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2013年12月 4日 (水)

ベートーヴェン 交響曲第5番 マリナー指揮

Marunouchi2

丸の内中通りは、いまやイルミネーションまっさかり。

乗り換え駅、かねてより起点の東京駅から有楽町までは、ちょうどいい散策コース。

今年は、LEDの進化と大幅普及もあり、やたらと眩しく、各店も独自展示で、震災の年の慎ましさがウソみたいな艶やかなイルミネーションが各所にみられます。
 それもまた、東京・横浜の中心部や、各地のターミナル駅周辺のみのこと。
そうでない駅や街は、相変わらず真っ暗。

それでいいんでしょうね。

Beethoven_sym58_marriner

  ベートーヴェン 交響曲第5番 ハ短調

 サー・ネヴィル・マリナー指揮
           アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ

                       (1987.11 @ロンドン)


いわゆる、俗にいう「運命」、第5であります。

かつての昔、仕事先の方に、この「俗に言う」というフレーズが口癖の方がいらっしゃいました。
その方、当然に、俗に言う「オジサン」だったのですが、なんでもかんでも、「俗に言う」という前触れを、言葉の始めにつけちゃうものですから、うまく行ってるときはいいんだけど、失敗したときなんぞに、こちらからの問題提起に対し、いわゆるそれは、「俗に言う」とか言ってしまって弁明するもんだから、かえって心象を悪くししてしまって、ぐちゃぐちゃになってしまうのでした。

言葉というものは、本当に大事です。

俗に言う、「運命」なれど、ふりかぶらずに、ごく普通に、ベートーヴェンのスコアを音にする行為。
そんな演奏行為が、マリナーとアカデミーの、隅々まで見通しのいい、伸びやかで気持ちのいいベートーヴェンなんです。

どこまでも曇、一点なく、この頃の、雲ひとつない澄みきった青空のようです。

そのうえで、じゃじゃじゃじゃ~ん、なのですから、もたれずに気持ちいいですね。

二日酔いの、むかむかした胃やお腹でも、もたれません、下しません。

すっきりさわやか、後味も爽快なベートーヴェンです。

ピリオド系の軽快かつ爆発的な演奏も充分に聴きました。
その反動としての、たっぷりとした演奏も、さらに濃厚な反動的な演奏も聴いてます。

まだまだ、異種な演奏の可能性も音楽というものには幸いにして秘めております。

70~80年代に、興隆したサー・ネヴィル・マリナーの爽快音楽は、もしかしたら、これからまた、音楽界の決め手となるような気がします。
聴く側にも、演奏側にも、ことさらの負担とストレスのないフリーダム具合。
軽やかさが身上だけど、その姿勢や音楽の組みたてには、ともかくシビア。

そんなマリナーは、いま重厚熱路線に、老いてから踏み入れてますが、マリナー・ファンは、こうして彼のかつての演奏にこそ、今につながるスタイルを見てとっているのです。

この第5の軽やかさと、透き通ったアンサンブルによる見通しの良さは、田園の前の曲としての認識も持たせてくれました。
本当に、気持ちのいいベートーヴェン。
これもまたートーヴェンでありました。

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コメント

お早うございます。マリナーのベートーヴェンは実は全く聴いたことがないのです。彼のバッハやモーツァルトは非常に好きですが。驚異的なまでにレパートリーの広い方ですよね。それこそカラヤン、レニー、オーマンディに匹敵するほどの。モーツァルトはワルターやベームの団塊ジュニアの私には立派なんだけど少し古風に聴こえる演奏も聴きましたし、ピノック、ガーディナー、マッケラスらの古楽器や古楽器奏法の軽快で過激な演奏も聴きました。でも往年の大巨匠の演奏や古楽器派の過激演奏に疲れた時聴きたくなるのが必ずと言っていいほどマリナーのモーツァルトなのです。彼もベートーヴェンもそういう魅力に富んだ演奏なのでしょうね。

投稿: 越後のオックス | 2013年12月 5日 (木) 05時47分

ボ・ボ・ボ・ボーン!ボ・ボ・ボ・ボーン!

ボンに生まれた非’凡’な才能に家族から祝福されて生まれてきたベートーヴェン。’ぼん’ちゃん。

LEDの進化、大きいですね。長持ちする電球。暗い時間にも筆を握っていた’ぼん’。

ボ・ボ・ボ・ボーン!
この四つの音の波形。こんにちは。という意味もあるんでしたっけ。
日本では玄関をノックする時は、<コン・コン・コン>の3拍子でしたよね。
向うの国は、<コン・コン・コン・コン>とノックするのが基本形でしたっけ。

今は、玄関のノックしないですよね。チャイムの’ピンポーン’。玄関に、卓球の玉を叩きつけたら・かつけたら。’ピンポーン’だから、<出て来い>になったりして。

<運命>の争いになったりして。器物損壊で警察行きですね。

投稿: ボ・ボ・ボ・ボーン | 2013年12月 5日 (木) 08時18分

越後のオックスさん、こんにちは。
お元気そうでなによりです!

そしておっしゃるとおり。
本格たっぷり系でもなく、エッジの聴いた先鋭系でもなく、心から安心して浸れるのがマリナーの音楽です。

いまや、この人の数々の録音は至芸品に感じます、わたくしには。
めんどくさくないのです。

ナイスなコメント、ありがとうございます!

投稿: yokochan | 2013年12月 5日 (木) 22時44分

ぼぼぼーん、転じて、ぽぽぽぽ~んは、震災後、日本広告機構が毎日流していた、挨拶の魔法でした。
ピンポーンも、それ系ですね。

苦虫かみつぶしたベートーヴェンの第5も、マリナーのような演奏なら、にこやかに、ピンポーンに応えられます。
こんなベートーヴェンも大好きです。

投稿: yokochan | 2013年12月 5日 (木) 22時47分

おはようございます。

マリナー卿の指揮したベートーヴェンの5番ですか。
何だか、終楽章に魅力を感じちゃいます。
若々しそうな(笑)

実を言うと私もマリナー卿の指揮したディスクを聞き出したのは
ここ最近でして、ステージできいたのもここ10年内、
というくちでして。

しかし、この人といいブロムシュテットといい、
驚くほど元気で…(汗

投稿: スリーパー | 2013年12月 6日 (金) 09時23分

スリーパーさん、こんにちは。
マリナーのベートーヴェンは、いずれも爽快系の、のびのび演奏で、この5番も例外なく、するっと聴けてしまいます。

最近のマリナーは、スペインでの録音が多いですが、かつての録音魔の勢いはなくなりました。
しかし、いつまでも元気です。
指揮台に飛び乗り、椅子もなしです。
いつまで頑張って欲しいです。

投稿: yokochan | 2013年12月 7日 (土) 10時07分

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