J・シュトラウス 「くるまば草」序曲 アバド指揮
1月2日の夕方の吾妻山。
菜の花が7分咲き。
相模湾に夕日が映ってきれいなのでした。
J・シュトラウス 喜歌劇「くるまば草」 序曲
クラウディオ・アバド指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(1991.1.1 @ウィーン)
最近は、すっかり見なくなってしまった、ウィーンフィルのニュー・イヤーコンサート。
いつから見なくなっただろう。
たしか、ヤンソンスが初登場した年が最後だと思うから、もう10年かもしれない。
何故、こうなったかはよくわからないけど、ウィンナワルツがちょっと飽きちゃったのと、毎年変わる指揮者たちに、あんまり新味がなくって、わくわく感もなくなっちゃったからかも。
昔は、ボスコフスキー・オンリーで、そのあと、マゼール、カラヤン、アバド、クライバー、メータ、ムーティと、思えば楽しかったものだ。
でも、もっと年とって、おじいちゃんになったら、孫か、猫を膝に抱いて、うっとり顔で、ニュー・イヤーコンサートを見ることになるかもしらん・・・・・。
今日は、かつて2度登場した、アバドの最後のニューイヤー、1991年ものの中から、冒頭演目の「くるまば」序曲を。
当然に、ことしのニュー・イヤーは見てないけど、いま調べたらバレンボイムだったのね。
そして、この曲も演奏してるのね。
全然偶然の選曲でした。
だって、この序曲、大好きなのです。
ボスコフスキーで聴いて、そしてアバドが爽快に演奏したものを聴いて!
1895年に初演されたシュトラウスのオペレッタで、その内容はよくわかりませんが、ブラームスが、シュトラウスのスコアに手を加えたとあります。
分厚い響きも感じますが、優美なワルツと、少し表情を情熱的にした同じワルツの対比が素敵ですし、アップテンポで盛り上がってゆく、終結部も、オペラの始まりを楽しく予見させるナイスなものです。
アバドのにこやかな表情と、しなやかな指揮ぶり。
オーケストラの面々も、大ニコニコ大会であります。
アバドが、ウィーンフィルを指揮しなくなってしまって、もう久しいですが、こんな演奏や、下の映像を見ちゃうと、もう一度!、と熱望したくなります。
昨年に来日取りやめ以降、コンサートのキャンセルが続いてますが、ことしは、じっくり養生して、また元気な笑顔を見せて欲しいものです。
大巨匠ですが、アバドは、わたくしにとっては、アニキみたいな存在ですからして。
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コメント
遅まきながら明けましておめでとうございます。私も今年の初クラシックはR・シュトラウスのばらの騎士組曲にしました。プレヴィンとドラティ、どちらにするか迷ったのですが、どちらも好きな演奏なので両方聞いてしまいました。
アバドは88年と91年にニューイヤーを振ってますよね。両方ともTVで観ました。シューベルトの曲をニューイヤーで取り上げたり彼独自の選曲と解釈が面白かったです。くるまば草序曲、やってましたね。ブログ主様が今日アバドの演奏を記事にされたので私も聞いてみようと思ったのですが、手持ちの音源がなかなかありそうでなのですね。カラヤンやボスコフスキーの選集にも入っていませんし。でもナクソスのシュトラウス大全集52枚組をひっくり返していたらアルフレッド・ヴァルターという指揮者の演奏が入っていて、それで聴いてみました。三回聴きました。アバドやクライバー父子やクレメンス・クラウスがウィーンやベルリンの一流楽団を指揮した演奏が第一級のワインだとするとこれはおいしい地酒でしょうか。こういうひなびた演奏もいいものですね。ユーチューブでアバドのくるまば草が観れるとは思いませんでした。これからじっくり鑑賞いたします。
投稿: | 2014年1月 3日 (金) 08時49分
名前を書き込むのを忘れておりました。申し訳ありません。アバドの演奏、ユーチューブで観ました。アバドも楽団員も楽しそうにノリノリでやってますね。
投稿: 越後のオックス | 2014年1月 3日 (金) 09時00分
30年以上、見続けていたニューイヤーコンサート、初めてTVで見なかった今年。オーストリア放送教会のHPから聞くインターネットラジオも途中で聞くのを止めました。
理由は、あまりにもシンフォニックだからです。
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1991年、文字通りの東西冷戦の終焉を迎えていく、ソビエト連邦崩壊の年の、ニューイヤーコンサート。
アバドは、この年が最後。そうなるのでしょうね。。。
新しい総支配人との信用・信頼関係を築けず、ウィーン国立歌劇場の音楽監督を途中で辞めていくことになる幕開けの年のニューイヤーコンサート。
「くるまば草」 序曲、バレンボイムが取り上げたのですね。アバドが昔取り上げていたことを知っていたのかしら。
バレンボイムは、ミラノを去って後任も決まり。
去るものの思いに、「くるまば草」 序曲があったりして。考えすぎだけど。。
バレンボイムーアバドーメータは、元々 ワンセット。
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80歳という年齢の声のお声がかかると、体力・身体・精神面の個人差が極端に現れるものです。
レコード という時代を支えていた指揮者の長生き1930年代前後3・4年に生まれた指揮者がいつまで、良い演奏を聞かせるのでしょうね。
このあと、一瞬空白になる世代。になっていくので。。
投稿: T.T | 2014年1月 3日 (金) 09時32分
越後のオックスさん、こんにちは。
そして、あけましていめでとうございます。
アバドの2度のニュー・イヤーの音源は、わたしにとってとても大切な2枚です。
アバドらしい、ご指摘のシューベルトやモーツァルト、仮面舞踏会カドリーユなど、ユニークなプログラムでした。
たしかに、うまいこと言いますね、地酒とはまた。
わたしの場合の地酒は、コンサートホール原盤のワルベルクやスワロフスキーの演奏です。
録音もこもって、もこもこなので、よけいに田舎臭くて、いい感じです。
投稿: yokochan | 2014年1月 4日 (土) 11時28分
T.Tさん、こんにちは。
わたしは、もう少し早く、ニューイヤーを関知しなくなりましたが、たしかにバレンボイムは異質に感じますね。
もちろん、聴いてないから、適当なこと言ってますが、いけませんね。
アバドは、ヴェヒター監督とソリが合わなかったのと、ザルツブルクでのウィーンフィルメンバーが一定でなかったことに不満を表明したことから、ウィーンと疎遠になったのでしたね。
彼らの世代のあとは、たしかに、空白域。
いつまでも、元気で頑張って欲しいものです。
投稿: yokochan | 2014年1月 4日 (土) 11時38分