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2014年1月 6日 (月)

グリーグ 「ペールギュント」組曲 ハンドレー指揮

Azumayama_a

夕暮れの相模湾と箱根山麓。

まだお日様が明るいうちから、こうして山の向こうに沈むまで、1時間も見てました。

こんなゆっくりとした時間も自分には、とても愛おしく思えたお正月の一日。

はやくも、はじまりましたね、日常が。

みなさまも、心に、そんなゆったり感をきっと秘めて、また毎日の始まりを実感されたのではないでしょうか。

例年通り、正月明けは、新春名曲シリーズであります。

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   グリーグ 「ペール・ギュント」組曲 第1番、第2番

     ヴァーノン・ハンドレー指揮 アルスター管弦楽団

              (1986、89 @アルスター・ホール、ベルファースト)


グリーグ(1843~1907)の「ペール・ギュント」は、中学校の音楽の授業で聴きました。

その時の音楽の教科書には、絵入りで、冒険に燃えるペールは、きらきら眼の青年、故郷に残した可哀そうな老母と、彼を愛したソルヴェーグは、すがるような気の毒な眼差し。

まったく、海や山に近い国々の男たちは、故郷や肉親を顧みずに、アドヴェンチャーなのでして、それは洋の東西南北もありません。

ノルウェーの文豪イプセンの書いた物語そのままに、劇音楽とし、同時に管弦楽組曲を仕立てたグリーグ。

中学の音楽では、国民楽派というカテゴリーで習いました。
たしかに、そのとおり。
ドイツ・オーストリア・イタリア・フランスじゃない広域ヨーロッパ音楽の一環。

じゃぁ、イギリスはどうなんだ?

北欧系の音楽が、イギリスの作曲家にあたえた影響は少なからず大きい。
ディーリアス、バックス、バントック、アイアランド、

国民楽派でなく、ヨーロッパ後期ロマン主義と呼びたい。

グリーグの音楽は、北欧ならではのクールな清涼感と、優しく懐かしいメロディにあふれている一方、なかなかにダイナミックなオーケストレーションの妙も味わあせてくれます。

「朝、オーゼの死、アニトラの踊り、山の王の宮殿にて」

「イングリットの嘆き、アラビアの踊り、ペール・ギュントの帰郷、ソルヴェーグの歌」

いずれの8曲も、何故か、中学の授業で聴いたとおりの印象があり、そして、それぞれの曲名をそらんじてる自分が嬉しかったり。
同じ思いは、「くるみ割り人形」と同じ。

長じて、この曲に、北欧の澄んだ空気と、リリシズム、優しい歌、それらの半面の、厳しい環境と荒々しい生活を、より感じるようになりました。

名曲も、少年時代と、オジサン時代とで、受け止め方が変化するのはあたりまえ。

ハンドレーとアイルランドのオーケストラのクール感は、ブルー系で、とってもグリーグに相応しい桂品なのでございました。
昨日のカラヤンも、手とり足取り、明快な演奏なのですが、充分すぎる案内人に、疲れてしまいそう。
ほどよく、突き放してくれる、ハンドレー盤。

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コメント

あけましておめでとう。
「ペールギュント」の「朝」は日の出のようなシチュエーション。組曲はカラヤンが十八番ですね。全曲はないもののブロムシュテット、サンフランシスコ響。テイト、ベルリン・フィルの劇版が手元にあります。「ソルヴェイクの歌」は鳥肌が立ちます。本田美奈子さんも生前に取り上げていましたから。
クラシックを聴き始めた頃は組曲でしたが、歌入りで大人になったかな、と感じるようになりました。
今年もよろしくお願いします。

投稿: eyes_1975 | 2014年1月 7日 (火) 20時11分

eyes_1975さん、あけましておめでとうございます。
こちらこそ、本年もよろしくお願いいたします。

そう、カラヤンは何度も録音してましたね。
そしてたしかに、大人になると全曲盤を聴くようになって、組曲の方はあまり聴かなくなります。
久しぶりに新鮮でした。
ブロムシュテット盤は、わたしも聴いてますが、録音もよくて、アメリカのオケから北欧の響きをよく引き出してますね。
ドレスデンでも録音していたはずですが、廃盤中のようです(EMI)。

投稿: yokochan | 2014年1月 7日 (火) 23時14分

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
「ソルヴェイグの歌」はピアノで練習してみたことがありますが、雪を踏みしめる足音と春を夢見ている様な情景をイメージしながら弾きました。バーバラ・ボニーで聴くこの歌はまことに美しくぼうっと聞き惚れてしまいます。「玉を転がす」という表現がありますが、ところどころ丸い球が宙を舞って飛んでゆくように感じる瞬間があり、声がゆらゆらと消えてゆくその瞬間がえも言われず心地よいと感じました。

投稿: 聖母の鏡 | 2014年1月 8日 (水) 01時09分

聖母の鏡さま、こちらこそ、本年もよろしくお願いいたします。
ソルヴェイグを歌う、バーバラさんの美しくも、懐かしい歌声が、まるで耳に届くかのような、すてきなコメントをいただきました。
同じような声質の、ルチア・ポップもマリナーと録音しており、そちらも大好きな1枚となってます。

この曲は、とりわけ冬には心に沁みますね。

投稿: yokochan | 2014年1月 8日 (水) 23時46分

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