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2013年6月14日 (金)

ローザ 協奏交響曲 アルベルト指揮

Tokyotower_shiba

東京タワーの近くの某所。

最盛期を過ぎたバラと、梅雨の晴れ間。

遠くのビルは、虎ノ門ヒルズあたりの工事現場でしょうか。

Rozsa_sinfonia

  ミクローシュ・ローザ 

     ヴァイオリンとチェロのための協奏交響曲

      Vn:アンドラーシュ・アーゴシュトン

       Vc:ラーズロ・フェンヨ

     ウェルナー・アンドレアス・アルバート指揮フィルハーモニア・フンガリカ

                       (2000.10 @ケルン)

アメリカ風に読むと「ローザ」だけれど、出身のハンガリー人としては、ロージャ。
しかも日本と同じく、姓と名だから、ロージャ・ミクローシュとなります。

1897年ブタペスト生まれ、1957年ハリウッド没。

ブタペスト、ライプチヒ、パリ、ロンドンと、この時代の人らしく生粋のクラシカル作曲家として欧州各地を勉学・作曲して移動したロージャ。
実業家の父、ピアニストの母、実業の専攻をしながらも、その母方の血を引いて父の反対を受けながらも作曲家としての姿に重心を移動しつつ、ハンガリーで名声を受けるようになります。
実際、シューリヒトやワルター、ベームといった指揮者もローザの作品を盛んに演奏してました。
フランス時代に師事したオネゲルが、映画音楽の作曲も手がけていたことから、ローザもその道に難なく入るようになり、本格クラシカルの作曲と併行しながら、映画の仕事をするようになり、やがてハリウッドへ移住することとなります。
第二次大戦末期のこと。

同時期、ハリウッドにはユダヤの出自でアメリカに逃れた、スタイナー(風と共に去りぬ、レベッカ)、コルンゴルトもおりまして、そのほかにアメリカ生粋のワックスマンや後のハーマンなどもおりまして、まったく目を見張る充実ぶりだったのです。
こうした文化面での物量豊富さを今にして見てしまうと、経緯はともかく、アメリカには敵うはずもなかったと思うのです。

両刀使いの意味では、ローザとコルンゴルトは両大2巨頭でしょう。

しかし、クラシカル方面ではコルンゴルトの戦前の実績が勝ち、戦後はアメリカで活路を見出したローザの勝ちなのだと思います。

映画音楽分野でも、有名作品への作曲や、その数の膨大さでローザが勝ります。
白い恐怖、ベン・ハー、エル・シド、キング・オブ・キングス、黒騎士、ジュリアス・シーザーなどなど、歴史スペクタル系を中心に、その音楽が流れる作品は枚挙にいとまがないのです。
もちろんコルンゴルトはローザより10年先輩、かつ40年も先に没してしまうので、長きに渡って作曲できたローザではありますが。。。

コルンゴルトはオペラ作曲家に重心があり、ローザはオーケストラ作品と壮麗な映画音楽作曲家であったのでしょう。

本日のCDは、もうだいぶ前から何度も繰り返し聴いてきた1枚で、メインの協奏交響曲は、アメリカ時代に、ハイフェッツとピアティゴルスキーのために1958年に書かれた作品です。
30分ぐらいの3楽章形式。しかもある意味古風なコンチョルト・グロッソ。
後期ロマン派風から表現主義+民族主義的なリズムの多用+無機的なモダニズム。
そんな感じの、やはりどこかハンガリーの風土、場合によってはバルトークにも結び付くようなサウンドも聴きとることができます。
もちろん、悲愴的な哀感サウンドはヨーロッパへの郷愁をも感じさせ、ベルクと当然に仲間のコルンゴルト的な切ない甘味さも秘めてます。

カッコよくも哀しいローザのコンチェルタント。

ハイフェッツの弾くヴァイオリン協奏曲とともに、コルンゴルト好きにはお薦めの一品でござますね。

指揮は、これ系ではお馴染みのアルベルトおじさんです。

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コメント

今晩は、よこちゃん様。 またしても未知の作曲家との出会いです。 ローザ…ううむ、ローザと聞いて思い浮かぶのは「Oh!モーレツ」の小川ローザくらい(わがるひとだけわがればええby花巻さんより引用)
興味を引かれて今日(決して駄洒落のつもりはありません)ローザ探しの旅に出ました。 こういう知る人ぞ知る作曲家はナクサスからCDが出ているに違いないという勝手な思い込みから、ナクサスのCDしか売ってない書店をさまよったのですが、会えませんでした。 コルンゴルドもフィンジもお会い出来た店でしたのに…★でした。
先日の番長の完封勝利☆☆☆☆ カッケ~!惚れ直しましたよ。ありがとうフレディ…いやいやもとい。。。ありがとうダイスケ


投稿: ONE ON ONE | 2013年6月15日 (土) 20時04分

横入りします。
わかるぞ!小川ローザ!
さらに
知らないぞ!作曲家のローザ!
そうなんですよね。。。さまよえる様の守備範囲の広さは以前から感じていました。キャッチャーフライからセンターオーバーまで。球場のグランド整備から場外でのダフ屋まで。とにかく守備範囲が広い。AIKOもサブちゃんも好きという人物が果たして何人いるのだろう。
クラシック音楽ファンでローザを知ってる人が何人いるんだ!しかも作曲家にとっておそらく中心ではないエリアのVnとVcの協奏曲とか^^;
思い出せるのはブラームスの作品くらいです。でもね、こちらでご紹介いただいた作品はなんとかして入手して聞いています。秋田の田舎住みの私にとってとても貴重な情報源なのです。保守的でいつも同じのばっかり聞いている私にとって、極めて刺激的で素敵な指標になっています。感謝申し上げます。

投稿: モナコ命 | 2013年6月15日 (土) 23時07分

 今晩は。ローザという作曲家、名前は知っています。若き日のレニーがワルターの代役としてニューヨークフィルを指揮したときの曲目の中にローザの「主題と変奏曲」があったかと記憶しています。実際に私が音を聴いたローザの曲は映画ベン・ハーのサウンド・トラックぐらいのものですね。クラシック的な曲を沢山作っていることは知っていましたが、CPOレーベルから協奏交響曲が出ていたのですね。ハンガリー系の人だということも知りませんでした。
 新国立劇場でコジ・ファン・トゥッテの舞台上演があったようですね。minamina様やShushi様が面白かったと書いておられました。私はアーノンクールのDVDとクイケンのCDを持っていますが、イドメネオからティートまでの7大オペラの中でいちばん印象に残りにくい作品で…minamina様が「映像で見ても印象に残らないオペラなのに実演は面白かった」という主旨のことを確か書いておられました。

投稿: | 2013年6月16日 (日) 00時22分

名前とアドレスの記入を忘れていました。すみません。

投稿: 越後のオックス | 2013年6月16日 (日) 00時24分

ONE ON ONEさん、こんばんは。

ええ、わがるひとには、わがるよ、小川ローザさま。
中学生の小僧には鼻血ブ~でしたよ、も~う。
ローザの音源は意外と出てまして、ご指摘のとおりナクソス様のお得意分野ですね。
いつかお手にされることを願ってます!

ベイは番長ひとりが頼みの投手陣となっちまいましたね。
打つ方はなんとかなってきましたが、ピッチャーはロッテや西武の足元にも及びません。
当然にオレンジのにぐいあぞこにも。
おら東京さ行くべ・・・・って、なんだか悲しい展開ですが、アイ・ターンやって、ユー・ターンやる展開と見てます。やりますなぁ、クドカン。

投稿: yokochan | 2013年6月17日 (月) 00時26分

モナコ命さん、こんばんは。
乱読ならぬ、乱聴き。
無理無理に記事にしちゃってますが、いつもお付き合いいただいて、こちらこそ感謝しております。
古典や初期ロマン派が苦手なもので、そのあたりの守備範囲は脆弱でして、三振ばかりです。
オペラや近世のものをその時代を振り返りながら聴くのが大好きです。
まだある隠し玉をお楽しみいただければ幸いです。

そして、小川ローザの話題で、今宵はモーレツな夢を見そうでヤバイおやじとなりそうです。
あのチラリで鼻血出しまくりでしたよ。

投稿: yokochan | 2013年6月17日 (月) 00時32分

越後のオックスさん、こんばんは。
ローザの音楽では、あとハイフェッツのヴァイオリン協奏曲がまったくカッコいいものです。
どこかその音楽に、マジャール的な陰りがあるところがいいです。

新国のコシは、確か震災の年が初演の演出で、当時は歌手もキャンセルが続きながら、なかなか評判の高い上演だったかと記憶します。
モーツァルトの7大オペラの中では、コシとティトだけがまだ舞台未体験です。
でも、コシの音楽はもしかしたら魔笛よりも好きです。
フィガロ・ドンジョヴァンニ・コシの3つのダポンテオペラはメロディとドラマの宝庫だと思ってます。
今回の新国、都合が許せば昨日の最終日に行こうかとも思ってましたが残念なことをしました。

投稿: yokochan | 2013年6月17日 (月) 00時38分

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