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2013年10月29日 (火)

バーンスタイン 「ウェストサイド・ストーリー」シンフォニックダンス

Landmark_rock

横浜のハード・ロックカフェとランドマーク。

絵になりますな。

成田のイオンにも、ハードロックカフェはありましたが閉店しちゃいました。

確かに、成田のイオンSCは、外人さん多し、空港や駅から直通バスもあるんですが、どちらかというと外人さんの客層は、住んでる・働いている人系で、われわれと同じく、外食にあまりお金をかけずに、中食といって、お惣菜やお弁当を買って、お家で楽しむタイプ。

そして、空港に着いた皆さんは、東京方面へいちもくさんに行ってしまいます。
難しいものですな。

横浜や大阪、福岡、名古屋は東京と違う日本を、北海道は、さらにまた世界の中でも特異な自然を主張できる。
ほかの地域を、いかに魅力あるものにするか、知恵です。

あら、ワタクシ、今日は何を言ってるんざましょう。

ハードロックカフェからアメリカへ、そしてバーンスタインへと妄想が飛んでたのに・・・。

Bernstein_gershwin_lapo

 バーンスタイン  「ウェストサイド・ストーリー」~シンフォニックダンス

   レナード・バーンスタイン指揮ロサンゼルス・フィルハーモニック

                       (1982.@ロサンゼルス)


このジャケット、むかしから好きなんです。

ニューヨークの摩天楼は、わたくしのような世代にあっては、富と繁栄の象徴。
ことにその夜景の素晴らしさは、アメリカという国が夢のように思えて、やることなすこと、羨ましく思えるくらいで、東京の街には高層ビルは霞が関と新宿の一部にしかなかったから。

奥様は魔女に代表される、アメリカンな家電満載の快適生活も憧れの世界。

日本の家電はそれを追い越し、世界を席巻し、そしていまは敗北し、近隣のお国にお株を奪われた。
思えば、経済と市場の主役の循環であります。
政治も含めたアメリカの後退ぶりは、もうラップしてやってきている日本の姿だけど、日本人の不屈の精神と、気持ちの細やかさ、精緻なものへのこだわりは、きっと世界のどこも真似できないものでしょう。

2番手か3番手ぐらいで、世界をドイツとともに支える国であり続けるものと思いますよ、わが日本は。

そして1番は、やはりアメリカ。

バーンスタインという人間ひとりとってもそう思う。

この人の指揮する音楽は、ときに時代錯誤的な場面もいまやあり、没頭感が強すぎますが、それでもその説得力はとんでもなく強い。
 そして、この人の書いた音楽は、全人間的に普遍のものでありました。
ユダヤ教的な濃密さを伴うものもありますが、バーンスタインの音楽の根底にある、優しさ=LOVE&PIECEは、私たちが絶対に持ち続けなくてはならない概念で、その楽天的なまでの表出ぶりには永遠に敬意を評さなくてはなりません。

一方で、深刻でとっつきの悪い作品たちもたくさんあるバーンスタイン。
今後体系的に、その音楽を探求すべきかと思います。

ウェストサイドのオーケストラピース版は、コンサートでもとても映える曲です。

マンハッタンで起きるロミオとジュリエットの物語。

作者とロスフィル盤は、わたしのCDの中でも両手で指折れるくらいの時期に買った、ごく初期の1枚。
まだ3800円とか、4000円の時代ですよ。
しかも、ドイツグラモフォンから、ロサンゼルスフィル。
ウィーンやロンドンのヨーロッパ録音でなく、アメリカでのDG録音。
目の覚めるくらいに、素晴らしい録音。

メインのガーシュインとともに、何度聴いたかわかりません。
わたしにとって、永遠の名盤です。
若々しい表現はロスフィルならではで、老練な作者との抜群のコラボレーションです。

Bernstein_gershwin_nypo_2

  レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルハーモニック

                  (1961.3 @NY)


これぞ、この曲のオリジン。
ほやほやの本場演奏。

いま聴けば、粗いし、勢いが良すぎる。

けれど、喜びも悲しみも、爆発も、すべてがハイテンション。
このナイスな感情表出こそ、アメリカの最盛期。
わたしたちが、憧れた「ザ・アメリカ」。
その憧れも、なに恥じることなく、バーンスタインのもの、まっすぐストレート。

笑って、喜んで、怒って、拳を振り上げ、正義を振りかざし、そして失意し、悲しむ。

そんな感情をむき出しに、堂々としてる眩しい曲に演奏だ。

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  マイケル・ティルソン・トーマス指揮 ロンドン交響楽団

                  (1993.9 @ヘンリーウッドホール、ロンドン)


作者没して、この曲を普遍的に演奏する・・・と思いきや、思いきり、小又が切れあがり、リズムも、キッレ切れで、かっこよすぎる演奏がすぐさまに、しかもDGに録音された。

このCDは、わたしの大好きなF・フォン・シュターデがアリアと舟歌で登場しているものだから、95年に発売時すぐさま買いました。
ハンプソンも歌うそちらも大いに気に入りましたが、余白に入ったこの名曲。
このMTTの演奏が抜群に素晴らしかった。

リズミカルな小澤&SFSOよりも、はるかにキレがある。
20分のなかに、しっかりドラマを築いてる。
しんみりとしたエンディングが、作者の没頭した濃厚さよりは、さっぱりとしているところもよい。

いまや、数々の演奏で聴けるシンフォニックダンス。

まだまだこれから、いろんな演奏が登場することでしょう。

バーンスタインも、演奏で楽しむ時代になってます!

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コメント

  お早うございます。ブログ主様は、ロサンゼルス盤に思いいれが深いのですね。私は、80年代後半に出た、レニーがブロードウェイのオケを指揮した全曲盤にすごい思い入れがあります。テ・カナワやカレーラスが出ていて当時凄い話題になったやつです。シンフォニック・ダンスは、作曲者がNYフィルを指揮したのが好きですが、MTTや小澤さんのも聴きたいですね。
  日本人なのに、日本を史上最低の国であるかのように言うヘンな人たちがいます。彼らの言いざまを聴いていると日本は北朝鮮のようです。私はああいう人たちが嫌いです。しかし「日本は世界の最優秀民族、韓国や中国なんて糞くらえ」みたいなイタイ人たちが最近は若い人を中心に増えているような気がいたします。これはこれで嘆かわしいことです。日本には、日本人には、いつまでも謙虚で几帳面で生真面目なまっとうな民族でいて欲しいと心からおもいます。でも他の東南アジア諸国の勃興で、日本の一人勝ちみたいな時代はもう終わってしまいましたね。

投稿: 越後のオックス | 2013年10月30日 (水) 06時13分

グラモフォンのジャケット、懐かしいです。

高校時代、ブラスバンドでTubaだったから、これ、やった。

Mambo!先輩、トランペット、上手かった。

今、在京有名オーケストラに在籍しています。
*****

やっぱり、本人の指揮でないにしても、映画がいい。

50年以上近く経つと、あんなにまで、ヨーロッパ的で遊びがない音楽の ニューヨークフィル のOnDemand。

<<ダンボの耳>>。のように大きくして聞いていた<<mambo!のリズム>>。テンポ・ノリがうーん。
*******
'でっかいお耳のダンボ’。mambo!。'格闘技のサンボ’。徘徊する'お散歩’。

脈絡もない。話のおち もなく、ここは終わりです。

投稿: ダンボ!Mambo!。サンボ。お散歩!。 | 2013年10月30日 (水) 20時12分

ブログを見て面白かったのでコメントさせて頂きました(^ω^)
もしよかったら自分のブログも見てくださったら嬉しいです★
http://blog.livedoor.jp/daisukedkc/
ちなみに料理レシピのブログです!!
これからちょくちょく拝見させて頂きます☆
よろしくお願いします(^ω^)

投稿: | 2013年11月 1日 (金) 08時43分

越後のオックスさん、こんにちは。
ロス盤は、CD初期に購入して、10枚程度の頃でしたので、録音もよかったからリファレンス的な存在でした。
もちろん、その後の全曲盤も即座に買って聴きました。
映画でなくとも素敵な作品に魅了されましたが、歌手が立派すぎるのが難点でしょうか・・・。

謙虚に、日本の国と自然と食を愛する、それだけでいいと思います。
いろんなことには耳をふさぎたい昨今ですが、なかなかそうもいかないですね。

投稿: yokochan | 2013年11月 2日 (土) 10時07分

ダンボ!Mambo!。サンボ。お散歩!さん。
すごい名前できましたね、思わず吹いてしまいました(笑)

NYPO盤のマンボ!は掛け声なし、ロスフィルは盛大にやってます。
少しの遊びも必要な曲です。
そして、わたくしも、テレビですが、映画には感銘を受けました、泣けました。
ナタリー・ウッドは美しかったです。

投稿: yokochanyoko | 2013年11月 2日 (土) 10時14分

読み人しらずさま、コメントありがとうございます。
料理は好きですので、参考にさせていただきます。

投稿: yokochan | 2013年11月 2日 (土) 10時24分

こんにちは、よこちゃん様。
ウェストサイドストーリーのナタリー・ウッド。。。若くして死去、30数年前水死でしたよね。事故か事件か?騒がれた記憶があります。
奥様は魔女のエリザベス・モンゴメリ。金髪美女でしたね~♪憧れでした。庭付き一戸建てに自家用車。 あぁ、アメリカ! 同時期に実写「サザエさん」があり、アメリカと日本のホームドラマの違い歴然でしたっけ…
どちらも夢中で見ていました。親に早く寝ろと怒られながら(懐)
さて、今日で日本一は決まりましょうか。田中まーくんがG軍を封じ込める姿を思い描きつつ、失礼します。

投稿: ONE ON ONE | 2013年11月 2日 (土) 14時57分

ONE ON ONE
ナタリー・ウッドは、憧れ級のスター。
美しい方でした。
それとブロンドの、お目々くりくり美女は、カラーテレビになってから、ますますアメリカへの憧憬に繋がりました。
江利チエミのサザエさんでしたっけ。
お茶の間と、芝生の庭付きのソファールームとの違い。
すべてに大違いですが、いまだにお茶の間の方が落ち着きますね。

そして、楽天、やりましたね。
東北の悲願は、おおくの日本人の思いです。

投稿: yokochan | 2013年11月 3日 (日) 23時39分

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