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2013年6月24日 (月)

ドヴォルザーク チェロ協奏曲 マイスキー&メータ

Narita_ajisai

とりどりの色彩。

だんだんと変わってゆく紫陽花の色合いをおさめてみましたよ。

もっと赤いのは、濃いピンクから濃紫の色で、とても珍しかったのですがね、写真にとるとうまく色が捉えられない。

やっぱり、人間の目が一番。

今週末は、神奈川フィルの定期演奏会なので、今日はそのなかの1曲を聴いときます。

 リゲティ        「アトモスフィール」

 ドヴォルザーク   チェロ協奏曲

       チェロ:ミハル・カニュカ

 バルトーク      管弦楽のための協奏曲

      金 聖響 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団

     2013年6月29日 土曜日 横浜みなとみらいホール

「リゲティ、ドヴォコン、オケコン」


なんだか語呂ももよろしく、ナイスな選曲は、チェコとハンガリーの東欧作曲家というキーワードで結ばれております。味がありますね。
カニュカ氏は、プラハ生まれの中堅で、数々のコンクール上位入選歴を持ち、録音もたくさんある名手ですから、本場云々はともかくとして、そんな方のチェロを間近に聴けることが大いに楽しみです。

Maiskymehta

  ドヴォルザーク チェロ協奏曲 ロ短調

       チェロ:ミッシャ・マイスキー

    ズビン・メータ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

                         (2002.12 @ベルリン)


濃厚な顔のお二人のジャケット。

マイスキーのチェロは、「濃い」というイメージがかつてよりあって、聴く前からもう引いてしまうところがあります。
また協奏曲をやるときは、何故かいつも濃厚系の方との共演。
1回聴いただけでもうお腹いっぱいでそれきりになったバーンスタインとのドヴォルザーク旧盤、エルガーとは遠いところにあったシノーポリとの共演。
前回聴いた、MTTとのショスタコーヴィチは曲が曲だからまったく気にならない名演。

2004年にドヴォルザーク没後100年に発売された、こちらメータとの共演盤は、即時購入して聴いてみたものの、その時聴いたかぎりで、印象はどうも薄目。
今回再び聴いても、どうもしっくりとこなくて、マイスキーであり、メータである印象が正直ないと思われた。

何故だろう?

むしろ、CD長時間収録の賜物である、カップリングのR・シュトラウス「ドン・キホーテ」の方がリアルで克明、オケも乗っていて面白い。

唯一2楽章のほのぼの感と、のびやかな歌いぶりが、チェロもオケも美しくドヴォルザーク本来の魅力を余裕を持って奏でているように感じられました。
ことにベルリンフィルの木管の艶やかさと、べらぼうなうまさが実感できるのもこの楽章でして、彼らとマイスキーの絡み合いは、さりげなく速めのテンポで進められるだけに、今風のこだわりのなさがあって、わたくしは気にいりました。

この演奏が、しっくりこない云われは、自分的には、だれもが持ってるかもしれません、ロストロポーヴィチとカラヤンの共演盤が、刷り込みにすぎて、一音一音、録音の様子や、豪華見開きジャケットの匂いや、カップリングのチャイコのロココも含めて、トータルに五感に沁み込みすぎているためなのかもしれません。
ロストロポーヴィチがしつこく、何度も、これが最後ですというくらいに演奏・録音しつくしたものだから、よけいにこのカラヤン共演盤に対する愛着と執念があるのでしょう。

Dovorak_rostro_karajan

いろいろと異論もございましょうが、やっぱこれだな

ある意味味が濃すぎるバターたっぷりの肉料理なのですが、憎らしいほどに美味く(上手く)隙がなく完璧。
これで少年時代に聴き過ぎちゃったのが不幸なのか。
フルニエ&セルとか、ジャンドロン&ハイティンクあたりで知りあっておけば、いまの苦手意識はなかったかも・・・・。
罪な1枚、憎らしい1枚です。

これまで、ドヴォコンで、あの1枚を忘れさせてくれたのは、シフとプレヴィンのウィーンフィル盤です。醤油系でほどよくバタ臭い・・・・。

オーケストラもチェロと対等に活躍し、メロディアスでかつ、シンフォニックな側面も併せ持つドヴォコンですから、神奈川フィルで聴く喜びもあります。

このように、正直言って苦手なドヴォコンと、ついでに苦手なオケコンではありますが、神奈川フィルで聴けますことが楽しみなのであります。

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コメント

こんばんは。
今日、アクトシティーで椿姫聴いてきました。
懐かしい エヴァ・メイ の声がどんなものか?
びっくりしました。10年前オーチャードでの声と、ほとんど変わってませんでした。最高音は少しきびしいとこがありましたが、大変上手。
オケも全く期待していませんでしたが、東フィルより透明感がありました。

投稿: | 2013年6月24日 (月) 23時15分

Mieさん、こんばんは。
エヴァ・メイは最近、名前を見ることがなかったですが、まだまだ健在なのですね。
数年前、チューリヒが来た時にもヴィオレッタ歌ってましたが、私の方は「ばらの騎士」しか観ませんでしたので聴いてませんでした。
CDでもチャーミングですね。
ハンガリーのオペラのオケは、ヴェルディやワーグナーを基本レパートリーにしてるでしょうから、下手なオケより上手いんですよね。
こちらもCDがたくさん出てますし。
いい上演を観劇されました!

投稿: yokochan | 2013年6月25日 (火) 00時31分

今晩は、よこちゃん様。 偶然6/24の朝のNHKクラシック倶楽部の放送がマイスキーの宮崎国際音楽祭での広上さん指揮の演奏。 実はワタクシこの方の演奏、あまり好きではないのですよ。お顔同様、濃い~感じがしてどうもね…でも今日の放映のチャイ様のオネーギンとロココ風変奏曲はそれ程濃くなく良い演奏でした。
アンコールのバッハの無伴奏組曲はやはりちょっとという感じでしたが…

ドヴォコンはデュプレと堤剛御大盤があったな。 私は女性チェリストの方が好みなのか、デュプレの方が心地よく聞けました。

6/23の横浜VS阪神。ドキドキハラハラでしたが、番長5勝目おめでとう。ファン投票でのオールスター選出も嬉しいです。 しかしBSTBSさん、あんな試合の山場で放送打ちきりはないっしょ(怒)


投稿: ONE ON ONE | 2013年6月25日 (火) 01時59分

ロストロさん、実はカラヤン持ってないんであります。持っているのはジュリーニ=ロン・フィルがバックをつとめた演奏。しみじみしてるんですよ、ジンジン心に響いてきまして泣けるんであります。
当日、どんな演奏になるんでありましょうか?まあ、遠山印で神奈川フィルですから、「わび」「さび」は横に置くとして、繊細で若々しい音楽が生まれるのかな?それはそれで楽しみです。

投稿: IANIS | 2013年6月25日 (火) 02時03分

羨ましいです。神奈川フィルでドヴォルザークを聴けるなんて!こちらで不評のマイスキー。画像付の演奏はがっかりですが、CDのバッハの無伴奏はマイスキーがベストと思っています。ドボルザークは最初にロストロ&ジュリーニが好きで、カラヤン盤は乱暴でウケ狙いと感じてしまいました。。最晩年のフルニエ&N響を聴き泣いた記憶があります。ドボルザークは元々泥臭い印象がある作曲家なのでウケ狙いを感じた瞬間に、本当に下品になりますね。

投稿: モナコ命 | 2013年6月25日 (火) 06時03分

 今晩は。minamina様のブログを拝読したのですが、クラヲタ会、とても楽しそうでしたね。私が初めて聴いたドヴォさんのチェロ協奏曲はやはりロストロ&カラヤンなのです。高校時代にスラトキン指揮ロンドンフィルが長岡に来ることになり、メインがドヴォコンとチャイコ5番だったのです。ソリストが有名な方だったのですが名前が思い出せません。乏しい小遣いはたいて3500円也のCDを購入して必死で予習しました。ロストロさんのジュリーニや小澤さんと共演したCDは未聴です。カラヤンの豪華絢爛たるドヴォルザークは個人的には好きです。次に聴いたドヴォコンがヨーヨー・マ&マゼールだったのですが、指揮者が違うと同じオケでもここまで違う音を出すのかと仰天した記憶があります。
 リゲティ…名前は知っていますが全く未知の世界です。新ウィーン楽派や後期ストラヴィンスキー以降の作曲家はまだまだですね。

投稿: 越後のオックス | 2013年6月25日 (火) 17時48分

ONE ON ONEさん、こんばんは。
BSが見れないとんでもない環境なので、そちらは知りませんでしたが期せずして偶然ですね。
このヒゲのチェリストは好き嫌いが分かれますねぇ。
わたしも女性が好きといいながら、デュプレのものを聴いたこともないとんでもないオジサンです。

三浦番長はやはり頼りになります。
阪神キラーですね。
そして本当は今日も勝たなくては意味がなかったのですがが、ヤクルトですものね、すいません。
しかしBSTBは不届き千番じゃぁありませんか、まったく。

投稿: yokochan | 2013年6月26日 (水) 00時28分

IANISさん、まいどこんばんは。
いろいろとお手数かけましてあいすいません。

ジュリーニ盤も持ってますが、私の方はカラヤン盤の印象から脱しきれずに、どうもダメです。
土曜は、スッキリ系のオケになるでしょうか。
ソロがたっぷり系の人だったらどうしましょう。
本来のゴージャスな神奈フィルサウンドを期待したいところですが・・・。

投稿: yokochan | 2013年6月26日 (水) 00時32分

モナコ命さん、こんばんは。
このマイスキー盤は、やっぱりイマイチの意見が多いです。
このお髭の無伴奏は聴いたことがないんですが、いいんでしょうか。試してみなくてはなりませぬね。

ロストロさんは、録音の回を追うごとに、肩の力も抜けて自在になっていきましたね。
カラヤン→ジュリーニ→小澤と、指揮者との相性もあるんでしょうね。
この曲は、上品系のが好きなはずなのですが、カラヤン盤刷り込みのおかげをもちまして、ちょっとお下品系から脱することができませんです。

投稿: yokochan | 2013年6月26日 (水) 00時37分

越後のオックスさん、こんばんは。
スラトキン&LPOとはまた素晴らしい組み合わせの公演ですね。
しかも、チャイ5とドヴォコンとはまた!
スラトキンはシュタルケルと録音してますが、まさかシュタルケルじゃないですよね。
マも、マゼールの前は、マズア。いやどっちが先かわかりませんが、マの文字だらけ。
この曲は、シンフォニックですから、指揮者の個性にも引っ張られるものが多いのでしょう。
ライブで初聴きのリゲティとともに、楽しみな演目です。

投稿: yokochan | 2013年6月26日 (水) 00時40分

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