R・シュトラウス オペラ管弦楽曲 テイト指揮
芝桜のように、びっしり咲いたツツジにございます。
日が差すと、夏のような陽光。
ほのぼの系の春は、すぐに終わっちゃって、日差しの強い春に。
でも低気圧のいたずらも、また春の連休のならいで、陰ると、ちょい寒の日々なんですな。
もうずっと昔だけど、連休に京都行ったら、やたらと寒くて唇青くなった。
一昨年だかの、連休明けの仕事の北海道は、マジ寒くて、凍えそうだった。
こんな感じの、日本は、いいですね。
R・シュトラウス 「インテルメッツォ」~4つの交響的間奏曲
「カプリッチョ」~前奏曲
「無口な女」~前奏曲(ポプリ)
「グンドラム」~前奏曲
「影のない女」交響的幻想曲
ジェフリー・テイト指揮 ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
(1991,92 @デ・ドゥーレン、ロッテルダム)
生誕150年のR・シュトラウス(1864~1949)です。
大好きな作曲家なもので、これまで、再三にわたって書いてきました。
オペラも全作、コンプリートしましたし、有名曲も万遍なく、そうでない作品は、室内楽、器楽、歌曲、若書き作品ぐらいです。
でも、いずれも集めましたので、ゆっくりと記事の方もコンプリートしていきたいと思います。
シュトラウスの、本領は、やはりオペラにあると思います。
そして、15作のオペラの中にも、オーケストラ作品として抜き出しても、全然聴き応えがあってOKな曲が、ほんとにいくつもあります。
代表作は、「サロメ」の7つのヴェールの踊りに、「ばらの騎士」のワルツなんですが、ほかにもいくつも聴きどころはあるんです。
シュトラウスのオペラは、ヒロインあっての世界ですが、その彼女たちのモノローグ、ことさら、幕を引く役柄としての澄み切って、到達感を表出する歌とともに、雄弁なオーケストラの存在感が強いです。
男性歌手は、どちらかというとバリトンやバスに重きがあり、ヒロイックなテノールも多種ありますが、絵に書いたように劇画的です。
ですから、シュトラウスのオペラの主役は、女声とオーケストラだと思います。
オペラのオーケストラ作品だけを特集すると、こうなる、という1枚が、本日のこれ。
これまで、カイルベルト、プレヴィン、メータ、ティーレマンなどの音源を聴き、ブログ記事にもしてきましたが、このテイト盤のピュアな徹底ぶりは、きっとナンバーワンです。
テイトさんは、いまどんなポストがあるんだろう。
シェロー&ブーレースのバイロイト・リングの助手をつとめたことから、知ったそのお名前。
その後に、イギリス室内管との、内田さんとの共演を含む、一連のモーツァルト。
その一方で、オペラの達人。
お体のことが、ちょっと心配だけど、このような経歴と志向を持つ指揮者は、わたくし大好きで、ずっと見つめてきました。
ハイドン・モーツァルト・ワーグナー・シュトラウス・エルガー。
テイトの代名詞みたいな作曲家たちは、そっくりそのまま、わたくしの音楽嗜好そのままです。
シュトラウスの実生活を垣間見せるような「インテルメツォ」や「無口な女」の、インティームな雰囲気は、手作り感満載の優しさにあふれた演奏。
神妙だけど、若々しい「カプリッチョ」は、薄目の音色が透明感あってよろし。
「グンドラム」は、目隠し視聴したら、シュトラウスとわからないし、ワーグナーの息子のような作風だけど、こんな薄味演奏がいいのかもね。
最後の「影のない女」幻想曲は、目覚ましい曲であり、演奏っす。
メロディーのつながり具合が、このオペラを愛する人間的にとって完璧で、思わずバラクになりきって、熱唱したくなります。
そんなテイトの、ほどよく熱くオペラティックな演奏は、オケの薄味を通り越して、シュトラウス=歌であることを確信させてくれます。
あんまり濃厚じゃないから、ふだん聴きに、最高のテイトのR・シュトラウスなのでした。
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