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2014年2月 9日 (日)

チャイコフスキー 交響曲第5番 アバド指揮

Hamamatsucho201402_a

ちょっと遅れた2月の小便小僧さん。

疾走する新幹線も一緒に撮れました。

五輪の旗と日ノ丸をしょってますよ~

Hamamatsucho201402

さらに、背中にはスケートブーツ!

今月は、例月にも増して凝ってますね~

なにかとありましたから、なごみますね。

Tchaikvsky_sym5_abbado_bpo

  チャイコフスキー 交響曲第5番 ホ短調

    クラウディオ・アバド指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

                       (1994.2 @ベルリン)


月イチシリーズ。
順番ではベルリオーズだったけれど、2月はアバドを偲んで、チャイコフスキーの出番にいたしました。

ウィーンフィルとの「悲愴」は、先に取り上げました。
その「悲愴」は、アバドは、ウィーン・シカゴ・ベルリン・シモンボリバルと4つの録音を残してます。

一方のお得意曲、5番は、ロンドン・シカゴ・ベルリンの3つ。
ウィーンフィルでも聴いてみたかったものです。
ついでに、ドゥダメル君のあのオケでもはじけて欲しかったな。

きっと若い日々から、この曲が好きだったと思わせる1970年、アバド38歳のDG録音。
かっちりとした構成感を築きながらも、各楽章は、歌いに歌いまくり、ロンドン響も、完璧に着いてきます。
明るくて、前を向いて前進したくなる、そんな演奏が大好きでした。

シカゴでの演奏はその15年後、CBSの録音が硬くて、それがあの全集のマイナスイメージを、自分のなかで作り出しているのですが、そこはやっぱりシカゴ。
全能の威力でもって、アバドの指揮を受け止め、機能全開フル回転の凄さです。
プロフェッショナルにすぎて、怖いくらいの演奏ですが、そこはアバドですよ。
歌と、柔らかな表情、ピアニシモの美しさなど、アバドならではの個性もたくさん。

そしてベルリン。

94年2月のライブがCD。
翌月のザルツブルク・イースターのライブを自家製CDR。
10月の日本公演、サントリーホールライブは、テレビの放送録音。

Abbado_bpo

この3つで、一番熱いのが、日本公演。
映像を伴ってるからかもしれませんが、「禿げ山(オリジナル)」「火の鳥」「チャイ5」と、アバドの大好きなお気に入りロシアもの3本だし、大いに奮発して指揮している姿が丸わかりのものでした。

こちらの映像は、NHKがアバド追悼で放送するそうです。
番組表、気を付けてチェックしていてください(と、いつも忘れてしまう、自分にも言ってみる)。

CBSの、フィルハーモニーでのライブCDは、安定感とともに、アゴーギグが豊かで、手の内に入ったチャイ5を自在に奏でる感があります。
録音もこれはいいです。
 そうした自在感や、テンポや強弱の揺らしは、アバドにしては珍しいもので、いかにこの音楽への、のめり込み具合が高いかがうかがえます。

インテンポに徹し、ロンドンのニュートラルな音色を歌心でもって活かしきったロンドン盤と、自信にあふれ、当代一の名器を手にして、思いきり、好きなチャイコフスキーを喜びを持って表現しつくしたベルリン盤。
 どちらも、わたしたちがよく知っているアバドの姿であります。

チャイコフスキーの第5番は、運命的なファンファーレを持つ4番とともに、こちらのその運命は、ほの暗いその主題が増殖し、発展し、やがて歓喜へと導かれる循環・発展主題を持つ、かっちりした交響曲でもあります。

そんな背景もしっかり感じさせるのが、アバドとベルリンフィルでした。
 カラヤンの偉大さは、商業主義とか言われつつも、じつはその音楽は至極まっとうで、ドイツ、しいてはヨーロッパの伝統に根ざした美しい均整のとれたフォルムを持つもの。
 アバドも、同じで、どんなときでも形崩れのない、万全の姿勢の良さを保って、その上で、各声部を存分に歌ってみせる。
このバランス感覚こそが、オペラ指揮者でもあったアバドの本領です。
 さらに、そのうえでみせる、ライブにおける爆発力。

そして、このジャケットに象徴される、アバドがロシアに持つ思い=ムソルグスキーの社会派・反体制派的なもの。
それは、弱き民衆への愛情なのですが、チャイコフスキーとムソルグスキーを結びつけるような、ユニークさも、この演奏は持ち合わせていて、カップリングの救いの少ないショスタコーヴィチ編のムソルグスキー歌曲の流れで聴くと、アバドの意図がよくわかります。

ロシアの広い大地と、その矛盾。
そんな思いを巡らすことのできるアバドの取り組みでした。
ことのほかの「渋さ」も、アバドのチャイ5の特徴です。

ベルリンでの録音が、スタジオからライブへと、すべて移行したのは、コストの問題ばかりでもありません。
ライブで起こる、アバドの煌めきと、ストーリー性、それゆえなのでした。

今日は、雪を見ながら、アバドのチャイ5を、各演奏、何度も聴いてしまいました。

ルツェルンで、今年はブラームスが予定。
もしかしたら、次はチャイコフスキーもあったかもしれない、そんなマエストロ・アバドです。

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コメント

全部聴いた訳ではないですが、アバドのチャイコフスキーの交響曲録音の中では、このBPOとの5番が最高かと思います。こだわりのある暗さに、CBS録音にしては美しい音色が聴けます。

投稿: faurebrahms | 2014年2月10日 (月) 22時33分

faurebrahmsさん、こんにちは。

おっしゃる通り、このBPOの5番は、暗さもあって、チャイコフスキーの音楽としての完成度が高いと思います。

一方で、ウィーンとの若い日の演奏や、ベルリンの悲愴も大すきな演奏です。
シカゴはDGだったらよかった・・・・

投稿: yokochan | 2014年2月11日 (火) 20時37分

ザルツブルグ音楽祭でのウィーンpoとの5番(1978年ごろ?)がFMで放送されて、それをカセットテープで録音して何回も聴いていました。特に第2楽章のウィーンpoのウィーン的な美しさ(ロシア的でないけど)が、印象的でした。
シカゴsoとの演奏も良かったですが、何かが足りなくて・・
このBPO盤は、この時代のアバドらしい精妙な演奏で、カセットが失われた今、カラヤンのBPO盤とともに愛聴盤です。

投稿: astar | 2014年2月22日 (土) 07時47分

astarさん、こんにちは。

ザルツのチャイ5、そちらは不覚にも、存じあげませんでした。
さぞかし・・・と思うと、是非にも音源化を望みたいですね。
アバドは、やはりライブですから!

今回のBPOのほの暗さは、カップリングゆえ、の部分もあるのですが、ロンドン響の解放的な演奏も大すきです!

投稿: yokochan | 2014年2月23日 (日) 01時09分

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