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2014年1月16日 (木)

ショパン 「舟歌」 ツィメルマン

Hakubai

都内の公園では、梅がもう、その蕾をふくらませてきまてました。

寒さはピークを迎えつつあり、北国では、雪もまだまだこれからなのに、こんな画像をすいません。

気持ちだけでも、春を先取っていただきたいものですから。

Chopin_balladen_zumerman

     ショパン 「舟歌」 ヘ短調

        ピアノ:クリスティアン・ツィメルマン

 

                  (1987.7@ビーレフェルト)

ショパン(1910~1849)の36歳の作品。

舟歌、と呼ぶよりは、「バルカローレ」と言った方が好き。

ショパンの作品の中でも、もっとも好きな作品。

ヴェネチアのゴンドラ漕ぎの歌を、舟歌=バルカロールとよび、8分の6拍子であることが多い。

そのたゆたうような、リズムを用いた音楽作品としては、フォーレのピアノ曲とオッフェンバックのオペラ「ホフマン物語」が、ショパンとともに高名です。

そして、日本人なら忘れちゃならない、演歌のひとつ、八代亜紀の「舟歌」もあります。

 お酒はぬるめの燗がいい、肴はあぶったいかがいい。
 女は無口なひとがいい。

 しみじみ呑めば、しみじみと
 思い出だけが 行きすぎる

 涙がほろりと こぼれたら
 歌い出すのさ 舟歌を


あぁ、なんて、日本なんでしょう。
恨みつらみは、もう置いといて、諦念に身を任せ、酒にわが身を置くのだ。

そんなときのBGMは、八代亜紀じゃなくっても、心優しいショパンだっていいはずだ。
8分の12拍子でかかれたショパンの舟歌。

緩やかなリズムの、ピアノの漕ぎ手に、ゆったりと身を任せ、日々の思いを、ここに解放するのもいい。
微細に変化する旋律と、その調性。
わずか9分あまりのこの作品。
人の気持ちを、いつしか、デリケートに包みこみ、柔らかな感情にしてくれるでしょう。

このスムージィーな、この曲が大好きです。

ツィメルマンの硬軟豊かな演奏は完璧。

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コメント

”レコード”という時代の終わりまでに、一定の大物になることに成功したクリスティアン・ツィメルマン。

ショパンコンクールでの優勝者ですよね。この後の優勝者って、皆、大物になっていく道が難しいような。

”レコード”という時代は、育てていく風土が音楽業界にはあったような。どんなに商売っ気に貢献してくれる人材でも。

今は、使い捨て・淘汰ですよね。世界市場での生き残りに赤信号が点っている優勝者も居ますよね。。ブーニンとか。。

舟歌、、、、、、生きていくときは、巨大な助け舟が現れず、一人で漕いでいくの荒波ですよね。

穏やかな波でも、一端’世界市場での生き残り’の荒波に飲み込まれると、人生の歯車が壊れてしまったりして。。

舟、手漕ぎはスクリュー入らないから。波の流れに自然に任せられるけど。。。歌を舟の上で歌っていられますよね。

投稿: T.T | 2014年1月17日 (金) 08時26分

T.Tさん、こんにちは。
たしかに、おっしゃるとおり、コンクールあがりの奏者たちは、80年半ば以降、大物への道が厳しくなった感がありますね。
レコード会社が、アーティストを専属で取りあい、競い合っていた時期がしぼみだしたのと同じくします。

船頭多くして、丘にあがる・・・みたいな感じもありますので、気楽な一人旅も苦はありますが、心には優しい気もします(笑)

投稿: yokochan | 2014年1月18日 (土) 10時08分

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