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2013年10月12日 (土)

ベルリオーズ 幻想交響曲 ムーティ指揮

Hamamatsucho201310

10月も10日が過ぎてしまい、いまごろに、小僧のお出まし。

今月は、港区の社会福祉協議会60周年の旗を背負っておりました。

旗にちょこっと見えるキャラクターが港社協のマスコット。

それをイメージしたものでしょうね、今月の小僧は。

東京タワーです!

Hamamatsucho201310_a

今日は、ほんとに暑かった。

夏の暑さとも違う、ちょっと付き合い憎い暑さ。

秋の暑さで、みなさん体調がイマイチではありませんか?

ワタクシもそのひとり。
どうも調子悪い。
ずっと眠いし。

Berlioz_muti

  ベルリオーズ 幻想交響曲

   リッカルド・ムーティ指揮 フィラデルフィア管弦楽団

                   (1984.11 @フィラデルフィア)


ベートーヴェンの第9(1824)と幻想(1830)の間には6年の年月があり、その6年に驚きもあり、またベートーヴェンの凄さも逆に感じもします。

第9のあとの「月イチ幻想」。

若獅子と呼ばれたムーティも、今年72歳。
ヴェルディ・イヤーに即して、今年、単身来日して日本人オーケストラを指揮します。
さらに、来年は、ローマ歌劇場を率いてやってきて、ナブッコとシモン(!)をやります。

いっときの体調不良は克服して、とても元気そうなムーティさん。

熱烈アバディアンであるワタクシは、レパートリーもポストもことごとくぶつかるムーティを快く思っていなかった時期があってあまり聴かなかった頃があります。

デビュー時は、それこそ、その若々しい颯爽とした指揮ぶりに惚れこみ、アバドとともに大好きな指揮者となりました。
ベームが抽選でハズれ、ムーティの日本デビューを真近で聴き、「アイーダ」のレコードも憑かれたように聴きまくった。

でも、アイーダのキャストは、その少し前、アバドがスカラ座とミュンヘンオリンピック上演したそのものだったし、そのあとの「仮面舞踏会」も、アバドがコヴェントガーデンで上演したそのもの。
なんだか、慎重なアバドに対し、次々と先に攻めてくるようなムーティ攻勢が面白くなくなった。
スカラ座就任もそう。
あと、録音レーベルの音のイマイチ感も不満だったし。
EMIとソニーの一部。でもフィリップスは最高だ。

そんなこんなの思いも、アバドが体調を壊したとき、ムーティがアバドを心から心配し、お互いが尊敬しあう関係が築かれ、本当に涙がでるほど嬉しかったものだ。
いまでは、昔のムーティさんの録音も含めて、いろいろと聴いてますよ。
特に、フィルハーモニアとフィラデルフィア時代のものをあらためて見直してます。

そんな中から、フィラデルフィアとの「幻想」を久しぶりに引っ張りだしてきました。

元気で劇的なムーティならではの幻想を期待すると、決してそうではない。
思いのほかゆったりめのテンポで、じっくりと歌わせるところをクローズアップしつつ、丹念に描いた幻想に思える。
もちろん、フォルテの部分は、屈強のメジャーオケゆえに強烈で爽快、金管のブリリアントな響きもさすがのフィラ管と思わせますし、3楽章における弦楽器の美しさも、ムーティの歌い心地のよさも相まって大変によろしい。
スコアに忠実に取り組み、よけいなデフォルメは一切なく、音楽の本質一本勝負といったところ。
それでも、終楽章のこの曲ならではの爆発ぶりには、心晴れるほどの爽快感を味わえます。

欲を言えば、40代に入ったばかりのムーティさん、もう少し踏み外して力みまくってもよかったんじゃない?
ライブだったらまた違ったかもしれないし、フィリップスとの録音でもまた違ったかも。

いまならシカゴとのライブが出てくるかもしれませんね。

アバドとともに、ムーティさんも、いつまでも元気で活躍して欲しいと願ってます!

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コメント

私もアバドのファンでしたが、ムーティの「アイーダ」や
シューマンの交響曲のCDを聴いて、こちらもさすがと思いました。実演では1回、ウィーン・フィルと来日した時に聴くことができ、それは吉田秀和氏が「空に虹のかかる心地」と表現していた大演奏会でした。ムーティの来年の来日、特に「シモン・ボッカネグラ」はすごいだろうなと想像しています。アバド、ムーティの二人とも本当に名指揮者です。 すいません、スカラ座の「椿姫」も見ていました。公演後、興奮して渋谷の街を歩いたことをなつかしく思い出します。  新潟のbeaver

投稿: | 2013年10月25日 (金) 22時09分

コメントどうもありがとうございます。
ムーティのシューマンは、フィルハーモニアもウィーンのものも未聴なのですが、若い頃のものに今は惹かれます。
と同時に、ムーティさんをこれまであまり聴いてこなかった自分が恨めしいです。

デビュー時のみ聴いたウィーンフィルの後年のモーツァルトや、スカラ座との度重なる来演も今思えば惜しいことをしたものです。
お聴きになられたとのこと、とても羨ましいです。

月末のヴェルディ公演も行くことあたわず、来年のローマはなんとか、と願ってます。

投稿: yokochan | 2013年10月26日 (土) 07時38分

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