« チャイコフスキー 交響曲第3番「ポーランド」 バーンスタイン指揮 | トップページ | ワーグナー 「ニーベルングの指環」 ライトモティーフ集 »

2013年5月11日 (土)

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 ベネデッティ

Azumayama_6

毎年、5月の始めがツツジの満開なのですが、今年は桜に続き早かった。

もう咲き終わりの吾妻山。

でも空と緑、アゼリアのコントラストは完全に美しい。

Verde

もう1枚、こちらは自宅の団地の法面。

連休前、4月末。

Bruch_tchaiko_benedetti

  ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調

      Vn:ニコラ・ベネデッティ

  ヤクブ・フルシャ指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

                  (2010.1,2 @ドヴォルザークホール、プラハ)


最近、わたくしがお気に入り(夢中?)のニコラ・ベネデッティ(ニコラたん)のブルッフ。

シマノフスキでデビューするというビジュアル路線の掟破り的本格派のニコラ。
その音源はまだそんなに多くはないけれど、先ごろも、わたくしの愛するコルンゴルトの協奏曲に早くもとりくんでくれて、狂気したばかり。
イタリアバロックの1枚も、渋いところを突いた1枚で、近々UPします。

しかし、レコード会社も売るためには有名曲も録音しなくてはならない、ということで、モーツァルトやメンデルスゾーンの協奏曲、チャイコフスキーの協奏曲などもこうして演奏しております。

そんななかで、彼女がもっとも得意とするのがブルッフ。
チャイコフスキーは正直、飽いてしまい右から左に聴き流してしまう傾向があるけど(ムターとプレヴィンのものは、いまだにカップリングのコルンゴルトしか聴いてないという事実)、好きなブルッフは、この音盤でもう何度も聴きました。
去年のプロムスでは、協奏曲とスコットランド幻想曲を弾いて大受けされてました。

彼女の陰りのない健康的なヴァイオリンは、ロマンティックでほの暗さのあるブルッフの協奏曲をすっきり爽快に、伸びやかに聴かせてくれます。

ブラームスより5つ下、ビゼーやチャイコフスキーとほぼ同世代のブルッフは、この協奏曲と幻想曲、コル・ニドライなどだけが有名で、交響曲や室内・器楽、オペラもと、オールジャンルに作品を残したものの、その生涯も含めて、ちょっと謎な人です。
オペラなんて、どんなのだろうと興味シンシンですよ。
でも、どうしてもこの協奏曲とスコットランドが素敵な曲です。
形式からは自由なようで、音楽全体に旋律からいっても統一感があって、ブラームスにはない幻想味と、ほのかな粘りのようなものも魅力的。

ほとばしる情熱や強烈な個性はないものの、ニコラのヴァイオリンは正統派で音色の明るさと、そのポジティブな雰囲気は、わたしにはとても微笑ましくて、単なる美人で終わらずに、本流をしっかり歩んでいって欲しいと願う、お父さん的な気持ちです。

お馴染みのフルシャとチェコフィルがバックをつとめるという贅沢ぶり。
ホールトーンが美しく、録音は実によろしいが、ここは何もチェコフィルじゃなくて、ロンドンのオーケストラでよかったんじゃないかな。

ニコラさまには、先輩タスミン・リトルの道を歩んでいただきたく、英国ものを極めて欲しいデス。

Benedetti_5

そんな目で見ないでいただきたい。

Benedetti7

ハイ、カット!

過去記事

「シマノフスキ ヴァイオリン協奏曲」


「コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲」

「プロムス2012 ブルッフ スコットランド幻想曲」

「プロムス2012 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲」 

|

« チャイコフスキー 交響曲第3番「ポーランド」 バーンスタイン指揮 | トップページ | ワーグナー 「ニーベルングの指環」 ライトモティーフ集 »

コメント

今晩は、よこちゃん様。 私もブルッフと言えばこの曲しか知らない口ですよ。 お恥ずかしい限りでございます。。。(〃_ _)σ。。。

一昨日の大逆転勝利の試合、テレビの前で興奮しておりました。 で、この勢いでG戦三連勝だと信じ、昨年同様にエコスタジアム観戦に昨日参ったのですが…悔し~い!勝てる試合だったのにぃ!そして今日もまたしても…あ~ストレスが溜まるったらもう!良い試合だっただけに勝って欲しかった(涙)
佐村河内さんについて…人それぞれ考え方も感じ方もありますでしょう。。。
よこちゃんの言われる通り、それはそれで良いのだと思います。ただブームに流されて、徒に批判や称賛が行われる事のない様に願っています。

投稿: ONE ON ONE | 2013年5月12日 (日) 23時45分

ONE ON ONEさん、こんにちは。
ブルッフはこれと、スコットランドだけでも充分な大作曲家だと思います。
交響曲もまだ1曲だけですが、なかなか聴かせてくれますよ。

交流戦の前に勢いをつけたかったのですが、Gの投手陣はやはり分厚く簡単ではないです。
しかし3タテも夢ではなかった・・・・。
互角に戦っただけでも、すごいことですよね。

佐村河内さんのことは、ここではわたしは黙しておりますが、信じていいと思います。間違いない方だと。
これまでしっかり聴いてきた方々が、このいまの動きに戸惑い、怒るのも無理はないと思います。
でも大丈夫です。そう確信してます。

投稿: yokochan | 2013年5月13日 (月) 23時02分

ブルッフ!言われてみればコルニドライとスコットランド幻想くらいしか知らないなー。。おっしゃるとおり!
それにしても!!
ニコラちゃん^^さすが!さまよえる様!
若い女性への審美眼!いつもながら冴えていますね。
象印賞です!

投稿: モナコ命 | 2013年5月15日 (水) 20時48分

モナコ命さん、どうもです。
そうなんですよね、ブルッフおじさん。
3曲の交響曲チャレンジ中です。地味ながらなかなかです。

で、ニコラたん、美しくカワイイでしょ!
映えある象印賞を頂戴しまして、ますます眼に磨きをかけんとする禿げオヤジであります。

投稿: yokochan | 2013年5月16日 (木) 01時02分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番 ベネデッティ:

« チャイコフスキー 交響曲第3番「ポーランド」 バーンスタイン指揮 | トップページ | ワーグナー 「ニーベルングの指環」 ライトモティーフ集 »