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2014年4月17日 (木)

神奈川フィル定期 予行演習 アバド指揮

Azeria_shibaura

桜のあとは、つつじがやってきますな。

連休のイメージもあり、汗ばむ陽気も思い起こすことができます。

四季の巡りも、年々早く感じるようになりましたよ。

神奈川フィルの新シーズンは、新体制でフレッシュ・スタートです。

  バックス    交響詩「ティンタジェル」

  シューマン  ピアノ協奏曲 イ短調

             Pf:伊藤 恵 

  ブラームス  交響曲第1番 ハ短調

    川瀬 賢太郎 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団

            2014年4月18日 (金) みなとみらいホール


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  バックス  交響詩「ティンタジェル」

バックスは、かねてより大好きな作曲家で、何度も書きますが、その独特のケルト臭は、わたくしには、まるで、ピート臭満載のアイラモルトウイスキーを口に含むがごとく感興を引き起こすものです。

1917年に、バックスのピアノ作品のほとんどにインスピレーションを与えた女流ピアニスト、ハリエット・コーエンとともに訪れたイングランド南西部のコーンウォール半島にあるティンタジェルの街。
大西洋を望む、その地の、夏の風のない昼間、崖から見る絶景。  
さらに、そこに位置するティンタジェル城は、遠くローマの時代に端を発するもので、のちにケルト、アーサー王の伝説もある場所です。 絶海の様子や、潮風や潮の匂いすら感じることのできる、魅力的な音楽であるとともに、その城の由来のイメージを音楽に織り込ませています。  

コーンウォールといえば、ワーグナー好きならば、「トリスタン」の故郷として思い浮かびます。
メロートの剣に倒れ、忠臣クルヴェナールによって運ばれた里が、コーンウォール。 海の見える朽ちた城で、トリスタンは海を遠く眺め、イゾルデの到着を恋い焦がれるのです。
 この「トリスタン」のことも、思い浮かべつつ、さらにバックスは、トリスタンの様々な動機と関連づけられる旋律も、この交響詩に織り込んでます。

ですから、この作品は、ティンタジェルの自然、その城の背景にあるアーサー王、そしてトリスタンというふたつのケルトにまつわる要素がからみあった、描写的かつ心象的な交響詩なのです。

手元には、バルビローリ、ダウンズ、トムソン、エルダーのCDがあります。
それぞれに、特徴があって、どれも大好きな演奏。
ゆったりと、コーンウォールの風情を愛でるような演奏のバルビローリは、その歌い口が優しく、少しばかりの憂愁も含んでおります。
 ですが、演奏時間でいうと、バルビローリが約15分なのに、最長はエルダーで17分。
丹念に緻密に描いたそのエルダー盤も、最近、超好き。
あと、男の海、みたいなダイナミックさあふれる、ブライデン・トムソン。
ライブならではの、盛り上がりのよさと、スマート感あるのは最速14分のダウンズ盤。

さて、神奈川フィルはその美音で、わたくしを痺らせてくれるでしょうか!

このコンサートで、一番楽しみな演目なんです。

 (一部、ファンサイトで書いた記事を引用してます)

Schumann_pcon

シューマンのピアノ協奏曲を、アバドは、4回録音してます。

その聴き比べは、かつての こちら→

ブレンデル、ポリーニ、ペライア、ピリスと4人の奏者。
アルゲリッチもアバドで録音して欲しかった。
これほどに、奏者たちからも愛されたアバド。

この4種の中では、ブレンデル盤が一番好きです。

ブレンデルのまろやかなピアノに、アバドとロンドン響が醸し出すヨーロピアンな落ち着きのあるウォームトーン。
ロマン派の音楽っていうイメージ通りの素敵な演奏です。

もちろん、ほかの盤もみんな素晴らしいのですよ。
でも大学時代の思い出とかも加味して、ブレンデル盤には、格別な思い入れがあるのです。

伊藤恵さんを、ソリストに迎えることの、この贅沢シューマン。
神奈川フィルのシューマンには、いろんな思い出がありますね。

Abbado_brahms_1

ブラームスの交響曲第1番は、2度録音。
全集自体を2回。
4つの交響曲で、アバドは2番が一番得意だったし、その音楽性にもあってました。
ついで、4番かな。

1番のイメージは、アバドにはそぐわないかも。

ベルリンフィルの演奏では、重厚さと壮麗なカラヤンにくらべて、輝かしさと自然な流れのよさが際立ち、あの威容あふれるブラ1も、軽やかなのです。
でも、やはりウィーンフィルのものが、この曲への扉を開いてくれたこともあって、懐かしくも、いまだに新鮮な演奏。
70年代初頭のウィーンフィルの美質が満載で、それと一緒になって、嬉々として指揮をしているアバドの姿が思い浮かびます。
明るく、前向きな気分にさせてくれるブラ1。
さんざん聴き尽したブラ1だけど、このユニークな演奏に帰ってきます。

この曲に限らず、神奈川フィルのブラームスにはたくさんお世話になりました。
シュナイト師で聴けた全4曲や、ドイツレクイエム、協奏曲、合唱曲。
ずっとずっと胸に秘めておきたい大切な思い出です。

若い演奏家が果敢にいどむ、ブラ1。
思いきり、輝いて欲しいです。

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コメント

おはようございます、よこちゃん様。
演奏会楽しまれましたか?
伊藤恵さんのシューマンは定評がありますものね、羨ましい!
プロ野球の開幕から3週間以上になりますが我等がベイ&ツバメ軍は5位と6位を分け合っておりますな↓ また定位置にならなければ良いのですが…

投稿: ONE ON ONE | 2014年4月19日 (土) 07時37分

yokochanさん

 神奈川フィル、どうでしたか?、この指揮者は新しい方ですか?、ブラームスの交響曲第1番とは、重いが、やりがいのある曲ですね。
 アバドの若い頃の演奏は、今聴いてもやはり新鮮ですね。ブラームスはベルリンフィルとの古い第2番が評判が良かったようで、よく取り上げられていた気がします。25年前ドイツに住んでいた頃、アバドのブラームスをすべてカセットで買って、よく聴いていました。ドイツのカセットは日本製よりも品質が悪く、今は全部、もう回りませんが。
 チャイコフスキーの「小ロシア」などは、アバドでカセットで聴いたのが初めてでした。この人はそういう作品を結構取り上げる人だったんでしょうね。
 今日まで暫くドイツで活動してました。今フランクフルト空港近くの安ホテルで、yokochanさんのサイトを拝見しています。ケルンでデュトワ・ロイヤルフィルを聴きましたが、演奏も良かったし、何故かN響の頃よりもデュトワの髪が増えていて驚きました。鬘か植毛かしりませんが、羨ましいです。
 明日羽田に着きます、いつか「クラオタ飲み会」でお会いして、お話ししたいものです。

投稿: 安倍禮爾 | 2014年4月19日 (土) 16時34分

ONE ON ONEさん、こんにちは。
ご返信、遅くなりました。
神奈川フィルの新鮮なスタートは、まばゆかったです。
大好きなバックスに次ぐ、伊藤さんのシューマンは、ほんと素敵でしたよ。
ブラームスも面白かった。

でも、野球は最悪の状態であります。
悲惨としかいいようがない。
やることなすことダメ、けが人も続出だし・・・。
忘れることにしてます。

投稿: yokochan | 2014年4月20日 (日) 10時20分

安倍禮爾さん、こんにちは。
もう、帰国されてらっしゃる時分ですね。
神奈川フィルは、若くて、とても指揮者をみつけたものです。
それを、ベテランとウィーン生まれの気鋭が補佐する体制です。
ブラ1は、効果のあがる曲ですが、最後にいたる経過がまた難しいのですね。
若さゆえの果敢さもあり、面白かったです。

アバドの最初の2番は、わたしも愛聴番でして、あの曲で一番好きな演奏です。
チャイコも2番を最初に取り上げてましたね。

さてデュトワの髪、気になりますね。
りーブ21ですかね?
マゼールに変わって、ボストン響とやってくるようです。

そんな諸々、次回のヲタ会でお話ししたいものですね!

投稿: yokochan | 2014年4月20日 (日) 10時36分

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