞれを演奏会形式で全曲やります。

ほかの劇場や、都市でも、ワーグナーはヴェルディとともにたくさん上演・演奏されておりますが、ブリテンはオールドバラ以外は少し少なめかも。
それより、日本はもっと寂しい。

Wagner_ring_intro

  ワーグナー  「ニーベルングの指環」 ライトモティーフ集

         監修:デリック・クック

   サー・ゲオルク・ショルティ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

                           (1958~65、67 ウィーンほか)


「ニーベルングの指環」を4夜全部続けたら、14時間30分はかかります。
それを24時間内に聴くという無謀な行為は、いまの忙しい現代人にとっては諸事あって不可能ではないかと思います。(が、しかし死ぬまでに1度はやってみたい行為であります)

レコード史上に燦然と輝く偉業のひとつが、初のスタジオ録音であった、デッカの「リング」。
タフガイ、ショルティあってのものですが、それとともにプロデューサーのジョン・カルショウとエンジニアのゴードン・パリーあってのものでした。

リング全曲録音の余波をかって、カルショウとパリーは、「リング」をさらに分析し、聴き手のガイドにもなる音盤の製作を企画し、ワーグナーの研究家でもあったデリック・クックに監修を打診し、3者合意して出来上がったのがこちらのライトモティーフ集。

全曲盤の音源からチョイスされたものと、一部オーケストラのみで録音されたものも含まれます。
レコード時代は、3枚組で、リング4部作ばら売りとは別に発売されていたほか、19枚からなる4部作セットのさいには、付録のようにして付けられていたと記憶します。
 CDでも、2枚組140分の大作です。

オペラにおける示導動機(ライトモティーフ)は、ワーグナーにおいて完璧なまでに完成され、人や物、事象を旋律であらわすばかりか、感情の機微までも旋律で統一感を持たせるという極めて高度な扱いにまでなりました。
ワーグナーの作品の中では、「リエンツィ」あたりからその使用が目立つようになり、「トリスタン」、「リング」において、ライトモティーフの手法は高みに達した。

「ラインの黄金」の冒頭、「原初の響き」から音楽は、一音一音、常に意味を持って、まるで網の目のように複雑に絡み合い、舞台は見ずとも、そのモティーフだけですべてを表現しつくしてしまう雄弁さを持っているのです。

そのライトモティーフを体系的に、いくつものグループ分けを行い、また動機的に関連のあるグループ分けも行い、2CDで合計40トラック、紹介されている音列だけでも192例。
なかなかの大作であり、大変な分析力なのであります。
聴いていて、あぁ、そうだったのか、同じ音列なのね。とか感心することしきりであります。

「リング」聴き始めの頃は、必死になって音楽も覚え、同時にレコードの解説書は詳細なものが多かったし、だいいち大きくて見やすかったから、ライトモティーフの名称も一生懸命覚えたものです。
いまや、海外盤ばかりだし、そんな解説もついてないし、目も悪くなったしで、もう卒業したつもりで、ライトモティーフのことは意識せず、流れで聴いてしまっております。
もちろん、いまでも分析的な聴き方は時間的にもできるわけがないのですが、たまには、こうしてライトモティーフのことなどを念頭に置きながら聴いてみるのも悪くはないと思いました。

Wagner_ring_intro2

 譜例は、このように全部載ってます。


録音のよさは折り紙つき。
オケであらたに録音されたものほど、音がいいです。
かつてのレコードでは、日本語対訳が付いておりましたが、ここでは対訳もなく、英国英語が垂れ流し状態。
思いきり想像力を働かせるのみです。
スマホにでもいれて、英語のラーニングのようしたら「リング・ライトモティーフ博士」になれるかも。

それにしても、マーラーの10番のデリック・クック、恐るべしでした。

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コメント

ご無沙汰しております。仕事の忙しいシーズンに入り時間もお金も体力も全く余裕がなくなりました^^;
ご紹介のCD,学生時代はLPで何度聴いたことでしょう。英語解説ではなく日本語吹き替えで、解説と楽譜もあったのでとてもわかりやすい内容でした。LPだと3枚組で、こちらのライトモチーフ解説レコードを聴くだけでも1日かかりました。当時、バイトをしてバイトをしてやっと購入したリングのレコード!改めて記録を見たら「大学3年21歳、学生協から27000円で購入、高かったなあ」とメモ書きしてありました。私にも21歳のときがあった!!!
もちろん今でも宝物です。もしかして、本編よりも繰り返して聴いたかもです。
その後、時代がCDになりましたが、今でもCDで解説を聞いています。楽しいんです^^好きなんです!
この解説がなかったらこんなには指輪もワグナーも好きになっていなかったかもしれない!
エライ人に大感謝です^^

投稿: モナコ命 | 2013年5月15日 (水) 14時49分

モナコ命さん、こんばんは。お久しぶりです。
わたしも、年がら年中、金と時間に追われてまして、ブログ音楽聴きが唯一の慰みとなってます。

ことにワーグナーを聴くとシャキとしますもんで。
いやしかし、ライトモティーフ集をレコード時代からここまで愛聴されてらっしゃる方を初めて知りました。
不肖、わたくしは、CD時代になって外盤で初めて聴いた次第です。
国内盤は、そうでした、日本語ナレーターだったですね。
JALのジェットストリームの人でしたっけ?
遠い記憶のかなたです。
リングのレコードは、どれも基本3万円でしたね。
生協1割引きですね。
このコメントを書きながら、スマホにこの2CDをコピー挿入しました。
明日から、持ち歩いて英語とライトモティーフのお勉強します!

投稿: yokochan | 2013年5月16日 (木) 00時59分

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