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2013年5月22日 (水)

ワーグナー生誕200年記念バーチャルコンサート

Jibasans_2

お花売り場を勝手にパシャとしました。

花の色彩って無条件に、ほんとにきれいです。

本日は、ワーグナーの誕生日なので、とりわけ鮮やかな画像をチョイスしました。

1813年5月22日、ワーグナーはライプチヒに生まれました。

ワーグナーに夢中になって40年の自分的にも切りのいい年です。
中学生だったワタクシ。
カラヤンとベームがお気に入りの無垢な(?)少年は、矢継ぎばやに出た彼らのワーグナー、カラヤンのマイスタージンガーとトリスタン、ベームのオランダ人にやたらと興味が湧き、高額レコードが買える立場でもなかったから、FM放送のエアチェックに明け暮れる日々でした。
 カラヤンのトリスタンは日曜のオペラアワーで録音、オランダ人やわけもわからず、R・コロがスターになったローエングリンや、シュタインのリングも録音。
ともかく聴くしかなくて、名曲オペラ解説書を頼りに想像をふくらませるのみ。

そして手に入れた「ベームのトリスタン」と初出の「ベームのリング」。
すり減るほどに聴き、穴があくほどに解説と対訳を読み入りました。

わたくしのワーグナー体験のルーツのひとこまです。

Bayreuth

おそらくドイツを中心に、ワーグナーのアニヴァーサリーを祝うコンサートはいくつも行われていると思いますが、今宵、アジアの片隅で、わたくしは自分の40年を回顧しつつ、大リヒャルトへの思いと感謝を込めて、CDによる一夜のワーグナー・コンサートを開催してみたいと思います。
休憩をはさんだ、バーチャル・コンサートです。

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 「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第3幕への前奏曲

    ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 「ヴェーゼンドンクの詩による5つの歌曲」

         S:ビルギット・ニルソン

    サー・コリン・デイヴィス指揮 ロンドン交響楽団

 「トリスタンとイゾルデ」 前奏曲と愛の死

         イゾルデ:ビルギット・ニルソン

    カール・ベーム指揮 バイロイト祝祭管弦楽団

     ----- 休憩 20分 ------

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 「タンホイザー」 第3幕 タンホイザーのローマ巡礼行

    オトマール・スゥイトナー指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団

 「ローエングリン」 第1幕 前奏曲

    クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 「パルシファル」 前奏曲

    クラウディオ・アバド指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

            聖金曜日の奇跡、役立つのはただ一つの武器、終幕

         パルシファル:ルネ・コロ

    サー・ゲオルク・ショルティ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
                       ウィーン少年合唱団
                       ウィーン国立歌劇場合唱団


夜7時に開演し、終演は、9時。

ソロと合唱を含みながらも、華やかさとは無縁の内省的、かつ情熱の内包した音楽ばかりで、最初から最後までワーグナーの作り出した孤高の世界と、内面を見つめる深みある音楽に、身も心もどっぷりと浸ることができました。

いずれも、わたくしのワーグナー視聴歴のひとコマを飾る名演奏ばかり。
あまりに大事すぎてめったに聴くことのない演奏もありますが、こうしてあらたまって、特別な日に聴くと、その感動とかつての思い出が双方相まって、一方の自分史は大丈夫かと振りかえってみたくなること必須でした。

半世紀とちょっとを生きてきた自分は、常に曲がり角だけど、いつもワーグナーの音楽がそばにありました。
同時に、英国音楽も聴いてもうじき40年。
ヴェルディは遅れること30年。

長けりゃいいってもんじゃないですが、こうして音楽を聴いてきた自分、その足跡そのものが自分の誇れる歴史じゃないかなって、最近思えるようになってきた。
どんなに苦しくても、音楽を捨てたことがなかったし、その音楽に力を与えてもらいましたから。

今年、2013年は、ワーグナーとヴェルディの生誕200年、ブリテンの生誕100年。
それぞれ偉大なオペラ作曲家を愛するわたくしくにとって、一生の記念になるような年。
こうしてブログを綴って、後年に思い返すのも今のこの年があるからの喜び。
このアニヴァーサリーを最大限楽しみたい。

ワーグナーとヴェルディ、ことにヴェルディのことがこんなに好きになってくるなんて思いもしなかった。
高潔で、熱狂からは距離を置いた知的なヴェルデイを、あの熱い音楽からは想像できなかった。
その逆の存在のような本能のままのワーグナー。
そのどちらも、オペラを極め尽くした存在であることを、今年半ばにしていやというほど痛感している。

「パルシファル」、その音楽と、言葉のひとつひとつ、すみずみまでもが歳と共に染み入る年齢になってきました。

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コメント

私たちって何故こんなにワグナーに夢中になるんだろう?
大学の音楽史の授業の中で「ワグナーの作品の魅力を答えなさい」って質問したイカレタ教官がいました。
いちごケーキが何故おいしいか答えなさいレベルの愚問で、出席した学生が全員が思わず失笑した記憶があります。
いま改めてこの愚問にあえて取り組んでみたい。私たちは何故ワグナーに夢中になるのか。官能的だから?人間の本能を音楽にしたから?和声がステキだから?管弦楽法が優れているから?
答えはこの年になってもわからない。この質問をヴェルディに置き換えよう。「何故私たちはヴェルディのオペラに夢中なのか」
答えを探すと陳腐な回答しか出てこない。今思うに、かの愚問を発した教官(故人です)は最も深遠にして人間の本質にせまる問いを発したのではないか。
今夜は結構ブランデーが入ってるので支離滅裂です^^;

投稿: モナコ命 | 2013年5月22日 (水) 23時34分

 今晩は。ヴェルディといいワーグナーといい珍曲や秘曲にまで果敢に踏み込んで記事にされてゆくブログ主様の筆力と音楽的咀嚼力は本当に凄いです!ヴェルディの諸国民の賛歌という曲は、私は存在も知りませんでした(恥)。ワーグナーのファウスト序曲は昔、テイトがドイツのオケを指揮したCDが出たことがあったのですが、今も昔もお金がない私は買い損ねました。アメリカ100年祭大行進曲は、やはり昔マルコ・ポーロレーベルからヴァルージャン・コジアンとかいう指揮者のCDが出たことがあったのですが、「騒々しいだけで内容空虚な曲」と評論家先生方にぼろくそに書かれていましたね。これも金欠で買い損ねました。ヤノフスキの録音があって、彼の日本デビュー作がこの曲のレコードだったのですね。知りませんでした。
 生誕200年ヴァーチャルコンサートはこれ以上は考えられないほど考え抜かれた曲と演奏家ばかりですね。さすがですね。
 ワーグナーの10大オペラ以前の初期オペラ3作や、珍曲・秘曲には手を出さないできた私ですが、ブログ主様を見習って挑戦してみようかと思う今日この頃です。ハンス・ロットの交響曲の名演が記憶に新しいヴァイグレが恋愛禁制と妖精を録音してくれましたし、リエンツィの史上初の全曲DVD(日本語字幕付き、ケルル出演)が出たことですし…

投稿: 越後のオックス | 2013年5月23日 (木) 22時27分

モナコ命さん、こんばんは。
うむ、深遠なる質疑、あごに手をあててしばし沈思黙考しました。

答えは・・・、ありませんね。
しいていうと、魅力は、好きで好きでしょうがないから。
しか答えようがありません。
死ぬほど好きだから、死んでもいいから、死んでも聴きたいから。
これほどまでにさせしまった、リヒャルトとジョゼッペが憎い!
ワタシもいま、酔いながら二人の作曲家を聴いて書いてますが、死なないように注意をしなくてはなりませぬ。
死んだら、彼らの音楽が聴けなくなりますから。

なんだか、死ぬ死ぬすいません(笑)。
しかし、今年はとんでもないアニヴァーサリーイヤーですね。仕事してるヒマないです。

投稿: yokochan | 2013年5月24日 (金) 00時38分

越後のオックスさん、こんばんは。
この際だからと思って、これまで記事にしてなかった隠れた楽曲をそれぞれ登場させました。
ワーグナーの誕生日に、神奈川フィルのヴェルディ演奏会。そのどちらもが今週なものですから、こちらは忙しくてなりませんです。
きっともうこの人生でないと思われるからよけいでした。

今回のバーチャルプロ、考え抜いて、我ながらいい組み合わせだと自負してます。

初期オペラは、サヴァリッシュとホルライザーしか知りませんので、ヴァイグレは楽しみです。
また、バイロイトと提携で上演される(された)シルマー指揮の初期3作の映像化も期待です。
ティーレマンのウィーンリングも気になりますし、もう勘弁して欲しい心境です。

投稿: yokochan | 2013年5月24日 (金) 00時50分

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